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平成7

愛が見えない,I BELIEVE[輝く白い恋の始まりは],碧いうさぎ,あなただけを〜Summer Heartbreak〜,嵐が来る,WOW WAR TONIGHT~時には起こせよムーヴメント,いちばん近くにいてね,【es】〜Theme of es〜,Over DriveOVERNIGHT SENSATION〜時代はあなたに委ねてる〜,カローラUにのって,KANSHAして,ガッツだぜ!!,奇跡の地球(ほし),君がいたから,CRAZY GONNA CRAZY,恋の罠しかけましょ,GOING GOING HOMESomething There,サヨナラは今もこの胸に居ます,サンキュ,Secret NightIt’s My Treat〜,シーソー・ゲーム〜素適な恋の歌〜,Just believe in love Joy to the ove(glove),情炎,ズルい女,晴天を誉めるなら夕暮れを待て,SO.YA.NA,空をみなよ,太陽のSEASON,旅人のうた,Chase the Chance,突然,TOMORROWTRY ME〜私を信じて〜,涙がキラリ☆,ねがい,KNOCKIN’ON YOUR DOORHELLOHello Again〜昔からある場所〜,Feel Like dancePoisonMAICCA〜まいっか,My Babe君が眠るまで,masqueradeMan & Woman,息子,Message[ねえ不思議だよ,もっともっと・・・,LOVE PHANTOMlove me I love youLOVE LOVE LOVE,ら・ら・ら,ロビンソン

 

 

愛が見えない(2023.12.23)

平成7年,詞:坂井泉水,曲:小澤正澄,唄:ZARD

 「あの頃は楽しかった 仲間も多くて たわいもなく何時間も話してた」と始まる。

 冒頭だけ聞くと,時間だけがあり余るほどあった若い時を懐かしんでいるのかと思ったが,特定の相手と過ごした頃を懐かしんでいるのだ。でも「このごろ逢えばケンカばかり 一緒に居すぎかな」。

 「一番肝心な貴方(ひと)に 何故優しくできないの? 他の人には気を使うのに」

 別れたい気持ちなどこれっぽっちもないのに,別れることになるのだろう。

 

I BELIEVE(2023.10.15)

平成7年,詞:小室哲哉,曲:小室哲哉,唄:華原朋美

 「輝く白い 恋の始まりは とてもはるか 遠くむかしのこと Anytime I believe your smile どんなときでもあなたの笑顔捜してた Anytime I believe your love ずっと前から あなたをきっと見ていた」と始まる。最後もこれで終わるのだが。

 恐らくハッピーソングなのだろう。ただ最初から最後まで一方的な思いが垂れ流されているだけで,相手の反応がよく解らないので客観的な判断はできない。また時々挿入されている英語が私の理解を妨げる。

 澄んだ声が歌詞の解り難い箇所を聞き流させてしまう。

 第28回日本有線大賞最優秀新人賞,第28回全日本有線放送大賞最優秀新人賞,第37回日本レコード大賞新人賞。

 

碧いうさぎ(2022.5.25)

平成7年,詞:牧穂エミ,曲:織田哲郎,唄:酒井法子

 「あとどれくらい 切なくなれば あなたの声が聴こえるかしら」と始まる。

 昭和的な解り易い歌。「碧いうさぎ」というのが自分自身のことであるのは間違いないだろうが,なぜそうなのかは私には理解できない。

 「碧いうさぎ 鳴いているのよ そう あなたに聞こえるように たとえ ずっと届かなくても 永遠に愛しているわ」

 

あなただけを〜Summer Heartbreak(2021.12.26)

平成7年,詞:桑田佳祐,曲:桑田佳祐,唄:サザ ンオールスターズ

「泣かないで 溢れ出す涙を拭いて 去(い)かないで あの夏は夢 現在(いま)は想い出に残るひととき」と始まる。要するに,ひと夏の恋が終わった歌だ。感想はまたかだ。桑田は毎年ひと夏の恋の歌を書いているような気がする。住む世界が違うようだから,勝手にやっていてくれ。

フジテレビ系テレビドラマ『いつかまた逢える』(福山雅治)の主オープニングテーマ。このドラマでは第6回ザテレビジョンドラマアカデミー賞助演男優賞を今田耕司が,助演女優賞を大塚寧々が受賞している。

 

嵐が来る(2020.9.26)

平成7年,詞:吉田美和,曲:中村正人,唄:DREAMS COME TRUE

 「髪かきまわす 激しい風」と始まるらしい。

 私には聞き取れないが,歌詞を見ながら聴くとそのようにも聞こえる。他の箇所も,歌詞を見ながらでないと聞き取れないが,詞の自然な流れと曲が一致していないからだろう。

 この歌では意味上の流れは自然なように感じるが,音節のリズムや高低アクセントが自然言語からずれているようだ。このころの歌では意味上の流れも不自然な歌が少なくなく,この歌は意味の流れが自然なだけまともだ。

 ところで,「大人のふりして 逃げてるだけじゃない」とか「はっきりいわないのは 卑怯だと思う」などというのは,昔なら中高生の言葉だったのではないかと感じるが,ここで使われている状況はもう少し上の年齢での状況のように感じる。

 この時代,大人が昔の中高生のような発想をしてこのような言葉を発するようになったのか,中高生がこのような状況になる時代になったのだろうか。

 

WOW WAR TONIGHT〜時には起こせよムーヴメント(2020.9.14)

平成7年,詞:小室哲哉,曲:小室哲哉,唄:H Jungle With t

 「たまにはこうして肩を並べて飲んで」と始まる。

H Jungle With tはダウンタウンの浜田雅功と小室哲哉によるユニット。

 歌詞はよく聞き取れるような気がするのだが,全体の意味が頭に入って来ない。思考の流れが違うからだろう。小室と私は10歳ほど違うが,十年一昔というくらいだから,小室から見れば私は昔人間だ。昔人間には理解できない。

 英語っぽいフレーズが多いのも原因なのかもしれない。英語っぽい箇所が理解できないのだ。おまけに日本語っぽいところも,主語や目的語が解らないので全体が意味不明瞭になっている。昔人間はリスナーの対象になっていないのだろう。

 

いちばん近くにいてね(2023.2.14)

