昭和の歌,平成元年〜,平成3年〜,平成5年〜,平成7年,平成8年,平成9年〜,平成11年〜,平成13年〜,平成15年〜,平成17年〜,平成19年〜,平成21年〜,平成23年〜,平成25年〜,平成27年〜,平成29年〜
目次
平成13年
愛のうた[引っこ抜かれて],愛のバカやろう,I miss you〜時を越えて〜,アゲハ蝶,明日があるさ,a song is born,いつも何度でも,ultra soul,evolution,Endless sorrow,ALLWAYS(A SONG FOR LOVE) [知ってほしい事があるんだ],KISS OF LIFE,君をさがしてた,Can You Keep A Secret?,GLOBAL COMMUNICATION,GOLD,ザ☆ピース,secret
base〜君がくれたもの〜,白い恋人達,情熱,JIRENMA,STARS,Stand
Up,ZERO LANDMINE,天体観測,Dearest,traveling,涙そうそう,波乗りジョニー,NEVER EVER,春夏秋冬だいすっき!,ひとり,ひとりぼっちのハブラシ,PIECES OF A DREAM,FINAL DISTANCE,fragile,BABY!恋にKNOCK
OUT!,ボクの背中には羽根がある,Point of No Return,Mr.Moonlight〜愛のビッグバンド〜,ミニハムずの愛の唄,ミニモニ。ジャンケンぴょん!,メッセージ[誰の為の],優しい歌,You Go Your Way,youthful days,UNITE!,Lifetime Respect
平成14年
逢いたい気持ち,愛の謳(UNTITLED
4 ballads)[この地に力を],熱き鼓動の果て,a Day in Our Life,亜麻色の髪の乙女,UNSPEAKABLE(UNTITLED
4 ballads),It
Takes Two,independent(H),Winter
Bells,Way
of Difference,Any,大きな古時計,おさかな天国,カナシミブルー,君が好き,君をさがしてた〜New
Jersey United〜[きっと気づけなかった],きよしのズンドコ節,キラキラ,SAKURAドロップス,SONS
OF THE SUN,July
1st (H),そうだ!We’re
ALIVE,solitude〜真実のサヨナラ〜,SOLID DREAM,大切なもの,溺愛ロジック,東京,Do
It! Now,眠れぬ夜は君のせい,nostalgia(UNTITLED
4 ballads),HANABI(H) [涙がこぼれ落ちないように],Feel fine!,光, HERO[例えば誰かが],FANTASISTA,Feel
fine!,Free
& Easy,freebird,Voyage,街,ミニ。ストロベリ〜パイ,ミニモニ。ひなまつり,MOVE ON、もらい泣き,Life goes on,楽園ベイベー,Love
Me All Over,ルーム(UNTITLED
4 ballads)[ただ声が聞きたくて],ワダツミの木
愛のうた(2021.5.29)
平成13年,詞:ストロベリー・フラワー,曲:ストロベリー・フラワー,唄:ストロベリー・フラワー
「引っこ抜かれて あなただけについて行く」と始まる。
「今日も運ぶ 戦う 増える そして食べられる」と続くのだが,何のことだろう。
GC用ゲーム『ピクミン』のCMでは「ぼくたちピクミン あなただけについて行く 今日も運ぶ 戦う 増える そして食べられる」と歌われているそうなのだが,ピクミンについて何も知らないので反応のしようもない。
「力合わせて 戦って 食べられて でも私たちあなたに従い尽くします」などとあり,サラリーマンが自分たちの歌だと思ったんだというような話をどこかで聞いたが,その正否は私には判断できない。
タイトルが「愛のうた」というのは愛にはいろんな形があり,こんな形もあるということを示そうということなのだろう。そのような意図が最初からあったわけでなく,詞が出来上がったあと,これも愛の一つの形ではないかと気付いたのかもしれない。
愛のバカやろう(2024.6.8)
平成13年,詞:つんく,曲:つんく,唄:後藤真希
「Ah 本当の恋 わからぬまま あなたとは あれで終わるの? Ah もう一度だけ 電話あれば 許そうと思ってたのに」と始まる。
「もう一度」などと要らぬ駆け引きをしようとするから失敗するのだ。「愛のプライドなんて もう捨ててしまえ」などと今更思っても時すでに遅しだ。「電話待って かける事出来ない私」とまだ反省しきれていない。
結局「I’m Crying Crying Crying」。
こうして大人になっていくのだが,逃したチャンスは2度とは来ない。
I miss you〜時を超えて〜(2024.7.13)
平成13年,詞:MISIA,曲:MISIA・中村正人,唄:MISIA+DCT
「気がつくと いつも いつも あなたのことばかり 考えてた 右手のリング 長いシャツ 全てが愛しく思えて来て」と始まる。
「Ah 時を超え巡り会った あなたと 駆け抜けて 愛してる You’ll see How much I, I miss you…」
ハッピーなようで,おめでとう。全体からハッピーそうに感じるのだが、実は「I miss you」から,私は逢えていない状況しか想像できず,本当にハッピーな状況かよく解らないのだ。だからこのような英語が入った歌詞は好きではないのだ。
尚,DCTはDREAMS COME TRUEのこと。メインボーカルはMISHIAで吉田美和はバックコーラスを担当。
アゲハ蝶(2021.5.4)
平成13年,詞:ハルイチ,曲:ak.homma,唄:ポルノグラフィティ
「ヒラリヒラリと舞い遊ぶように 姿見せたアゲハ蝶」と始まる。
言葉ははっきり発音されている印象だが聞き取れないのは,リズムが私の日本語と異なるからだろう。
歌詞にもやや難解な箇所がなくもない。たとえば「旅人に尋ねてみた」「彼が僕自身だと気付いたのは 今更になってだった」にはどのような意味があるのだろう。解り易いメッセージもある。「あなたに逢えた それだけでよかった」「愛されたいと願ってしまった」などだ。
「荒野に咲いたアゲハ蝶」というのもやや難解だ。なぜここで「咲いた」と言ったのだろう。何はともあれ「できたら愛してください」というメッセージは私には伝わったがアゲハ蝶には伝わったのだろうか。
明日があるさ(2022.4.15)
平成13年,詞:青島幸雄,替え歌:福里真一,曲:中村八大,唄:ウルフルズ
「明日(あした)があるさ明日(あす)がある 若い僕には夢がある」と始まる。
昭和38年に坂本九が唄った歌1)の替え歌。
坂本版はセーラー服のおさげ髪になかなか声がかけられない僕の歌だが,この歌では「会社をおこした奴がいる 会社に残ったオレがいる」ともう少し年齢が上がっている。歌の途中では「近頃の若いやつはとよく言うけれど 自分の頃よりだいぶまし」とさらに年齢が上がっているように感じる箇所もある。
明日があるさと思っていると,気づいたときには人生残り僅かになっている可能性もあることに注意するよう。
1) 「明日があるさ」(昭和38年,詞:青島幸雄,曲:中村八大,唄:坂本九)
a song is born(2022.2.9)
平成13年,詞:ayumi hamasaki,曲:Tetsuya Komuro,唄:浜崎あゆみ & KEIKO
「はるかはるか数億年もの 遠い昔この地球(ほし)は生まれた」と始まる。
