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鈴鹿:釈迦ヶ岳

岩ヶ峰尾根でアカヤシオの花見登山。良く咲いていたが、何故か県境尾根にはない。

登山日
2025年4月26日土曜日
ルート
岩ヶ峰尾根-釈迦ヶ岳-八風峠

岩ヶ峰尾根のアカヤシオ

2014年4月27日に赤坂谷から釈迦ヶ岳へ登ったとき、岩ヶ峰尾根の北面に咲くアカヤシオを見た。県境尾根には見られないのに、県境から離れた岩ヶ峰尾根には驚くほど多数の花が咲いていた。(鈴鹿:釈迦ヶ岳・三池岳 2014-04-27

ようやく、アカヤシオが咲く時期に岩ヶ尾根経由で釈迦ヶ岳へ登ることが出来た。

岩ヶ峰尾根

八風キャンプ場西側にある林道入口の駐車スペースに自動車を置いた。出発は5:47。自動車は3台で、残り2台でも出発の準備中だった。

林道から栃谷へ下りて徒渉する。昭文社の登山地図では赤色実線の一般登山道扱いだが、観光協会などの公的性格の標識は一切ない。間伐された植林の作業道を登り、雑木林に変わって急登すると勾配が緩む。尾根上にはツバキの花があり、左から朝日が差し込む。今日は風が強くて肌寒い。

常緑樹の尾根を右折して登れば落ち葉がよく滑る。570mにはアカヤシオの花が落ちており、最初に草臥れた花を見たのは620mのことだ。白いザレ場(645m)を通過し、710mでアカヤシオとミツバツツジ、アセビに出合った。アカヤシオだけ草臥れている。

写真3 右前方に鏡岩写真4 アカヤシオ

岩場(730m)を通過すると勾配が緩んで良い状態のアカヤシオになる。この付近では樹髙もある。適切な登山時期を逸したかと危惧したが間に合った。

尾根が西向きになると、南側は常緑樹帯、北側は落葉樹帯となり、アカヤシオは尾根上と北側斜面に多くなる。ときどき見る風景だ。820m余りのピークからは北に尖った鏡岩が間近になった。

写真5 アカヤシオ写真6 鏡岩
写真7 岩ヶ峰にて写真8 岩ヶ峰にてアカヤシオ

そして岩壁の前に出た。根をつかんで登り、細い道で岩壁を北へ横断する。固定ロープはあるだけで有り難い心の支え。これ、一般登山道で良いのかな。

岩壁以降も危なっかしい急登が続き、緩んだところでシャクナゲを左へ迂回すれば岩ヶ峰に登り着いた。アカヤシオはツボミを僅かに残すだけで満開に近い。標高920mほどだから御在所岳中道のキレットと大差ない高度だ。

地図の大きさ:600×150 600×300 600×600

地図の大きさ:600×150 600×300 600×600 説明:地図表示について

この地図は Garmin eTrex30 により取得した軌跡を編集して地理院地図に重ねたもの。赤線:登路、:駐車地、:岩場、:岩壁、:岩ヶ峰、:ヌタ場、:北仙香山のアカヤシオ

緩やかな尾根道を歩けばヌタ場に下りるが、何故かアカヤシオの花はここまで。アセビやミツバツツジは咲いているが、これ以降、県境尾根まで登山道直近にアカヤシオの花を見なくなった。

イワウチワが多数咲く急斜面を登り、最後に固定ロープで攀じ登って県境尾根に出た。ここまで、登山者5人、下山者1人(全員単独)と出合っている。この尾根の下山は岩壁周辺や滑る落ち葉が厄介になりそうだ。もう、爺さんには無理と心得る。

釈迦ヶ岳

釈迦ヶ岳の山頂までは冬枯れの殺風景な道だった。バイカオウレンやショウジョウバカマが少し、花咲くミツバツツジがひとつ。山頂ではシロモジが開花していた。

おにぎりを食べている間に登山者5人を見た。

県境尾根・北仙香山のアカヤシオ

県境尾根を八風峠まで下る。冬枯れの尾根道はアセビやヒカゲノカズラで緑色に変わっていく。ササは枯れてしまった。大平尾根のアカヤシオは中間より下部に見えるだけ。岩ヶ峰尾根ほど高い位置にはない。段木尾根には見えず。県境尾根にも見えず。

写真10 北仙香山のアカヤシオ写真11 八風峠にて、シロヤシオ

そんなとき、中峠で北仙香山の南斜面が赤っぽいことに気付いた。北仙香山の登山道から現地へ行くとアカヤシオが一株だけ咲いている。北仙香山からは展望が良いけれどアカヤシオの気配はない。石榑峠北側まで同じような花崗岩地帯なのだけれど、何故に県境尾根にはアカヤシオがほとんどないのか。

北仙香山の北側鞍部では若葉に風を受けてオオカメノキが揺れている。暫く睨み合うが写真撮影は困難。間もなく八風峠に到着した。県境尾根では登山者20人ほど(単独~3人組)と出合っている。

八風峠道

八風峠から道を下って坂中の地蔵さんにお参りする。標高差80mほど下の水晶谷左岸で中峠の道と合流し、やがて右岸へ渡ると石ゴロゴロで、相変わらず何処が登山道だが分かりにくい。標識で再び左岸へ戻る場所では飛び石が不足気味か。

車道に戻ると使いやすい道路脇には自動車が置かれているが、紅葉の時期に比べると余裕がありそうだ。

今日の岩ヶ峰尾根では、隔年開花に変動があった2014年に比べるとアカヤシオの花が少なかった。アカヤシオの開花状況については「アカヤシオ - 鈴鹿山脈・御在所岳周辺にて」に整理している。何時か、状況の良い表年に再度登りたいものだ。冥土の土産にできるように体力維持に努めましょう。

行程表

5:47駐車地、出発
5:53栃谷川を右岸へ渡る
8:13岩ヶ峰
8:46県境尾根に出る
9:02釈迦ヶ岳(9:02-9:11)
11:14八風峠
11:47水晶谷に下りて、中峠の道に出合う
12:42駐車地、帰着
(作成 2025.04.27)