平成7年,詞:大黒摩季,曲:大黒摩季,唄:大黒摩季

 「Never wanna hurt you  Never wanna lose you」と始まる。

 曲調が変わってからは「ギラギラの太陽と ピチピチのON THE BEACHと続く。」

 「前の人 一緒にいすぎて 愛が生活に負けたから」とか「ありのまま 見せすぎて嫌われた」などと過去の反省がある。「いちばん近くにいたいの 邪魔になりたくないの」と相反する思いがありながら,結局「会いたい時は飛んで行くわ」,「変わらないでねたとえ離れてても」と過去の失敗から学んだようだ。しかし「いちばん近くにいてね」が本音で,タイトルにもなっている。

 

es~Theme of es~ (2021.3.23)

平成7年,詞:桜井和寿,曲:桜井和寿,唄:Mr.Children

 「Ah 長いレールの上を歩む旅路だ 風に吹かれ バランスとりながら」と始まる。

 タイトルにあるesはエスと発音するらしい。

 例によって,何か深い意味が含まれているのではないかと思わせる言葉が並んでいるが,結局は「『愛とはつまり幻想なんだよ』と 言い切っちまった方がラクになれるかもなんてね  甘えや嫉妬やズルさを抱えながら誰もが生きてる それでも人がすきだよそして あなたを愛してる」ということが言いたいのだろう。ゴチャゴチャ言わずに,ストレートにそれだけ言えばいいのに。もっとも,これだけでも十分ゴチャゴチャ言っているとは思うが。

 

Over Drive(2024.1.28)

平成7年,詞:YUKI,曲:TAKUYA,唄:JUDY AND MARY

 「もっと遊んで 指を鳴らして 呼んでいる声がするわ 本当もウソも 興味がないのヨ」と始まる。

 「指先から すり抜けてく 欲張りな笑い声も ごちゃまぜにしたスープに溶かすから」とあるが,何のことか全く理解できない。

 「愛しい日々も 恋も 優しい歌も 泡のように 消えてくけど」などは解るような気がするが,ここに至る歌詞が理解できないので結局どういうことなのか理解できない。

 歌詞を読むとそれなりの年齢のように感じるが,唄声は幼く感じ,可愛い子ぶりっ子という印象だ。

日本テレビ系『第21回全国高等学校クイズ選手権』エンディング・テーマ。

 

OVERNIGHT SENSATION〜時代はあなたに委ねてる〜(2022.3.19)

平成7年,詞:小室哲哉,曲:小室哲哉,唄:trf

Anyway you want Anytime you need Everybody shakes Everytime dance」と始まる。

20才やそこらじゃ 人生のモチベーション 身に着いたら気分もしらけるだけだし」などとしらけてるようだが,昔は20才と言えば十分大人だった。人生僅か50年だったのが,戦後一気に平均余命が伸びた。また,大学進学率も驚異的に伸びた。20才以下が負担する家族の生活が格段に減少したのだ。昔に比べ,20才というのはお気楽な身分になったのだ。

思いついたフレーズを並べているが,「ハングリーな精神で動こう」と言ってみたかと思うと,すぐに「嵐をさけてく知恵を養おう」などと言っている。個々のフレーズに込めている意味が軽そうで私の心を打たない。そもそも歌詞の日本語アクセントがメロディーと一致しないので,聴いただけではわからず,歌詞を見ながら聴いてようやく解るのだから歌として成立していない。まあ曲としては私のような素人にもリズムがよくとらえられ,ダンスミュージックとしては良いのだろう。

37回レコード大賞で大賞を受賞している。ということはこの曲がこの時代の代表的な曲ということなのだろう。私が時代に取り残されるわけだ。

『花より男子』挿入歌。この原作は神尾葉子の漫画『花より男子』。この漫画は東アジア各国を含め,多数アニメ化されており,実写版も複数ある。この歌が使われたのは内田有紀・谷原章介ほかの実写版である。なおこの実写版の主題歌は内田有紀の『BABY’S GROWING UP』。

 

カローラUにのって(2023.4.25)

平成7年,詞:佐藤雅彦/内野真澄/松平敦子,曲:内野真澄,唄:小沢健二

 「カローラUにのって 買いものに でかけたら サイフないのに 気づいて そのままドライブ」と始まる。

 昭和フォークと言われても違和感がない。「信号待ちで並んだ 同じカローラUは 幼なじみの彼が 彼女とドライブ」などと状況が見えるようでその時の心の動きまで感じられる解り易い歌詞だ。

 トヨタ「カローラU」のCMソングとして平成6年から使われていた曲。

 

KANSHAして(2024.9.2)

平成7年,詞:戸沢暢美,曲:林田健司,唄:SMAP

 「Get Goin’ Maybe 男は 女の子のこと 知らなすぎるよ 教えてあげましょう」と始まる。

 「愛さえあれば いいと言いながら プレゼントの 値段だけで気持ち計ってる」から始まっていろんなことを言っているが,本当かどうか私には判断できない。

 なぜか最後は「感謝して もっとして No No No」と終わる。この「感謝して」は何度も現れるのだが,私には,誰が誰に対して感謝すべきだと言っているのかすら解らない。

 

ガッツだぜ!!(2023.9.10)

平成7年,詞:トータス松本,曲:トータス松本,唄:ウルフルズ

 「ガッツだぜ パワフル魂 ガッツだぜ すいもあまいも ガッツだぜ Do the ド根性 男は汗かいて ベソかいて Go!」と始まる。

 騒々しい歌。「イキたい 抱きたい 愛しあいたい ムチャでもいいからやってちょーだい 生まれて死ぬまであっちゅー間」というような解るような解らぬような歌詞が続く。

 昭和ならアンダーグラウンドで流行ったかもしれないような歌が公然と唄われるようになったのは,バブル期を経て人々の感性が変わったのだろう。

     

奇跡の地球(ほし)(2020.11.25)

平成7年,詞:桑田佳祐/TOMMY SNYDER,曲:桑田佳祐,唄:桑田佳祐& Mr.Children

 「熱い鼓動で涙が止まらない」と始まる。

 「夢や希望にすがる時代(とき)は過ぎた」とペシミスチックな歌だ。

 この年には阪神・淡路大震災(117日)や地下鉄サリン事件(320日)などがあった。しかし,この曲の発売は123日だか作られたのはこれらの前だろう。ある意味予言的とも言える。