「もう一度だけ思い出して 僕らの地球のあるべき姿 そしてどうか忘れないで」というのがメッセージだろう。ただ,「地球のあるべき姿」というのが私には解らない。あゆには自明なのだろうか。「思い出して」というのだから昔は良かったということか。思い出すべき昔とは,パンドラが箱を開ける前か,アダムとイブがリンゴを食べる前か。体験していない昔のことを思い出すことなどできるのだろうか。
思い出すのではなく理想の星を思い描き,その実現を目指すべきではなかろうか。
まあ,老人は昔は良かったと言いがちだが。
いつも何度でも(2025.5.23)
平成13年,詞:覚和歌子,曲:木村弓,唄:木村弓
スタジオジブリ制作映画『千と千尋の神隠し』主題歌。
「呼んでいる 胸のどこか奥で いつも心躍る 夢を見たい」と始まる。
「繰り返すあやまちの そのたび ひとは ただ青い空の 青さを知る」とか「生きている不思議 死んでいく不思議 花も風も町も みんなおなじ」などとあり,最後には「海の彼方には もう探さない 輝くものは いつもここに わたしのなかに 見つけられたから」と日本の伝統的な悟りを開いたようだ。
ただ,文節の終りに音が跳ね上がるメロディーは日本語的ではないと感じてしまう。
ultra soul(2021.6.25)
平成13年,詞:稲葉浩志,曲:松本孝弘,唄:B’z
「どれだけがんばりゃいい 誰かのためなの?」と始まる。
世界水泳福岡2002主題歌。
「結末ばかりに気を取られ この瞬間(とき)を楽しめない メマイ・・・」など,昭和の体育会からは「楽しめない メマイ」などふざけてるんじゃないかと言いたくなるのではないか。
また,「開けましょう」「泣きましょう」「暴れてやりましょう」など,これが平成流なのだろうか。「ましょう」などというのはB’zに合いそうにない言葉だと思うのだが。
evolution(2021.2.23)
平成13年,詞:ayumi hamasaki,曲:CREA,唄:浜崎あゆみ
「そうだね僕達新しい時代を 迎えたみたいで奇跡的かもね」とはじまる。
しかし,私には歌詞がほとんど聞き取れない。歌詞を見ながら聞いて,ようやく今ここかという具合だ。
聞いただけではサッパリわからないが,歌詞を読むと,全く偶然この時代・この場所に生まれたけれど「だから君に出会えたよ」と君に出会えたことを喜んでいるように感じる。
この場所・この時代というのに,何となく満足していないようだ。どこがとは具体的に示してはいないが,このように不平・不満を感じるなら,どの場所・時代でももっと大きな不平・不満を感じるだろう。君に出会えたことをもっと喜んだらどうだ。
Endless sorrow(2021.9.17)
平成13年,詞:ayumi hamasaki,曲:CREA,唄:浜崎あゆみ
「例えばひとりきりで 何も見えなくなったとして」と始まる。
「羽のない天使が あふれてる時代で」とあるのでファンタジーなのだから,論理的に理解できないのは仕方がない。なにかを感じ取るべき歌なのだろう。最後に「一緒に・・・ 一緒に・・・」とあり,これで解るだろうということのような気もするが,鈍い私には解らない。
曲も私にはうるさすぎる。もっともそのために歌詞がよく聞き取れないところがいい所なのかもしれない。
この歌はTBS系テレビドラマ『昔の男』(藤原紀香,大沢たかお)の主題歌。
ALWAYS(A SONG FOR LOVE) (2023.7.31)
平成13年,詞:Franciz&LePont,曲:Franciz&LePont,日本語詞:J-FRIENDS,唄:J-FRIENDS
「知ってほしい事があるんだ あの日の痛み 忘れないように」と始まる。
「傷つけ争うためじゃなく その手は誰かを抱きしめ 暖めるためにあるのだから」というように,応援歌なのだが,頑張れではなく,あなたを応援してますよ,心の痛みが癒されますように,という風な優しいも。
明示されてはいないが「あの日の痛み」とは阪神・淡路大震災のことだ。明示すると心の傷が痛む人がいるだろうということで曖昧にしたのかもしれない。あるいは,他の「痛み」も包含しようと欲張ったのだろうか。
いずれにしても年月を経ると「あの日の痛み」だけではインパクトが弱くなってしまうが,当時は意味が十分すぎるほど伝わっただろう。
KISS OF LIFE (2023.10.9)
平成13年,詞:平井堅,曲:平井堅・中野雅仁,唄:平井堅
「every day, every night, wanna kiss, want your lips くちづけからはじめよう やわらかな真実を 重ねたい 今すぐに」と始まる。
最初から最後まで「くちづけからはじめよう」と繰り返している歌。もちろん他の歌詞もなくはない,例えば「今,心震わすKISSがしたい」などである。要するに全体が「wanna kiss」という歌。
相手に関しては「want your lips」のところで「your」が出て来るだけで,それ以外の情報が全くないが,これをどう解釈すべきか私には解らない。
「KISSがしたい」というのは解るが,どういう状況でこの歌を歌っているのだろう。相手を目の前にしているのだろうか。そうだとすれば相手の許可を求めているのか,あるいはこのようなことを口走りながら襲い掛かろうとしているのだろうか。妄想が思わず口から出てしまったというのが一番穏当なところかもしれない。
実は,タイトルも,個々の単語は知っているつもりだが、全体の意味が理解できない。
フジテレビ系ドラマ『ラブ・レボリューション』(江角マキコ,米倉涼子,藤木直人)エンディングテーマ。
君をさがしてた(2022.6.23)
平成13年,詞:川口大輔,曲:川口大輔,唄:CHEMISTRY
「きっと気づけなかった 君に初めて出会うその瞬間(とき)までは」と始まる。
「ひとりで生きていけると思って」いたけれど,今は「何よりも強い気持ちで 僕は君を守り続ける」「僕は君をさがしてた」という歌。
「君をさがしてた」というのは,今思うと『無意識にさがしていたんだ』と気づいたということだろう。独りで生きていけると思っていたということは,『意識してさがしていた』わけではないようだ。
また,「これだけの偶然の中」「奇跡なんかじゃないから」とも言っているが,結局は赤い糸でつながっていたということか。まあ,世代が違うから赤い糸は見えないかもしれない。
Can You Keep A Secret? (2020.11.19)
平成13年,詞;Utada Hikaru,曲:Utada Hikaru,唄:宇多田ヒカル
「近づきたいよ 君の理想に」と始まる。
彼女の母親1)の歌は解りやすかったが娘の歌にはついていけない。世代の違いだろうか。
「悲しくないよ 君がいるから」というメッセージは解るが,並んでいるフレーズ間の関係が理解できない。例えば「Can you keep a secret? Or このままsecret?」というのはどういう意味なのだろう。他にも理解できない箇所満載だ。
1) 藤圭子
GLOBAL COMMUNICATION(2023.12.17)
平成13年,詞:TAKURO,曲:TAKURO,唄:GLAY
「夜明けの匂いが変わってきたら 彼女の胸の痛み癒える頃 たった1つでも誇れる事アナタに今見せてあげたい」と始まる。
「彼女」と「アナタ」の関係が解らない。また,「ONE LOVE COMMUNICATION MISEDUCATION」と何度も出てくるのだが,これが解らない。
要するに,私には理解できない歌。どこがGLOBAL COMMUNICATIONなのだろう。
GOLD(2023.5.23)
平成13年,詞:稲葉浩志,曲:松本孝弘,唄:B’z