 予測に反してペシミスチックな詞が続くのと歌唱法が独特(私には聞き取りにくい)ので歌詞を見ながらでないとついて行けない。このような歌は聞き取りにくいほうがいいのかもしれない。未来に希望が持てる形で終わって欲しかった。

 

君がいたから(2022.10.12)

平成7年,詞:坂井泉水,曲:織田哲郎,唄:FIELD OF VIEW

 「抑えきれない想いや 人が泣いたり 悩んだりする事は 生きてる証拠だね」と始まる。

 昭和のある時期に,歌とはこうあるべきだと学んだ,その流れの末裔のような曲。発声や歌唱は昭和の内にこのような形が主流になりそれを受け継いでいる。歌詞は時代に応じ,やや平成的だと私には感じられる。「何か正しい何が間違っているのかなんて」などと言っている側から「目を閉じると そこに 君がいたから」などと昭和ならTPOで分けられていた思いが並列で吐露される。「失うものは何ひとつない 愛さえあれば」などというのも平成的だと感じる。

 フジテレビ系ドラマ『輝く季節の中で』(石田ひかり,保坂尚樹,中居正広,篠原涼子ほか)の主題歌。

 

CRAZY GONNA CRAZY(2021.3.1)

平成7年,詞:小室哲也,曲:小室哲也,唄:TRF

 「ダイヤを散りばめてる様な 夜景を車から見てるよ」と始まる。

 聞いただけではサッパリわからないが,歌詞を見ながら聞くとなんとか唄っている歌詞が聞き取れる。

 歌詞を読んでも,何が言いたいのかよくは解らないが,「ついてゆくよ」と何度も出てくるのでこれがテーマなのだろう。しかし,「夜が明けなくても」とはどういうことなのだろう。「地球は明日も必ず回るよ」という詞もあるがどのように関係しているのだろう。「星が降る公園を」「あざやかに色染めて」とはどのような情景なのだろう。夜の景色のようだがどのような色に染めるのだろうか。

 唄を聴かずに曲を聞き,踊っているならいい曲かも知れない。現在の私はとてもこの曲に合わせて踊ることはできないが。

 

恋の罠しかけましょ(2023.8.6)

平成7年,詞:観音崎すみれ,曲:FUNP2号,唄:FUNK THE PEANUTS

 「(FUNK THE PEANUTS) 恋の罠をしかけましょ もうひと花 ここらでパっと咲がせましょ」と始まる。

 「‘プラトニックは信じない’“本能に従って言うなら”‘英語のI WANT YOUの意味を’“細胞が理解るのよね”」という雰囲気の歌。「恥ずかしい はしたない そんなものとっとと捨てて ホンモノの恋を狙おう」ということらしい。

 「恋の罠をしかけましょ あなたをとりこにしましょ」と終わる。

 令和3年に宇野実彩子が「恋の罠しかけましょ〜FUNK THE PEANUTSのテーマ〜」というタイトルでカバーしている。

 

GOING GOING HOME(2021.9.23)

平成7年,詞:Tetsuya Komuro、曲:Tetsuya Komuro, 歌:H Jungle with t

 「車のシートをバッタリ倒して 少しは眠ろうか?」と始まる。

 ウルサイ歌だと感じる。恐らく私の耳の劣化なのだろう。耳が劣化している以上に脳が劣化しているのかもしれない。脳の情報処理速度がこのようなアップテンポな曲に付いていけないのかもしれない。また,聴覚のダイナミックレンジも減少しているのだろう。それほど大きくない音でも対応しきれなくなっているのかもしれない。

思えば私が子供の頃,年寄りが私の聴く音楽がうるさいと言っていたような気もする。そんなに大音量で聴いていたはずはないのだが。何がうるさかったのだろうか。プレスリーかポールアンカか,あるいはベンチャーズだろうか。ビートルズやローリング・ストーンズかもしれない。後には私もレイモン・ルフェーヴルやポールモーリアのように誰が聴いてもウルサくないほうに流れて行ったが。

昔聴き慣れた曲は今でもウルサクは感じない。私がウルサク感じると言うことは新し曲ということなのかも知れない。

この歌に戻ろう。詞の各フレーズは理解できるような気がするが,全体としては理解できない。何となく「おまえの胸でもう1度甘えてみたい」というのが主題のような気がするが,それが「GOING HOME」とどう関係するのか。まさか「おまえ」が「HOME」に居るわけではないだろう。

 

Something There(2024.10.9)

平成7年,詞:飛鳥涼,英訳詞:Charlie Midnight,曲:飛鳥涼,唄:CHAGE & ASKA

 「I’m so alone in a crowd and cry Too many tears Just like a child who’s lost I became a prisoner of my tears」と始まる。全てが英語だ。

 「tear」はcountableかなどとつまらぬことが気になる私が聞いて理解できるわけもなく,この歌は私が聴く歌ではない。何年か前までは英語だけでなく,フランス語やイタリア語など全く解らない言語の歌もよく聴いていたのに。

 

サヨナラは今もこの胸に居ます(2025.6.1)

平成7年,詞:坂井泉水,曲:栗林誠一郎,唄:ZARD

 「地下鉄の駅ひとつ乗りすごし 見慣れた町を横切ったら 星空を数える頃あなたの部屋に明かりが」と始まる。

 最初はハッピーソングかとも思うのだが,すぐに「もし あなたがいつか独りになって 私の事を思い出したら すぐ連絡してね」と続く。そうかそういう歌かと内容がよく解る。最後は「そしていつの日かあたたから卒業します」と終わるのだが,平成のヒットメーカーがこのように解り易い詞を書いてくれれば歌を聴く気にもなるのだが。

 東映配給の映画『白鳥麗子でございます』(松雪泰子,萩原聖人)主題歌。

 

サンキュ(2022.2.15)

平成7年,詞:吉田美和,曲:吉田美和・中村正人,唄:DREAMS COME TRUE

「何も聞かずに つきあってくれてサンキュ」と始まる。

黙って,季節外れの花火をしたようだ。そして最後に,

「―――今日 彼に さよならしたんだ」

 「来てくれて良かった」「いてくれて良かった」という歌。

ドリカムというともっと前向きの夢のある歌というイメージなのだが。

まあ,別れて悲しいという詞だが,曲はそれほど悲しそうでないのがドリカムらしいところか。

 