「空を 黄金(きん)色に潤ませて陽が消えてゆく 街はざわめき 今日の事 振り返る」と始まる。
スローバラードであることや,歌詞に「誰より一番 あなたの 心の平和を祈ろう」などというフレーズが含まれていることから,B’zらしくないと私には感じられる。まあ,彼らくらいになるとどんな歌でも作ることができるのだろう。そして普段は好きな曲を作っているということか。もっとも,昭和の時代,意に添わぬ歌を歌わせられ続けた歌手の話を聞いたことがあるが,平成になってもそれは変わらないのだろうか。
テレビ朝日『世界水泳福岡2001』の大会テーマソング。
ザ☆ピース!(2022.7.29)
平成13年,詞:つんく,曲:つんく,唄:モーニング娘。
「HO〜ほら行こうぜ そうだ みんな行こうぜ」と始まる。
この「行こうぜ」のほかにも,「歌おうぜ」「誓おうぜ」「愛そうぜ」など似た表現が何度も出てくるのだが,この最後に異様に強いアクセントが付されており,聞いて強い違和感を持つ。まあそれがこの曲を印象付けるのに役立っているのだが。
タイトルもピースだが歌詞にも「うれしい出来事が 増えました」などとあり,そういう歌なのだろう。唄われているアクセントが昭和アクセントとは異なるので聞き取りにくいが平成人には聞き取れるのだろうか。
secret base〜君がくれたもの〜(2022.9.1)
平成13年,詞:町田紀彦,曲:町田紀彦,唄:ZONE
「君と夏の終わり 将来の夢 大きな希望 忘れない」と始まる。
「10年後の8月 また出会えるのを 信じて」と最初から別れの場面だ。
「二人の 秘密の 基地の中」の思い出が歌われているが,これがタイトルの「secret base」なのだろう。なぜ英語にする必要があるのだろう。
別れの理由は「突然の 転校で どうしようもなく」だそうだ。
私自身,小2の夏休みと小6卒業後に転校している。小6といっても私立中学に行ったわけではない。親しかった友と別れて,一人も知り合いのいない新しい学校へ入ったのだ。私が子供の頃は,中南米に移民したり,伊勢湾台風の影響で転校を余儀なくされたクラスメートがいた。クラスメートにはいなかったが,某新聞などの地上の楽園という宣伝を信じて大陸の某国へ渡った人も少なくない。私が子供の頃は離れた後の通信手段は郵便しかなく,別れてしばらくは手紙を交換していても,そのうちに年賀状だけになり,それも途絶えてしまう。10年後の約束など,夢物語だったように思う。現在なら,スマホでずっと連絡を取り続けることができるだろうが。
TBS系ドラマ『キッズ・ウォー3〜さけんなよ〜』(井上真央)主題歌。
白い恋人達(2021.1.12)
平成13年,詞:桑田佳祐,曲:桑田佳祐,唄:桑田佳祐
「夜に向かって雪が降り積もると 悲しみがそっと胸にこみ上げる」とはじまる。
桑田の作品としては珍しく解りやすい。私が成長したのかもしれないが。とはいえ,挿入されている英語は気に入らない。日本語で十分描写できるだろうに。
ところで,「白い恋人」と言えば有名な北海道のお菓子で,歌詞にも何となく北海道を思わせる言葉がありこのお菓子のCMソングかと思ってしまうが,実際は清涼飲料水のCMソングらしい。『白い恋人たち』1)という映画があったが,この歌のタイトルはこの映画に触発されて決まったようだ。
CMソングだからかもしれないが,(桑田の他の詞の比べて)美しい言葉が並んだ詞だ。
1) 「白い恋人たち」昭和43年,仏。グルノーブルで開催された冬季オリンピックの記録映画。
白い恋人達(2024.8.27)
平成13年,詞:桑田佳祐,曲:桑田佳祐,唄:桑田佳祐
「夜に向かって雪が降り積もると 悲しみがそっと胸にこみ上げる」と始まる。
桑田の歌にはなんだこれはと思わせる変な歌もあるが,これは昭和の歌の正統な継承で,なおかつ平成の匂いがする。昭和と平成を繋ぐ歌だろう。
「聖なる鐘の音が響く頃に 天使が空から降りて来て 春が来る前に微笑みをくれた」などに私は昭和を感じる。
「二度と帰らない誰かを待っている」という箇所は昭和なら「貴女を待っている」となるのだろうが。「貴女」なら特定のあいてだが「誰か」というのは特定の「誰か」さんではなく,本当に決まっていないとの印象を受ける。
「ただ逢いたくて もうせつなくて」というのはいつの世も同じだろう。
情熱(2022.11.30)
平成13年,詞:Satomi,曲:Boris Durdevic,唄:KinKi Kids
「『泣かないで…』 大切に想うから 夢に届かない 時間はボクが埋めてあげる」と始まる。
「キミ」に「愛を届けたい 今すぐ届けたい」という歌。ただ,「涙の理由(わけ)をボクに聴かせてよ」とあるが,涙の理由は明らかにならず,「泣きたくなったらすぐに 抱きしめに行くから」などとありこれが「情熱」というタイトルになった理由だろう。曲も詞も昭和テイストで聞きやすいが,「キミ」に関する情報が少なすぎ,感情移入できるほどの共感はできない。
関西テレビ・フジテレビ系ドラマ『ルーキー!』(堂本光一)主題歌。
JIRENMA(2021.8.19)
平成13年,詞:持田香織,曲:伊藤一朗,唄:Every Little Thing
「悲しい目をした僕は もうどこにもイナイ」と始まる。
個々のフレーズは理解できるような気がするが,全体としては全く理解できない。「不安な夜 乗り越えて やってくるよすぐに未来が」とポジティブなのだが「君を見た その時から やっと動き始めたんだ」ということらしい。タイトルの「ジレンマ」という言葉も歌詞に現れるが,その前後は意味がよく理解できない。
この曲は映画頭文字D Third Stageのエンディングで使われたらしいが,歌詞と頭文字D1)との関係も理解できない。
1) 頭文字(イニシャル)D:平成7年から週刊ヤングマガジンに連載されたしげの秀一作の自動車漫画。主人公の藤原拓海が乗るトヨタ・スプリンタートレノ・AE86型,通称ハチロクが有名になる。
STARS(2024.5.5)
平成13年,詞:秋元康,曲:川口大輔,唄:中島美嘉
「やっぱりあの星は 見つからなかったと 夜空に背を向けた 願いに疲れた自分がいたよ」と始まる。
「明日になれば 今日とは違う星が きっと 輝くはず」というのは星空をあまり観察したこののない人間が思いつきそうなことだ。その証拠に「あんなに離れてる 小さなあの星が 耀いているのは 思いを信じているからでしょう」などと天文学とは無関係な思いを抱いているようだし,星座の物語などに関心があるようにも感じられない。
もちろん,天文学,星座の物語,占星術などを知らなくても構わない。「光と闇に抱かれて 心の空に 心の空に 確かな夢を見つける」というのは満天の星空を眺めていたら,誰でも思いつきそうだから。しかし,現在の都会では北斗七星などですら発見が困難だ。
この曲は中島のファースト・シングル。
関西テレビ・フジテレビ系ドラマ『傷だらけのラブソング』(高橋克典,加藤あい,中島美嘉ほか)主題歌。
Stand Up(2024.1.21)
平成13年,詞:倉木麻衣,曲:徳永暁人,唄:倉木麻衣
「Stand Up Come on DJ あのメロディーが聴きたいんだ Stand Up 届けてよ 僕達のSong from the radio」と始まる。
歌詞は半分以上英語で,何を言っているか解らない。メロディーも抑揚が少なく近代の西洋の歌の要素が少ないように感じる。リズムだけは単調だがしっかりしており,朝まで踊り疲れ,終わろうとするときでも身体がリズムに乗れそうだ。ダンス音楽ということだろう。
ZERO LANDMINE(2023.6.26)
平成13年,詞:David Sylvian,曲:坂本龍一,唄:N.M.L.
「This my home The land of my mother The place I play With sisters and brothers」と始まる。
何度も繰り返される「Give the earth back its peace」がテーマの歌。英語の歌詞で,私の英語力では聞いただけでは理解できないが,平易な英語なので歌詞を読めば良く解る。
TBSの50周年特別企画『地雷ZERO 21世紀最初の祈り』の為に企画されたCDで,CDの売り上げは地雷除去のためのチャリティーに充てられた。N.M.L.はNO MORE LANDMINEで,この目的のために坂本が呼びかけて結成されたユニット。多くの日本人アーティストのほか,少なくない数の外国人も参加している。
世界へのメッセージということで英語詞なのだろうが,私にはやはり日本語の方が解り易い。文科省は英語教育に力を入れているようだから,平成人は英語の歌詞に抵抗を感じないのだろうか。この歌の歌詞を載せた英語の教科書もあるらしいから,若い人は容易に聞き取れるのかもしれない。
天体観測(2023.4.19)
平成13年,詞:藤原基央,曲:藤原基央,唄:BUMP OF CHICKEN
「午前二時 フミキリに 望遠鏡を担いでった」と始まる。
登場するのは僕と君,そして探す対象であるほうき星。この「ほうき星」は何かのメタファーなのだろうが,私にはよく解らない。
歌詞の冒頭は想い出だろう。具体的で解り易い。しかし途中から「幸せの定義とか 哀しみの置き場とか」を探すように変わり,「『イマ』という ほうき星 君と二人追いかけていた」となる。このころには「もう一度君に会おうとして」再び「始めようか 天体観測 二分後に君が来なくとも」となるのだから,君とは別れたのだろうか。君とはほうき星のことなのだろうか。結局私には十分理解できない歌になっている。
関西テレビ・フジテレビ系ドラマ『天体観測』(伊藤英明)挿入歌。
Dearest(2022.3.13)
平成13年,詞:ayumi hamasaki,曲:CREA+D・A・I,唄:浜崎あゆみ
「本当に大切なもの以外 全て捨ててしまえたら いいのにね」と始まる。
ゆったりと唄っているのだが,よく聞き取れない。日本語アクセントとメロディーが合わないと感じる箇所が何箇所もあるのが聞き取りにくい原因だろう。平成の歌にはこのような歌が多いということは,平成人には問題なく聞き取れるのだろう。
最後は「遠まわりしたけど 辿りついたんだね」と終わる。どこに辿りついたのか明確には書かれていないが,ハッピーエンドの雰囲気はある。
読売テレビ制作の,高橋留美子原作のアニメ『犬夜叉』(第42話−第60話)でエンディングに使用された。
traveling(2021.2.2)
平成13年、詞:Utada Hikaru,曲:Utada Hikaru,唄:宇多田ヒカル
「仕事にも精が出る 金曜の午後」と始まる。
理解できない。金曜日の午後,仕事をしているのだろうか。仕事にもということは同時に仕事以外も何かしているのだろうか。何となく仕事はしていないように感じるのだが,最初の一言が気になる。
それが突然タクシーに飛び乗る。確かにタクシーに乗ったと思うのに,いつのまにか僕は君の隣に。この辺りから益々解りにくくなり,もうお手上げだ。
私には宇多田ヒカルは理解できない。
涙そうそう(2023.1.4)
平成13年,詞:森山良子,曲:BEGIN,唄:夏川りみ
「古いアルバムめくり ありがとうってつぶやいた いつもいつもいつも胸の中 励ましてくれる人よ」と始まる。
Wikipediaによれば,森山が早世した兄への思いを歌ったものとのこと。平成10年に森山が,平成12年にBEGINがこの歌を唄っている。
「さみしくて 恋しくて 君への想い 涙そうそう 会いたくて 会いたくて 君への想い 涙そうそう」と終わる。
この歌をモチーフにした映画『涙そうそう』(妻夫木聡,長澤まさみ)が作られ,主題歌として夏川の歌が使われた。
波乗りジョニー(2020.12.24)
平成13年,詞:桑田佳祐,曲:桑田佳祐,唄;桑田佳祐
「青い渚を走り 恋の季節がやってくる」と始まる。
「夏の誘惑に 人は彷徨う 恋は陽炎」というのが桑田の心底にあるのか。「嗚呼 蘇る」とはなぜこの場所に置かれているのか。
「『出逢い』『別れ』のたびに 二度と恋に落ちないと 誓う」とあるが同様なフレーズは他の歌でも聞いたことがある。「別れ」のたびに誓っているようだから他の歌に出て来ても不思議はない。
気に入った波と出会えば必ず乗る,その波が終われば次の波を捜す。そういう意味のタイトルか。
NEVER EVER(2021.12.20)
平成13年,詞:ayumi hamasaki,曲;CREA,唄:浜崎あゆみ
「いつか生まれる前からきっと 変わらないモノを探し続けては」と始まる。
メッセージは「もしもたったひとつだけ願いが叶うなら 君は何を祈る」というのと,「もしも君に差し出せるモノがあるとすれば 変わらぬ確かな想い」の二つだろう。この二つのメッセージの関係が解らない。後者が『君に対して差し出せるモノ』の話なの『君が差し出せるモノ』の話なのかが明確なら混乱はしないのだろうが。
最初の「変わらないモノを探し」ていたのは私だろう。君は何が欲しいという疑問が「君は何を祈る」ということだろう。そうすると最後は私が「君に差し出せるモノ」は「変わらぬ確かな想い」と解釈するのが自然だと思うのだが,全体として「君」が誰をさすのかわかりにくい。私には一人称として使っているのではないかと感じられ全体が混乱する。
浜崎の発声は私の好みではないが,ファンが多いということは平成人にはこのような発声は普通なのだろう。発声というより,マイクの使い方が上手いというのだろうか。
春夏秋冬だいすっき!(2021.11.17)
平成13年,詞:つんく,曲:つんく,唄:ミニモニ。
「だいすっき!」と始まる。そのあと何と言っているのかよく解らないがと歌詞を見ると「ウッ!(ミカン) ア〜ン(Orange) ウッ!(ゴリラ) ア〜ン(Gorilla) ウッ!(ラジオ) ア〜ン(Radio) わぁ〜〜〜! イェー! 1, 2, 3, ゴー!」と言っているらしい。このあと「春夏秋冬(はるなつあきふゆ) 一年一年」と歌になる。
結局,何でもかんでもだいすっきという歌のようだ。「地球がまるごとだいすきだ!」とか「ステキな仲間がだいすっき!」
お気楽な歌のようだが,ブツブツ文句を言われ続けたり,悲しみに打ち沈んでいるより,何でもかんでもだいすっきと言ってる方が社会を明るくするようでほほえましい。
ひとり(2022.10.6)
平成13年,詞:村上てつや,曲:村上てつや,唄:ゴスペラーズ
「『愛してる』って最近 言わなくなったのは 本当にあなたを 愛し始めたから」と始まる。
「これから二度と 離さないと たった一人のため 歩いてゆくんだ」「前に恋してたあなたとは 今はもう別の人だね こんなに 静かに 激しく あなたのこと愛してる」と想いが高まったというか深まったというか,想いの次元が変わったのだ。今の本気度は伝わってくる。
しかし「うたがってた三月」との歌詞もあり,このような思いが再び生じないという保証はあるのだろうか。
ところで,もっとキーを下げればいいと思うのに,なぜこんなに裏声を多用しなければならないのかは,今一つ理解できない。
ひとりぼっちのハブラシ(2025.1.3)
平成13年,詞:つんく,曲:つんく,唄:桜庭裕一郎
「ねぇ 君は愛の続きを ねぇ 誰としてる?」と始まる。
「確かに俺が いけないってことを今じゃ認めてるよ あの日の俺は 少しなぜだか どうかしてたんだ」と反省しなければいけないことをしたようだ。
「ハブラシはいつものように カガミの前に二個並んで」,戻ってくるのを待っているのに,「バブラシは俺のだけが 痛んでゆく なぜなんだ」と自分でも解っているようだが,もう元には戻らないだろう。
フジテレビ系ドラマ『ムコ殿』(長瀬智也,竹内結子)劇中歌。
PIECES OF A DREAM(2020.12.7)
平成13年,詞:麻生哲朗,曲:藤本和則,唄:CHEMISTRY