Secret NightIt’s My Treat(2024.5.11)

平成7年,詞:上杉昇,英詞:栗林誠一郎,曲:栗林誠一郎,唄:WANDS

 「もう誰もいない部屋に残された 青いヒヤシンスがその芽を伸ばすように 冷えきった心に育んだ罪は 自らをとらえて蝕んでくDay & Days」と始まる。

 これらのフレーズから,私は既に別れた後と受け取ったのだが,このあとのフレーズによれば心は離れているが,まだ一緒にいるらしい。しかし「未来を覗くなら覗くだけボヤけて 二人の行方は風に吹かれるまま ありふれた小説を終わりから読むように 確信は幻覚に象徴は抽象に」とあっても私には何のことか解らない。

 結局,上手くいっていないカップルの歌のように感じるのだが,相手のことは考えず,自分の思いだけを垂れ流しているように感じる。

 メロディーも私が慣れ親しんだ昭和歌謡とはかなり違う感じで,私には馴染めない。

 TBS系『COUNT DOWN TV』オープニングテーマ。

 

シーソー・ゲーム〜素適な恋の歌〜(2020.10.24)

平成7年,詞:桜井和寿,曲:桜井和寿,唄:Mr.Children

 「愛想なしの君が笑った」と始まる。

 この当時『ツンデレ』と言う言葉があったかどうか。『ツンデレ』はこの10年後くらい後に流行語になっているのでこの当時にはまだなかっただろうが,現象?自体は昔からあった。この時代でも,愛想なしの君が笑顔を見せたことをきっかけに恋に落ちたのだろう。

 「恋なんて言わばエゴとエゴのシーソーゲーム」というのは平成らしい。昭和末期にはゲーム感覚の恋愛も唄われている1)ようだが,こちらは水商売の匂いがする。昭和なら『恋はいつの日も捧げるものだから』2という恋が唄われていた。もっとも,ゲームのような営業トークなら昔からあったが。

 まあ,「アダムとイブの時代から」ある話らしい。歌自体は解らなくもないが,日本語のイントネーションを無視して無理矢理メロディーにのせたような箇所が何箇所かあり,一度や二度聞いただけではよく理解できない。

1)      「男と女のラブゲーム」(昭和61年,詞:魚住勉,曲:馬飼野俊一,唄:日野美歌/葵司郎)

2)      「雨」(昭和47年,詞:千家和也,曲:浜圭介,唄:三善英史)

 

Just believe in love(2024.4.6)

平成7年,詞:坂井泉水 ,曲:春畑道哉,唄:ZARD

 「すりきれる程 聴いたアルバムが あの頃たった一人の友達だった 出逢いと別離(わかれ)を繰り返し 人は大人になる たどりついた 今あなたに」と始まる。

 「感じてる あなたの愛を身体中」などから解るようにハッピーソングだ。

 「歳の差の迷いを捨てて飛び込んだ」というのは少しだけ危惧を感じるが。

 「Just believe in love あんなに熱く焦がした想いが揺れている 微笑みも 忘れたくなるこの都会(まち)で つまづくことさえも 明日への希望へと変えてゆこう」と危惧が現実になったのかもしれないが,それでも前向きの気持ちでいつようなのが救いだ。

 TBS系ドラマ『揺れる想い』(南野陽子,別所哲也,荻野目慶子ほか)主題歌。

 

Joy to the ove(glove) (2023.11.18)

平成7年,詞:小室哲哉,曲:小室哲哉,唄:globe

 「joy joy joy to the glove  try try try real loge」と始まる。

 歌詞は一応日本語だが,何が言いたいのかよく解らない。かなりの量の英語の歌詞も入っており,英語の箇所が聞き取れないので全体としてもさっぱり理解できない。

 「楽しめる 恋はいつかは やって来る 信じたい」といっているかと思えば「楽しめる 恋なんて嘘ね」とも言っており,どうなっているのだろう。そもそもこの歌が,自分に向かって唄いかけているのか,唄いかける相手がいるのか,広く一般に唄いかけているのかすか解らない。

 曲はノリの良い軽快な曲なのだが。

 

情炎(2024.3.2)

平成7年,詞:吉幾三,曲:吉幾三,唄:吉幾三

 「どうせあんたは 他者(よそ)のひと 夜明け来る前 帰るひと」と始まる。

 「別れ言葉は 持ってても 逢えば消えます ねえあんた」と逢えば正常な(?・・・世間的には)判断ができなくなる。

 「夢ならこのままで 花なら枯れないで このまま帰らずに このまま傍にいて」「夢ならこの続き 雪なら溶けないで このまま帰らずに このままここにいて」という歌。

 このような世界に詳しくはないが,このような歌ができそうなのは戦後から昭和のある頃までだけではないのだろうか。縄文時代から婚姻関係は妻問婚だったらしいので,男が帰ってしまうことは普通のことだっただろう。源氏物語の時代もそうだ。淀君と北政所の関係はどうだったのだろうか。まあ知らないことをあれこれ想像で書くのは止めよう。

 

情炎(2025.4.16)

平成7年,詞:吉幾三,曲:吉幾三,唄:吉幾三

 「どうせあんたは 他者(よそ)のひと 夜明け来る前 帰るひと」と始まる。

 「きっとあんたの 心には 棲(す)んでないのね 私など」という状況で「夢ならこの続き 雪なら溶けないで」「女の情(なさけ)とは 死ぬまで炎(もえ)る事 このままうそついて 死ぬまでうそついて」という歌。昭和世代なら共感もありそうだが,平成世代には理解できないかもしれない。

 尚,タイトルの読みは文字通り「じょうえん」。

 

ズルい女(2021.8.25)

平成7年,詞:つんく,曲:つんく,唄:シャ乱Q

 「Bye-Bye ありがとう さよなら 愛しい恋人よ」と始まる。

 「僕のバースディ 今夜バースディ 会いたかったよ」「なぜ 来ない来ない来ない来ない来ないあんたは」ということで「Bye-Bye ありがとう さよなら愛しい恋人よ」ということなのだ。