「デタラメな夢を好き勝手ばらまいて オモチャにしていつまでも遊んでいた」と始まる。
何か哲学的な内容を唄っているような気がするのだが,難しすぎて私にはよく解らない。
「せめてボクたちが一度背を向けたら 二度とは戻れない場所なんだと知ってたら」というのは知らなかったということだろう。それはいいが,それでどうしたというのだ。その後に現れるフレーズ間の関係が理解できない。「目を閉じて離れた」というのは,知ってたら離れたのに知らなかったから離れなかったのか,「知ってたら」で切れ,前の話は終わって,新しい話として「離れた」のか。あるいは知ってたら離れなかったのに知らなかったから離れたのか。
どうも離れたらしいのだが,その理由が「不意に誰かを傷つけていく」ことに気付いたからのように感じられる。しかし,具体的にどのように傷つけるのかが不明なので単なる妄想ではないかとも思ってしまう。自分が夢を実現することで意図したわけではないが傷つく者がいるということなのだろうか。
歌というのはメロディーにのって歌詞が流れて行く間に瞬時に内容が伝達されるのが理想だと私は考える。その考えに従えば,このように難解な詞は歌に適しているとは思えない。
FINAL DISTANCE(2023.2.8)
平成13年,詞:Utada Hikaru,曲:Utada Hikaru,唄:宇多田ヒカル
「気になるのに聞けない 泳ぎつかれて君まで無口になる」と始まる。
宇多田の歌は私には聞き取りにくい歌が少なくないのだが,この歌はなぜか聞き取り易い気がする。英語もかなりの量挿入されているが,あまり違和感がない。スローバラードで私の脳が追い付けるスピードということなのだろうか。
結局「I wanna be with you now」という歌なのだろうが,それを素直に言えばいいのに,何とか上位に立ってマウントをとろうとしている印象を受ける。このような駆け引きは平成の文化なのだろうか,あるいは米国の文化だろうか。
fragile(2021.7.23)
平成13年,詞:持田香織,曲:菊池和仁,唄:Every Little Thing
「いつもそう 単純で クダラナイことがきっかけで」と始まる。
「言葉が不器用過ぎて」など,普段は感じないことも時には感じてしまう。「好きなのに伝わらない」。
「余裕などないくせに また笑顔つくってしまった」など感情はよく解るがイメージが湧かないのは登場人物が具体的に描写されていないからではないか。イメージが湧かないと共感力も弱くなる。
それでも,一応,「こんなにこんなに君を好きになって 本当に本当にウレシイから」という雰囲気は伝わる。
それでも思いの伝わり方が弱く感じるのはメロディと詞の組み合わせが日本語的でないからではないかと思う。メロディとしては高音にアクセントが付けられているように感じ,かつ,日本語単語の高低アクセントとメロディの高低が一致していないため,聴いてから理解できるまでにやや時間がかかる。これが心に直接響き難い原因ではなかろうか。
BABY! 恋にKNOCK OUT!(2024.10.2)
平成13年,詞:つんく,曲:つんく,唄:プッチモニ
「だってだってBaby 愛愛会いたいわ Baby Baby Baby 秘密のデートしたい Ah!!」と始まる。
「本当は本当は本当は ただ恋に夢中 なんにもなんにもなんにも 手につかない」という状況のようだ。
「電話が電話が電話が 1日12回 メールもメールもメールも 20回」「すきすき好きだから Baby Baby Baby 何にも恐くない! Ah!!」という歌。かなりアップテンポになってはいるが昭和末期の香りが残っている歌だ。
ボクの背中には羽根がある(2021.3.17)
平成13年,詞:松本隆,曲:織田哲郎,唄:KinKi Kids
「照れてるとき髪かきあげる 僕の癖をからかうんだね」と始まる。
「ずっと君と生きてくんだね」「どんな夢もかなう気がする」「今,『幸福』に触ったみたい」と幸せの絶頂にある歌。
他人の幸せにケチをつかるつもりはないのだが,何となくウワついていて地に足がついていないように感じてしまう。
例えば「何かを言いかけて 海がおしゃべりをやめる」とはどういう意味なのだろう。何かを言いかけたのは海なのか,自分なのか相手なのか。浮かれ気分で深く意味も考えずに,思いついた言葉を並べているように感じてしまう。それほど幸せなんだということなら,それはそれでよいのだが。
Point
of No Return(2022.5.19)
平成13年,詞:麻生哲郎,曲:藤木和則,唄:CHEMISTRY
「夏草が流れてく イタズラに ちぎられ 捨てられて」と始まる。
歌詞に何度か「戻れない場所を思ってる」と出てくる。これがタイトルの「Point of No Return」なのだろう。「Point」は「場所」だろうが,「もう戻れない瞬間に」などともあるので,「時」の意味もあるように感じる。最後に別れた場所なのか時なのか,あるいはそれ以前の別れのきっかけになった場所なのか時なのか。そこにはもう戻れないという歌。
「きっと永遠なんて言葉は 勝手気ままに描きなぐった 未来を語るためにあるんじゃないね」とあるだけだが,「永遠」などという言葉を深く考えもせずに使っていたということなのだろう。しかし関係は「永遠」には続かなかった。
「戻れない わかっているのに まだキミを思い浮かべて」
Mr.Moonlight〜愛のビッグバンド〜(2025.4.8)
平成13年,詞:つんく,曲:つんく,唄:モーニング娘。
「愛をください…WA-!」と始まる。
その後「Mr. Moonlight Up Side Down」とアップテンポになって,「ちょといと生意気っぽい青年 ちょいと粋なステップでUp Side Down」と続く。昭和っぽい点が無いことは無いが,まあ,平成のアイドルソングだ。つまり私にはついて行けない。
テレビ東京系『アイドルをさがせ!』(中澤裕子ほか)オープニングテーマ。
ミニハムずの愛の唄(2023.9.4)
平成13年,詞:つんく,曲:つんく,唄:ミニハムず
「Love Love
Love Love アイ ラブ ユウ 愛 愛 愛 愛 ミニハムず!と始まる。
アイドルソング。アニメの主題歌としても単純で解り易く,ノリも良いのでいいのではないか。
秋元もアイドルソングを多数書いているが,つんくの歌は秋元の歌とは明らかに違う。秋元の歌には時折秋元自身の思いではないかと感じられる詞が登場するが,つんくの詞からつんく自身はあまり感じられない。
東宝配給アニメ映画『劇場版とっとこハム太郎ハムハムランド大冒険』主題歌。
ミニモニ。がミニハムず名義で出した初めてのシングル。ミニモニ。としては3枚目のシングル。
ミニモニ。ジャンケンぴょん!(2021.10.17)
平成13年,詞:つんく,曲:つんく,唄:ミニモニ。
「白上げて(Oh!)あげません(Oh!)」と始まる。
伝えたいメッセージが含まれているとは思えない。お遊びソングだろう。
ミニモ二。1期のメンバーは矢口真里,辻希美,加護亜依,ミカ・タレッサ・トッド。
メッセージ(2024.11.13)
平成13年,詞:久保田光太郎,久保田光太郎,唄:TOKIO
「誰の為のメロディー 『君の為のメロディー』 なんの為のメロディー 『夢の為のメロディー』」と始まる。
「ずっとずっとこのままで まんまがいいね」というのが主たるメッセージなのだろう。
比較的初期のジャニーズというか,昭和の男性アイドルグループの歌を聴いているようだ。私には平成のジャニーズ系の歌に比べてはるかに解り易いと感じる。まあ,実際に解っているのかどうかは不明だが。
TBS系ドラマ『天国に一番近い男〜教師編〜』(松岡昌宏,陣内孝則,妻夫木聡ほか)エンディングテーマ。
優しい歌(2024.2.25)
平成13年,詞:桜井和寿,曲;桜井和寿,唄:Mr.Children
「誰かが救いの手を 君に差し出している だけど 今はそれに気付けずにいるんだろう」と始まる。
続いて「しらけムードの僕等は 胸の中の洞窟に 住みつく魔物と対峙していけるかな」となるのだが,ミスチルらしくなってきた。つまり解らなくなってきた。
「簡単に平伏した あの日の誓い 思い出して歯痒くて 思わず叫ぶ」と自分だけにしか解らないような言葉に続くのは「後悔の歌 甘えていた 鏡の中の男に今 復習を誓う」とこれも内容が解っているのは自分だけではなかろうか。
「群衆の中に立って 空を見れば 大切な物に気付いて 狂おしくなる」などと私のような鈍感なリスナーを置いて行かないで欲しい。結論のような「愛する喜びに 満ちあふれた歌」にはどのようにして辿り着いたのだろうか。
You Go Your Way(2023.11.12)
平成13年,詞:小山内舞,曲:豊島吉宏,唄:CHEMISTRY
「そんな瞳で僕を見つめられると 別れのせりふも呑みこんでしまいそう 裸足で駆けたふたりの季節 終わったはずだよ」と始まる。別れの歌だ。
「心がわりじゃない」ということで最初から深い仲になるつもりはなかったことを告白している。「恋に落ちるまでは」とあるので,深い仲になるつもりはなかったのに恋に落ちてしまったのであって,最初からいつかは別れるつもりだったので「心変わりじゃない」というのだろう。
変な論理で腑に落ちない結論に向かっている。「あなたは帰る あの日の場所へ 僕は僕の道へ」と都合のいいことを言っている。「ただ懐かしく思える頃には 会えたらいいね」とか「だから今は涙をふきなよ いつもの笑顔で」なんて,自分の都合だけを垂れ流してるんじゃねぇよ。
youthful days(2024.3.31)
平成13年,詞:桜井和寿,曲:桜井和寿,唄:Mr.Children
「にわか雨が通り過ぎてった午後に 水溜まりは空を映し出している 二つの車輪で 僕らそれに飛び込んだ」と始まる。
桜井にしては珍しく,目に見えるような歌詞で解り易い。「胸の鐘の音を鳴らしてお 壊れるほどの抱擁とキスで あらわに心をさらしてよ ずっと二人でいられたらいい いつも二人でいられたらいい」と終わる。いつもの桜井なら,もう少し心の中が(解らないなりに)見えるのに,この歌では情景はよく解るのだが心の動きも見えすぎて,心の中までは唄われていないように感じてしまう。若者は思慮が浅いということか。
フジテレビ系ドラマ『アンティーク〜西洋骨董洋菓子店』(滝沢秀明,椎名桔平ほか)主題歌。
youthful days(2025.2.23)
平成13年,詞:桜井和寿,曲:桜井和寿,唄:Mr.Children
「にわか雨が通り過ぎてった午後に 水溜まりは空を映しだしている」と始まる。
「ふたつの車輪で 僕らそれに飛び込んだ 羽のように広がって 水しぶきがあがって」。こんなことして喜ぶのは自転車に乗れるようになってしばらくした頃ではないか。せいぜい小学生だろう。まあ,場合によっては高校生くらいならあり得るかもしれない。しかし成人ではありえないというのが昭和人間としての私の感覚だ。でも,この歌の雰囲気では成人(精神的には未成年かもしれない)のようだ。
「ずっと二人でいられたらいい いつも二人でいられたらいい」。この時代では普通のことかもしれないが,私には考えが幼すぎるように思える。
フジテレビ系ドラマ『アンティーク〜西洋骨董洋菓子店〜』(滝沢秀明,椎名桔平ほか)主題歌。
UNITE! (2023.3.15)
平成13年,詞:ayumi hamasaki,曲:CREA,唄:浜崎あゆみ
「もう二度と はぐれてしまわぬ様にと…」と始まる。
「楽しい瞬間(トキ)は 誰とでも分かち合える だけど辛く悲しい瞬間には そうそう 他の誰かなんかじゃ 埋められない」というようなところまでは解るが,それ以上になるともう解らない。世代の差なのか詩人の感性なのか,思考の飛躍に私はついていけない。
「自由を右手に 愛なら左手に」などというフレーズからはUnited Stats of AmericaのStatue of Libertyを思い起こす。UNITEという単語と左右の手にそれぞれ別の物を持っていることからの私の連想だ。
この歌のタイトルの意味すら十分理解できない私には,「君」との現在の関係が良いのか良くないのかすらはっきりとは理解できないので歌の意図するところがわからない。決意表明なのか,それとも願いなのか。
Lifetime Respect(2021.4.9)
平成13年,詞:三木道三,曲:三木道三,唄:三木道三
「ええかげんそうな俺でも,しょ−もない裏切りとかは嫌いねん」と始まる。
曲が印象的だが,従来の歌謡曲とは全く異なるし,フォークやニューミュージックとも異なる。ラップの一種のようだが,何となく懐かしい感じを受けるので和風ラップとでも言うべきか。Wikipediaにはレゲエとあるのでレゲエなのだろうが,そもそもレゲエを知らないのでどうしようもない。
詞は徹頭徹尾「一生一緒にいてくれや」という愛の告白である。「お前がもしも ボケた時も 俺が最後まで介護するで心配ないぞ」「今の俺にとっちゃお前が全て」という歌で,詞はストレートで解りやすい。ストレート過ぎて余韻も何もないのが残念だ。
逢いたい気持ち(2024.7.12)
平成14年,詞:TAKURO,曲:TAKURO,唄:GLAY
「逢いたい気持ちがため息に溶けてゆく 愛しい人は思い出のままで 消せない慕情に若さの過ちだけ」と始まる。
「時は僕だけを置き去りにして流れてゆく」などと言うので,本当に時間が止まったような生活をしていたのかと思うと「あれからいくつかの恋もしました」というのだから,ちゃんと時は流れていたんじゃないか。
「忘れたはずなのに街角よく似てる あなたの香りに思いがゆれる」などと昭和っぽいことを言い,「どうか女々しさを許して欲しい」と平成時代には許されない発言もある。
明治の美文調には程遠いが,心持としてはその方向なのだろう。「かけがえない愛をくれたあなただけは いつの日もいつまでも 荒野に咲く華の様に」と。平成にもこのような繊細な心を持つ者がいるのだ。
テレビ朝日ドラマ『サトラレ』(鶴田真由,オダギリジョー)主題歌。
愛の謳(UNTITLED 4 ballads) (2022.7.28)
平成14年,詞:持田香織,曲:多胡邦夫,唄:Every Little Thing
「この地に力を 野に花を 心に愛を…」と始まり,同じフレーズで終わる。
「誰かの声も 誰かの傷も聞こえないフリをする そんな醜いカオに騙されないで 今スグに 愛に生きて」という歌。
身体,あるいは心の中から湧き出た想いというより,頭,あるいは思考から生まれた観念的な歌という印象を受けるのは私の心が不純だからだろうか。
映画『犬夜叉 鏡の中の夢幻城』挿入歌。
熱き鼓動の果て(2021.10.16)
平成14年,詞:稲葉浩志,曲:松本孝弘,唄:B’z
「熱き鼓動の果てに 何が待っているんだろう」と始まる。
言語明瞭な気がするが意味は不明瞭。
まず,「鼓動」というのが解らない。「熱」いらしいが物理学の温度のことを言っているわけではなさそうだ。それなら「熱」いとはどういうことだ。
「風は揺れ 大地揺れ 生命を揺らして 響く」のは文脈からもちろん「鼓動」なのだろうがその「鼓動」が何のことかわからないのでお手上げだ。
今は学生が大学の授業評価などをする時代だ。素人の私が楽曲や詞の評価をしてもいいだろう。解る歌を作って欲しい。まぁB’zは私など相手にしていないのだろうが。
a Day in Our Life(2023.5.22)
平成14年,詞:SHUN・SHUYA,曲:SHUN・SHUYA,唄:嵐
「時は巡り日をめくり 君はとっくにどこか遠くに」と始まる。
ボーカルは大野・松本,ラップは櫻井・二宮・相葉が主に担当している。
「あー想い届かない君はもう来ない」というのでそういう状況だということは解るが,どこがどう私の気に入らないのか解らないが,とにかく軽薄に聞こえる。人気グループの嵐が軽薄にしか聞こえないのだから,私には平成の歌は理解できないのかもしれない。
この歌はTBS系ドラマ『木更津キャッツアイ』(櫻井翔)の主題歌。映画『木更津キャッツアイ日本シリーズ』『木更津キャッツアイワールドシリーズ』の主題歌としても使われており,TBS系『USO?ジャパン』のテーマソングとしても使われた。