 歌詞はよく聞き取れはしないのだが,違和感はない。昭和歌謡の延長上にある曲だと感じる。聞き取りにくいのは私の耳の劣化が原因だろう。

 誕生日をすっぽかされて「久しぶりの恋 本気の恋 楽しかったよ」というのは平成流か。昭和なら怒りか嘆きかわからないがもっと大きく感情がゆすぶられただろう。平成ではこのようなことは珍しくないことなのだろうか。

 

晴天を誉めるなら夕暮れを待て(2023.3.21)

平成7年,詞:飛鳥涼,曲:飛鳥涼,唄:ASKA

 「ダイヤモンドさえも 年を重ねてる まして星なんて 燃えて消えて行く 形あるものが 限りあるなんて 寂しさを添えて 信じ合っている」と始まる。

 「科学は正しいと言う 迷信の風で育った」と,今では科学を信用していないようだ。何があってそうなったのか判らない。何となく仏教的な雰囲気を感じる出だしだが,科学に幻滅したことと関係があるのかもしれない。

 詩人の言葉が非科学的だとは言わないが.どうも私にはこの歌が何を言いたいのかわからない。「晴天を誉めるなら夕暮れを待て」とは最後まで確認してから途中で何があるかわからないという意味だろうが,「命尽きるまで 愛し続けたい 命尽きるまで すべての嘘を守りたい」との思いが,最後になったらどうなっているか解らないという意味なのだろうか。そんなことはないと思うが。

 

SO.YA.NA(2025.1.11)

平成7年,詞:今田耕司,東野幸治,伊藤洋介,曲:石嶋和雄,YOGGY,唄:WEST END×YUKI

 「そやなー(そやなー) そやなー(そやなー) 言わなしゃあないな そんな時にはな」と始まる。

 「なーちょっと聞いてな うちの彼 そこら辺のとはちょっと違うで めちゃくちゃお洒落で うちがボケたらちゃんとツッコミいれんねんで」というような井戸端会議とは言わないが,たいして意味のない会話が続いて終わるのだが,会話は大阪弁のようだ。大阪付近の言葉の分類を知らないから正確なことは解らない。まあ私が広い意味では関西語圏の育ちだから,東京や横浜の方言よりは親しみがある言葉だ。

 ただし,中身は深い意味があるのかどうかは理解できない。

 

空を見なよ(2023.5.29)

平成7年,詞:まこと,曲:はたけ,唄:シャ乱Q

 「答えはいつか出るから 逃げることはしない 俺はいつも 自分に そう言い聞かせる」と始まる。

 「夕暮れ二人きり 東にのびる影」以降は二人の映像を見ているように解り易い。

 「空を見なよ 星が輝きだす」と実際の声か心の声かは判別し難いが,心の動きもよく解る。映画を観るような歌。

 「同じ気持ちで 明日へ向かおう ずこしずつほら 明日へ近づく」とハッピーエンドだ。

 映画のエンディングの部分だけを観ているようで,ここに至る経緯が解らないのが,私が感動を共有できない理由かも知れない。

 それでも,訳の分からない歌を聞かされるよりははるかに良い。

 

太陽のSEASON(2024.7.19)

平成7年,詞:鈴木計見,曲:HINOKY TEAM,詞:安室奈美恵

 「ゴールゲイト くぐり抜けていま 風になる 海へ続く 光るハイウェイを 南へ」と始まる。

 「抱きしめて Love is Now 二人の 季節がいま 始まるの」とハッピーソングのようだ。

 「きっとSeason Comes 二人の 暑い季節は 終わらない」「きっと Season Comes 永遠 このときめきは なくさない」とどんどんハッピーになっていくようだ。

 曲はわたしのようなリズム音痴でも踊れるのではないかと思うほど明確なリズムが刻まれており,ダンス音楽に分類されるものだろう。但し,私が実際に踊るにはアップテンポ過ぎるので分周して踊ることになるだろう。

 

旅人のうた(2022.4.21)

平成7年,詞:中島みゆき,曲:中島みゆき,唄:中島みゆき

 「男には男のふるさとがあるという」と始まる。

 「愛よ伝われ ひとりさすらう旅人にも 愛よ伝われ ここへ帰れと」

 「忘れない忘れないものも ここにあるよと」

 いくつかのフレーズを引用したが,これで歌の内容が伝わりそうにも思えない。そもそもこの歌は昔の中島みゆきワールドからはみ出ているように感じる。昔は救いなど求めなかったのに,この歌では救いを求めているのではないか。自分自身の歌なら救いを求めることはしないが,この歌は見知らぬさすらい人の歌だからだろうか。

日本テレビ系のドラマ『家なき子2』(安達祐実ほか)のエンディングテーマ。

 

Chase the Chance(2021.2.8)

平成7年,詞:TETSUYA KOMUROTAKAHIRO MAEDA,曲:TETSUYA KOMURO,唄:安室奈美恵

 「そんなんじゃないよ 楽しいだけ 止まらない衝動に 従うだけ」と始まる。

 歌詞を聞かせようという曲には思えない。歌詞を見ながら聞くと,どこを唄っているのか明瞭に解るので,発音等は明瞭なのだろう。しかし,歌詞を見ずに聞いていると,挿入されている英語のせいもあるかもしれないが,何を訴えているのかさっぱりわからない。歌詞と曲のマッチングが悪いのかもしれない。

 聞いて解らないだけでなく,歌詞を読んでもよく解らない。読めば個々のフレーズは理解できるような気がするのだが,フレーズ間の繫がりが理解できず全体として何が言いたいのか,全く解らない。ひょっとしたら「退屈な時間はいらない」というのが主要メッセージかとも思うが。

最も頻繁に繰り返されるのがタイトルにもなっている「Chase the Chance」だが,他のフレーズとの関係が理解できないので,このフレーズの意味も理解できていない。

 

突然(2021.10.23)

平成7年,詞:坂井泉水,曲:織田哲郎,唄:FIELD OF VIEW

 「突然君からの手紙 あの日から途切れた君の声」と始まる。

 途切れていた関係が復活できるかもしれない,「今度こそは意地を張らない・・・」。「僕は君の大事な存在(ひと)になれるのだろうか」

 「でも僕らの愛は 二度とはぐれたりはしない」というのはまだ決意表明の段階かも知れないが,健闘を祈る。

 しかし,手紙が来るまで何をしていたのだろう。

 