亜麻色の髪の乙女(2023.6.25)
平成14年,詞:橋本淳,曲:すぎやまこういち,唄:島谷ひとみ
「亜麻色の長い髪を 風がやさしくつつむ」と始まる。
昭和43年のヴィレッジ・シンガーズの歌のカバー。
絵画のような歌。情景が目に浮かぶ。昔の歌はこのような歌が少なくなかった。昭和末期から平成になると,他人のことはお構いなしに,自分の想いを垂れ流すだけの歌が増えたように思う。
昔の歌は情景が目に浮かぶような歌が多かったようなことを書いたが,多くは童謡だったような気がしないでもない。だとすると,平成の歌は解らない歌が多いというのは,単に私が幼稚なだけかもしれない。
UNSPEAKABLE(UNTITLED 4 ballads)(2022.6.22)
平成14年,詞:持田香織,曲:菊池一仁,唄:Every Little Thing
「当たり前だった 君とふたりそばに居る」と始まる。
それが「いつの間にか空白の時間だけが ただ過ぎていった」。もっと「出逢えた喜びを 愛してゆく意味を あふれる優しさで伝えて欲しい」,「しっかり抱き締めていてね」という歌。
今の幸せが逃げていくのではないかという不安の歌か。
TBS系『恋愛Master 7メモリーズ』テーマソング。
It Takes Two(2023.1.3)
平成14年,詞:小山内舞,曲:和田昌哉,唄:CHEMISTRY
「街の風に冷たい粒 家路を急ぐ群衆にまぎれては 待つ人がいることの痛み 自分の弱さ 同時に感じてる」と始まる。
「君がもし いつの時だって 僕のものならば」などと心の中は解らないが物言いは自己中心的だ。「たとえ僕が 重ねた手を放そうとしても 心は置いていくから」「きっとまた めぐり会えるから」などと勝手なことを言われても,私なら待っていることはできない。
フジテレビ系ドラマ『DOUBLE SCORE』(反町隆史,押尾学ほか)主題歌。
independent(H)(2020.12.6)
平成14年,詞:ayumi hamasaki,曲:CREA+D・A・I,唄:浜崎あゆみ
「何て事ないささいな出来事に また僕は 怯えてる」とはじまる。
昔は毎日の生活に終われ,こんな余裕はなかった。
「それを隠そうとしては 強がるクセ発揮する」というところなど,一部は昭和の時代と同じだと感じる。ただ昭和時代には「隠そうとして」などとは意識しなかっただろうし,「強がる」のを「クセ」などと意識してはいなかっただろう。純粋に『強くあるべき』と信じていたのではないか。
怯えを隠すことに関しては敏感だったのに,二人で暮らすことに関しては「そこに特に理由はいらないみたいね 悪くないかもね こんな毎日」とハードルが低い。こちらに関して昭和時代がどうだったかよく知らないが,ハードルが低い分,この時代の方がオープンなのではなかろうか。
ところで,歌詞はよく聞こえるのだが,アクセントが普通の会話と違うようで,耳から聞こえてもなかなか意味が頭に入ってこない。昔聴いた浪曲などでも普通の会話とアクセントが違う,というより文字を引き伸ばして節をつける場合が多かったように思うが,普通に意味を聞き取ることが出来た。やはり慣れかも知れない。
結局,慣れていないからか聞き取りにくく,何を言っているかよく解らないので聞き流すだけになってしまう。
Winter Bells(2025.4.7)
平成14年,詞:倉木麻衣,曲:徳永暁人,唄:倉木麻衣
「白い雪景色 幸せを数える ベルの音が響くよ 今宵こそは 君を誘い ふたりだけのとき いつも言えないから 小さなKISS」と始まる。
平成の歌の割には歌詞から情景が伝わって来る。昭和の感性とは若干異なるが,十分理解できる感覚だ。このような曲ばかりなら平成の曲は解らないとこぼさなくてもいいのだが。
YTV・NTV系アニメ『名探偵コナン』オープニングテーマ。
Way of Difference(2021.3.16)
平成14年,詞:TAKURO,曲:TAKURO,唄:GLAY
「逢いたくて 逢えなくて 長すぎる夜に光を探しては 独りたたずんでいる」と始まる。
平成の歌らしく,昭和人間には忙しすぎる歌。歌詞は昭和の時代からある内容を解りやすい散文で書かれているのだが,曲のテンポが速いので一回聞いただけでは内容を把握しきれない。
「二人はいつも一緒だった そして順に大人になった」「何もかもが無駄に見えたあの日々が 今は愛しくて 愛しくて」「優しさと強さがなければ生きては行けないと 教えてくれたのは 去り行くあなたでした」までは昭和の感覚と同じだとも言えるが,「行先は違う事 初めから知っていた二人だね」は昭和と違うと感じる。「それなのに あなたに触れる日は いつも永遠を感じていたんだ」というが,昭和人間はまず行先が同じだと信じてスタートしたと思う。もちろん予想に反して途中で別れることもあっただろうが,最初から二人の道が違うと分っていれば1)そのような関係にはならなかっただろう。
平成時代はいろんなことについて,やり直しが可能だと漠然と信じている時代ではなかろうか。
1)「若いふたり」(昭和37年,詞:杉本夜詩美,曲:遠藤実,唄:北原謙二)
Any(2021.9.16)
平成14年,詞:Kazutoshi Sakurai,曲:Kazutoshi Sakurai,唄:Mr.Children
「上辺ばかりを撫で回されて 急にすべてに嫌気がさした僕は」と始まる。
「真実からは嘘を 嘘からは真実を 夢中で探してきたけど」とあるが凡人はそんなものを夢中で探しはしないだろう。やはり桜井は少し変わっている。
「『もっといいことはないか?』っていいながら」は珍しくないが,続いて「卓上の空論を振り回してばっかり」と分析するところが凡人ではないところだ。
ミスチルが一定の人気を保持しているのも,人々の一定割合がこのような思考をしている,あるいは自分ではそこまでは出来ないが,本来ならそうすべきではないかと考えているのかもしれない。
大きな古時計(2021.5.3)
平成14年,詞:保富康午,曲:Henry Clay Work,唄:平井堅
「おおきなのっぽの古時計 おじいさんの時計」と始まる。
「おじいさんの生まれた朝に 買ってきた時計さ」「百年いつも動いていた」それが「いまはもう動かない」「天国へのぼるおじいさん 時計ともお別れ」という歌。
原曲が作られたのは明治11年らしい。この詞は昭和32年,NHKの『みんなのうた』のために訳された。
おさかな天国(2025.5.22)
平成14年,詞:井上輝彦,曲:柴矢俊彦,唄:柴矢裕美
「好きだとイワシてサヨリちゃん タイしたもんだよスズキくん イカした君たちみならって ぼくもカレイに変身するよ」と始まる。
「サカナ サカナ サカナ サカナを食べると アタマ アタマ アタマ アタマが良くなる サカナ サカナ サカナ サカナを食べると カラダ カラダ カラダ カラダにいいのさ」と魚を食べようというPRソング。
カナシミブルー(2023.9.3)
平成14年,詞:堂島孝平,曲:堂島孝平,唄:KinKi Kids
「悲しみにくちびるよせて くちびるに手をかざして 真っ白な心を染めろ 近づいて もうずっとそばに」と始まる。
冒頭のアクセントの置き方が独特で,オリジナリティ溢れる曲だとは思うが違和感を持つ。
歌詞は最初から理解不能だ。「よせて」,「かざして」,「近づいて」の「て」の意味から解らない。これに続くのは「真白な心を染めろ」というのは誰に対して「染めろ」と命令しているのだろう。後に「君」が登場するが,君に対する言葉遣いと「染めろ」という命令形は明らかに異なるので自分に対して「染めろ」と命令しているのだろう。だとするとその前の「て」も自分自身への命令だろう。しかし「悲しみにくちびるよせて」とはくちびるをどうすることなのだろう。「くちびるに手をかざ」すと心がどう染まるのだろうか。私には理解できず,他の箇所も理解できない箇所が多い。その結果全体が理解できない。
君が好き(2021.8.18)
平成14年,詞:KAZUTOSHI
SAKURAI,曲:KAZUTOSHI SAKURAI,唄:Mr.Children
「もしもまだ願いが一つ叶うとしたら・・・」と始まる。