TOMORROW(2020.12.13)

平成7年,詞:岡本真夜・真名杏樹,曲;岡本真夜,唄:岡本真夜

 「涙の数だけ強くなれるよ アスファルトに咲く 花のように」と始まる。

 このフレーズは何度も繰り返され,この歌のテーマであることは間違いない。「泣いてもいいよ つきあうから カッコつけないで」と君を励ます歌だ。

 昭和のオジさんは『涙かれるまで 泣くほうがいい 人は悲しみが 多いほど 人には優しく できるのだから』1)と唄っている。『涙の数だけ優しくなれる』というのが昭和の考えだ。あるいは『優しくなりたい』ということだったのだろう。それが平成では『強くなれる』,あるいはこちらも『強くなりたい』ということかもしれない。

 強くなれるよとは励まし,最後には「明日は来るよ どんな時も 明日は来るよ 君のために」と終わる。前段は不変の真理だから情報量0だ。後半の君のためにというのは真偽不明だが,嘘も方便,分っていながら君のためにこう言ってみたのだろう。

1)     「贈る言葉」(昭和54年,詞:武田鉄矢,曲:千葉和臣,唄:海援隊)

 

TRY ME〜私を信じて〜(2023.7.2)

平成7年,詞:鈴木計見,曲:HINOKY TEAM,唄:安室奈美恵with SUPER MONKEY’S

 「受話器の向こう あなたの声 胸が痛い 彼女との恋 失くしたこと嘆かないで」と始まる。

 あなたと彼女が破局の今が私のチャンス。「そうよ TRY ME あなたをみてる 私を信じて」「いつの日も あなたを ずっと 見つめていた」。

 上手く行くといいね。でも世の中複雑だから,あなた自身が誰かから見つめられているかもしれないのに。

 

涙がキラリ☆(2022.6.30)

平成7年,詞:草野正宗,曲:草野正宗,唄:スピッツ

 「目覚めてすぐのコウモリが 飛びはじめる夕暮れに」と始まる。

 個々のフレーズの意味は解るような気がするのだが,フレーズ間の関係がさっぱり解らない。

 「君の記憶の片隅に居座ることを 今決めたから」という気持ちは解るのだが,「君」はどう思っているのだろう。

「浮かんで消えるガイコツが 鳴らすよ恋のリズム」の「ガイコツ」とは何なんだ。「俺が天使だったら」というのも解らない。結局,、独りよがりの気持ちを歌った歌としか感じられない。

TBS系『COUNT DOWN TV』オープニングテーマ。

 

ねがい(2021.4.15)

平成7年,詞:稲葉浩志,曲:松本孝弘,唄:B’z

 「最終電車に揺られて つかまった手すりがベトつく」と始まる。

 とても歌手の声とは思えないが,これがロック・シンガーの声だと言われれば左様でございますかというしかない。まあ聞き取りやすいことは聞き取りやすいのだが,歌詞の発想が私の発想と全く異なり私の無意識の予測とかけ離れた言葉が次々出てくるので,結局は聞き取れない。

 どうも「願いよかなえ」というのが主要メッセージなのだろうが,意外に月並みだと感じる。まあ,どんな願いなのか理解できないが。

「かなへたまへ このねがひ かなえろよ」とキレ気味にきたのでさすがロッカーと思ったら最後は「このねがひ かなえてよ」とお願いで終わる。

 

KNOCKIN’ON YOUR DOOR(2021.7.1)

平成7年,詞:黒沢健一,曲:黒沢健一,唄:LR

 「I’m Knockin’ on your door いつもすぐせめぎ合う lonely」と始まる。

 最初からわからない。せめぎ合うを別の言葉で言い換えると何になるのだろう。それがlonelyとどうつながるのだろう。

 「コインで占った 明日を生きてく それが僕の望む自由さ」とあるが,苦労知らずに育った子供の考えだ。選択肢がない時代もあったのだ。選択肢があるということが一つの自由だが,それを占いに委ねることは自由を一つ放棄しているのに気づかないのは選択肢があるのが当然の時代に生きているからだろう。

 「続かずに投げ出したDiary」。これ自体は珍しいことではないが,前後との関係がわからない。このようにそのフレーズ自体解らないわけではないが,前後との関係が解らないフレーズが多い。

 「あたりまえのルールに 君が傷つくことがあっても 今言える言葉は Just say I love you」と終わっているがこれも解らない。sayの主語は何なのだろうか。主語が無いのは命令文なのかもしれない。だとすると「I love you」と言えと命令しているのか。君は傷つくことがあってもI love youと言っていればいいんだよということか。昭和世代としては,『傷つくことがあったら,僕が言える言葉はI love youだけ』となるように思うのだが。

 戦中・戦後の耐乏期,高度成長期,バブル期,アフターバブル期と経済状態が違うからか,ゆとり教育の影響なのか,平成期の歌詞には私の感覚に合わないものが少なくない。

 

HELLO(2020.10.9)

平成7年,詞:福山雅治,曲:福山雅治,唄:福山雅治

 「そんなはずはないさ それはわかってる 25時の電話のベル 週末の予定」とはじまる。

 週末の深夜に仕事の電話が入るような時代だった。実際にはもう少し前の時代が最も忙しかったのではないかとも思うが,人により忙しかった時期は異なる。

 とにかく,忙しい中,「恋が走りだしたら」という状況の歌。

 とはいえ「まだ君が知らない この胸の高鳴り」という状態なのだが,まだ「君と笑顔 つかまえるのさ きっと」という状況だ。

 私が若かった頃には若者は時間だけは持っていたように思うが,この頃は若者も時間の余裕が少なくなっているのだろうか。

 

Hello, Again〜昔からある場所〜(2020.11.9)

平成7年,詞:KATE,曲:藤井謙二・小林武史,唄:My Little Lover

 「いつも 君と 待ち続けた 季節は 何も言わず 通り過ぎた」と始まる。

 印象に残った歌詞は「自分の限界が どこまでかを 知るために 僕は生きてる訳じゃない」だ。ただ,このフレーズは印象にのこっても,他の部分というか,全体で何を訴えているのか解らない。私の日本語と異なる日本語で書かれているのではないかと感じる歌が少なくない平成の歌で,珍しく私の日本語と同じ日本語で書かれているようには感じるのだが。

 先に印象に残ったフレーズの話をしたが,共感したわけではない。私ならこんなことは当たり前過ぎて意識に上ることはない。このようなことをわざわざ言うことは強く意識しているからだろう。「“果て”を感じられる」などと言うのは,精一杯生きているからこそなのだろうが,そのように張りつめているといつか突然切れてしまうのではないかと心配になる。若者世代と保護者世代の差かもしれない。

 

Feel Like dance(2022.12.6)

平成7年,詞:小室哲哉,曲:小室哲哉,唄:globe

 何か外国語でごちゃごちゃ言った後,「Feel Like dance  いつの頃か 忘れそな遠い日」とはじまる。

 歌声が聞こえはするのだが,意味が理解できない。男歌か女歌かさえ判断できない。私に何かを訴えようというわけではなさそうなので,理解するのをあきらめて,リズムに合わせて身体を動かそう。

 フジテレビ系ドラマ『ひとりにしないで』(賀来千香子,陣内孝則,水野真紀ほか)主題歌。 

 

Poison(2022.9.8)

平成7年,詞:森雪之丞,曲:布袋寅泰,唄:布袋寅泰

 「Love! Love! Love!  Love is a Poison」と始まる。

 歌の印象を一言でいうと,せわしない歌やなあ。

 現在の私の老化した耳では歌詞は聞き取れない。

 10代のある時期,この曲のような激しいリズムに魅かれることもあった。しかしこの方面ではベンチャーズなどのエレキ・バンド,日本語歌詞入りのグループ・サウンズで満足してしまった。そして,日本のものを含めた各国の民謡から生まれたものだと私が思うフォーク・ソング。

わたしの中ではフォークも日本のキャンパス・フォークから四畳半フォークへと関心が狭まっていった。そして他人に隠した私の関心は,当時年寄り趣味だと思われていた演歌に行き着いたのだ。

 

MAICCA〜まいっか(2021.11.23)

平成7年,詞:GAKUYOGGY,曲:YOGGY,唄:EAST END×YURI

 「まいっか 言っとけ まいっか (まいっか)」と始まる。

 私にはコミックソングに聞こえる。

 ドライブの約束で家まで迎えに行くが,約束の時間を過ぎて待たされる。「時は金なり だからビッシーと今日こそいってやるぞ やっぱあいつにゃー一言いわなきゃな お待たせ― ごめーん 待ったぁ? 何言ってんだよ ぜんぜん 待ってないよ 大丈夫 まいっか」という具合だからコミックソングのつもりで作ったわけではなく,バブル期のアッシー君,メッシー君を描いただけかもしれない。経済状況の悪化によりミツグ君は消滅したのだろう。

 ほかにも「(まいっか)授業の宿題 明日が提出日だ できない」などいくつもの「まいっか」が並べられているが,最後には「結果オーライにも限界あって いたいめ見るんだ だいたい」とわかっているようなフレーズの後,「やるときゃやる」と終わるのだが,そう上手くいくのだろうか。

 テレビ朝日系ドラマ『さんかくはぁと』(山本耕史)主題歌。

 ところで,このような音楽のジャンルを何というのか。Wikipediaではヒップホップと書かれているのでそうなのだろう。それなら,私はヒップホップをあまり好きではないということになる。というか,耳か脳かわからないが曲の速度についていけないのだ。

 

My Babe君が眠るまで(2024.11.21)

平成7年,詞:つんく,曲:つんく,唄:シャ乱Q

 「満足する程 抱きしめあった夜とか 不思議と幸せ 感じるんだね 後なん時間が経てば また別々だね 今度会える日は いつになるだろう」と始まる。

 「君が先に眠るまで もったいないから 起きてる」「このまま 起きているなら 二人の夢をかたろうか」。

 うーん,何か違和感が残る。上手く言葉で表現できないが。「ああ 幸せ奪うように 朝が来る」というのが何か違う気がする。なにも『24時間働けますか1)などと言いたい訳ではないのだが。ひょっとしたらこの歌のような形が枕草子で清少納言が理想とした後朝(きぬぎぬ)の別れかも知れない。・・・後朝よりは前の時刻か?

1)      「勇気のしるし〜リゲインのテーマ〜」(平成元年,詞:黒田秀樹,曲:近藤達郎,唄:牛若丸三郎太)

 

masquerade(2021.6.4)

平成7年,詞:小室哲哉,曲:小室哲哉,唄:TRF

 「masquerade」と一声ありしばらく前奏?が続いた後,「Opera座の幕開け 落ちるシャンデリアに あの日目を覆った 隣のあなたは微笑む」と始まる。

 小室の詞は解らない詞が少なくないが,この詞も解らない。女性目線の歌だと思うのだが,一部私には男性目線と思われるような箇所もあり混乱させられるのだ。

 「恋はいつの日にか愛に変わるとき」などと唐突にでてくるが,なぜこの箇所に突然このフレーズなのか理解できない。「恋」や「愛」の意味が私が使う意味とは違うのかもしれない。

 

Man & Woman(2022.8.4)

平成7年,詞:小林武史,曲:小林武史,唄:MY LITTLE LOVER

「悲しみのため息 ひとり身のせつなさ 抱きしめたい 抱きしめたいからMan & Woman」と始まる。

「きっと言葉だけじゃだめだよ」と言ってはいるが「話す言葉につまっても 大丈夫心配いらないいらないよきっと」とも言っている。「ある時ひらめいたらその時 恋に落ちる」のだそうだ。しかし「心がけひとつだって言うから 素直さが大事だって言うから それなりにやってきたわ だけども全然報われないのは」などとも言っており,これまでのことは妄想だったのではないか。

しかし現在では「出会ってまだ少しだけど あなたとのことはきっとピントきてた」などという状況のようだ。危うく見えるので,火傷しないように注意して。最後に「いつかは」などとあるので,これらすべてが妄想の続きなのかもしれないが。

尚、最初の発売時には作詞者の名義はKATEとなっていた。これは複数人の頭文字をとって女性名のようにしたものだったが,実際は小林の作詞だったため,後に名義変更された。

 

息子(2025.3.2)

平成7年、詞:奥田民生,曲:奥田民生,唄:奥田民生

 「半人前がいっちょまえに 部屋のすみっこずっと見てやがる おーメシもくわず なまいきな奴だ」と始まる。

 「ほうら 目の前は紺碧の青い空だ 翼などないけれど 進め」と応援歌ではあるらしい。ただ,息子の言葉は無く,断片的な会話のようであり,全体像が解らない。おそらく実際の親子の会話は無いのだろう。無言の会話の中に成長を感じた息子への応援歌。

 

Message(2023.1.10)

平成7年,詞:福山雅治,曲:福山雅治,唄:福山雅治

「ねえ 不思議だよ こんなことがあるなんて」と始まる。

「絶対 君が好きだよ 軽く言葉 交わすだけで 突然 僕の心に 君がはじけた」という歌。

他のフレーズでもどのように君が好きかということをいろんな状況でのいろんな言葉で表現している歌詞で,自分の思いだけの詞なのだが,自分本位とか自己中心的などの印象はなく,微笑ましい。

東宝映画『BIRTHDAY PRESENT』(和久井映見,岸谷五朗,鈴木杏樹ほか)主題歌。

 

もっともっと・・・(2024.6.14)

平成7年,詞:小室哲哉,曲:小室哲哉,唄:篠原涼子with t.komuro

 「ねえ どんな夜を通り過ぎてきたの? きっと損な回り道を選んできたの?」と始まる。

 「Hold me Trust you やり直す事だってあなたとならば出来たい おびえずに歩かなきゃ ほんとうの場所なんて行けない」このような詞が並んでいるが,私の頭では理解できない。「ほんとうの場所」とは何なのか。歌唱は聞き取り易いのだが。

 

LOVE PHANTOM(2021.1.18)

平成7年,詞:稲葉浩志,曲:松本孝弘,歌:B’z

 「いらない何も 捨ててしまおう」と始まる。

 まずは聴いただけでは歌詞がわからない。歌詞を見ると解るような気がするのだが,やはりよくは解らない。「君を探し彷徨(さまよ)う」という状況なのだろうとは思うが。ほかには想い出のほか,「愛することを忘れて 万能の君の幻を 僕の中に作ってた」というような現状に至った原因と思われるようなことへの反省の弁だ。この辺りで終わっていればなるほどと思ったかもしれないが,歌は最後に「幻をいつも愛してる 何もわからずに」

などとでてくる。幻を作ったことを反省したのではないのか。まだ幻を愛してるのか。

 解らない。

 詞の印象からはもっと静かな曲にすればいいのに,曲も歌唱も騒々しい。これがB’zのスタイルだと言われると返す言葉もないが。

 

love me, I love you(2021.5.10)

平成7年,詞:稲葉浩志,曲:松本孝弘,唄:B’z

 「モヤモヤしているのがイヤならフトンを噛んで考えて」と始まる。

 どうも私が長年使ってきた日本語と違う日本語のようでよく解らない。個々のフレーズの意味は理解できる。意味は理解できるが,言葉づかいと合わない気がする。このような言葉遣いの人物がこのような内容を発言するだろうかと不審に思う。その結果私の理解は正しいのかとの疑問が生じる。

 「ボクはきっと愛をもっとだせる」の「ボク」など,当然一人称の「I」だと思って聴いているが,前後の関係からひょっとしたら二人称の「You」のつもりで使っているのではないかなどと考えると次第に解らなくなってくる。

 このような歌詞がすんなりと感じ取れるようになると若い人との世代間ギャップを乗り越えコミュニケーションができるようになるかもしれない。

 

LOVE LOVE LOVE(2020.9.1)

平成7年,詞:吉田美和,曲:中村正人,唄:DREAMS COME TRUE

 「ねぇ どうして すっごくすごく好きなこと ただ 伝えたいだけなのに」と始まる。

 詞の内容は極めてシンプルだ。平成の時代でも解りやすい詞を望む人はいるものだ。

 唄も悪くない。美しい声の素人という印象だが,美しくない素人声の歌い手がほとんどになってしまった時代だから十分に美声だ。口から声が出ている印象は残るが。

 

ら・ら・ら(2021.7.29)

平成7年,詞:大黒摩季,曲:大黒摩季,唄:大黒摩季

 「懐かしいにおいがした すみれの花時計」と始まる。

 歌詞が聞き取りやすいだけで好感がもてる。

 「恋愛中ってもっと楽しいと思ってた」というのは多くの人が感じることなのだろう。高校生は大学生になればもっと楽しいと思っているのだろう。もちろんそのような学生もいるだろうが,そうでない学生もたくさんいる。結婚生活が楽しいものだろうと憧れていても,実際に結婚すると予想外のこともあるだろう。

 一応恋愛中のはずなのだが「今日と明日はあなたに逢えない」「今日も明日もあなたに逢いたい」などと考えていると「あっという間にもう こんな年齢だし,親も年だし,あなたしかいないし・・・」というようなことも考えてしまう。

「今日も明日もあなたに逢いたい」というのが歌に込められた想いだ。

 私からのアドバイスがあるとすれば,長すぎる恋愛期間は避ける方がよいだろうということだ。

 

ロビンソン(2020.12.30)

平成7年,詞:草野正宗,曲:草野正宗,唄:スピッツ

 「新しい季節は なぜかせつない日々で」と始まる。

 解らない歌だが,最後に「宇宙の風に乗る」などとあり,物理法則との関連も説明されていないようで,ファンタジーなのだろう。ファンタジーだということならば論理で説明できない飛躍があっても当然だろう。

 『涙の白鳥に 花の首飾り かけた時 嘆く白鳥は 娘になりました』1)など私の持っている物理学や生物学の知識を総動員しても理解できないが,ファンタジーとしては何の違和感もなく腑に落ちる。ところがこの歌で登場する「片隅に捨てられて 呼吸をやめない猫」や「三日月」など,それぞれの単語は分るような気がするが,唄の中での役割が理解できない。腑に落ちないのだ。

 多くの若い世代の人々がこの歌に違和感を持たずに聴いているということは私の感性が時代についていけてないということか。

1)     「花の首飾り」(昭和43年,詞:菅原房子,補作詞:なかにし礼,曲:すぎやまこういち,唄:ザ・タイガース)