「ひねりだした答えは」「君が好き」。最後まで主要なメッセージは「君が好き」だ。
それでいいではないか。ところが桜井は「君が好き この響きに 潜んでいる温い惰性の匂いがしても」などと余分な言葉をはさんでいる。ミスチルの支持者はこのように屈折した心に共感するのだろう。
君をさがしてた〜New Jersey United〜(2024.3.30)
平成14年,詞:川口大輔,曲:川口大輔,唄:CHEMISTRY
「きっと気づけなかった 君に初めて出会うその瞬間(とき)までは ひとりで生きて行けると思って 歩いてたんだ」と始まる。
それが,「ずっとずっと君のそばで 誰よりも近いこの場所で 何よりも強い気持ちで 僕は 君を守り続ける」というような相手に出会ったのだ。「僕は君をさがしてた」という歌で,めでたしめでたしの歌なのだが,タイトルのNew Jersey Unitedが解らない。ドラマを観ていれば解るのだろうか。
平成13年の1stアルバム「The
Way We Are」からのリカット。編曲が変わっている。
フジテレビ系ドラマ『ウエディングプランナー−SWEETデリバリー』(ユースケ・サンタマリア,飯島直子)主題歌。ドラマの原作は別冊ヤングユーや月間ヤングユーに不定期に連載されていた鴨居まさね作の漫画『SWEETデリバリー』。
きよしのズンドコ節(2023.7.30)
平成14年,詞:松井由利夫,曲:水森英夫,唄;氷川きよし
「ズン ズンズン ズンドコ ズン ズンズン ズンドコ 風に吹かれて 花が散る 雨に濡れても 花が散る」と始まる。
ズンドコ節で私が知っているので古いのは昭和20年の海軍小唄だが,他に有名な所では昭和35年に小林旭,昭和44年にはザ・ドリフターズがそれぞれ違う歌詞と微妙に異なるメロディーで唄っている、昭和22年には田畑義夫も唄っているようだ。
歌詞は時代を反映して変わっており,曲も編曲という以上に変わってはいるが,聴けばズンドコ節だということはすぐ解る。
オマージュ,パロディ,イミテーション,パクリと似たような言葉があり,どれかはよく解らないが,歌詞からは映像が浮かんでくる。過去のズンドコ節でも歌詞からそれぞれ映像が浮かぶが,それぞれの映像は異なるから,どの曲もパクリとは言わないのだろう。
何といっても私のような年寄りには解り易い歌なのでいい。
キラキラ(2024.5.4)
平成14年,詞:小田和正,曲:小田和正,唄:小田和正
「ゆらゆらゆら 心は揺れる キラキラキラ 時はかがやいている いま もういちど約束する 決して 君のことを裏切らない」と始まる。
「今はただ目の前の 君を抱きしめていたい 明日の涙は 明日流せばいい この愛はどこまでも ずっと続いて行くから 明日のふたりに まだ見ぬ風が吹く」と,小田にはめずらしいんじゃないかと思うのだが,ハッピーソングだ。
フジテレビ系ドラマ『恋ノチカラ』(深津絵里,堤真一,矢田亜希子,坂口賢二、西村雅彦ほか)主題歌。
SAKURAドロップス(2021.4.8)
平成14年,詞:Utada Hikaru,曲:Utada Hikaru,唄:宇多田ヒカル
「恋をして 終わりを告げ 誓うことは:これが最後のheartbreak」と始まる。
宇多田の歌の中では比較的解りやすいように感じるが,やはりよく解らない箇所はある。
そもそもタイトルが解らない。ドロップスって何だ。ぱっと思いつくのは『火垂るの墓』の主人公が持っていた缶だ。あのドロップの名は『サクマ』だったような気がするが。ドロップスの他の意味は何かと考えても何も浮かんで来ない。
わかることは恋をしては破れ,また恋をしては破れ,同じことを繰り返していることだ。現在恋愛中なのか,恋に破れた直後なのかすらわからないが,個々の恋を論じたいわけではなさそうだからどうでもいいのだろう。
結局言いたいのは「それでもまだ戦うんだろう」ということと「やがて花を咲かすよ」ということだろう。「ドロップス」はどうなった?
SONS OF THE SUN (2023.10.8)
平成14年,詞:PASSER・HUNTER,曲:PASSER,唄:麻波25
「SONS OF THE SUN NANA 太陽の下 CRUISING 上を向いて育つFLOWER世界を照らす」と始まる。
かなりの部分がラップ調。ラップ調というのは私がラップとは何かを知らないからだが。単調になりがちな日本語のフレーズの末尾が同じ音で重ならないように工夫しているように感じるが,その分,脚韻を踏むということは考えていないようだ。
歌詞は「自分の壁に挑戦 でかく飛べ」とか「さぁさぁ出掛けよう 明るい未来を描けよ!!」などと前向きな応援歌のようだが,私には聞き取れないので若者向けの歌なのだろう。
July 1st(H)(2020.12.23)
平成14年,詞:ayumi hamasaki,曲:CREA+D・A・I,唄:浜崎あゆみ
「青い空が少しずつ オレンジ色に傾いて」と始まる。
どうも私はこのような曲が好きではないようだ。どこが気に入らないかを考えることすら面倒だ。もちろん聞いただけでは歌詞は頭に入らないが,詞を読んでみるといたって普通で詞が気に入らないわけではない。まあ,歌詞もお気に入りというほどではないので聴かなければ済むのだが。
人気曲を聴かないというのは世界を狭めているような気がする。聴き慣れると好きになれるだろうか。
そうだ!We’re ALIVE(2022.2.8)
平成14年,詞:つんく,曲:つんく,唄:モーニング娘。
「努力 未来 A BEAUTIFUL STAR 努力 Ah Ha A BEAUTIFUL STAR」と始まる。
「アイドル リーマン ギャル子 ギャル男君 父ちゃんも母ちゃんもみんなみんな おギャーっとこの世に生まれた時は 丸裸さ GO! GO!GO! GO!」などという歌詞がある,ダンスミュージックの印象だ。歌詞には「前進」とか「平和」などという言葉も入っているが,それほど深い意味はないのだろう。
ソルトレイクシティオリンピックのイメージソングとしてTBSで使われた。
solitude〜真実のサヨナラ〜(2024.6.7)
平成14年,詞:K.Dino,曲:K.Dino,唄:KinKi Kids
「La la la… La la la… 最後のメッセージ I Love You」と始まる。
「何もこわくなかったあの頃 そばにあなたがいた」とか「時は試練だけ残し 傷つき強くなるけど」など,南こうせつ1)や小椋佳2)を思い出させる詞だが,曲は流石平成,リズミカルなJ-POPだ。この詞の感情をこのようなリズミカルな曲に載せるとは昭和世代の私には思いもよらない。
「いつの間にか住みついていた リアルな気持ちがこわかった」。「リアルな気持ち」とは何だろう。昭和世代の私には『ただ 貴方のやさしさが 恐かった』1)なら感覚として解るのだが。
日本テレビ系ドラマ『リモート』(深田恭子,KONISHIKI,名倉潤ほか)主題歌。このドラマには堂本光一も出演しており,第35回ザテレビジョンドラマアカデミー賞と第6回日刊スポーツ・ドラマグランプリで助演男優賞を受賞した。またこの曲は第35回ザテレビジョンドラマアカデミー賞で主題歌賞を受賞している。尚,作詞・作曲のK.Dinoは堂本光一のペンネーム。
1)「神田川」(昭和48年,詞:喜多條忠,曲:南こうせつ,唄:南こうせつとかぐや姫)
2)「めまい」(昭和50年,詞:小椋佳,曲:小椋佳,唄:小椋佳)
SOLID DREAM(2023.2.7)
平成14年,詞:麻生哲朗,曲:藤本和則,唄:CHEMISTRY
「朝靄に信号待ちが長い 歩き慣れているはずの交差点に立つと」と始まる。
私には難しすぎる歌。まず,「あの頃の自分」とか「あの夢」などという言葉がどんな自分なのか,あるいは夢なのかがわからない。だからこれらについてごちゃごちゃ言われても,同意すべきか反対すべきかわからない。「オトナのルールを何となくまとい始め 何もかも何となく くすんでいっている」とあるが,何となく,以前はもっと純粋だったのだが今では不純になってしまったというような若さを失くした青年の述懐のような印象も受ける。
「もうすぐ雨が降るなら 元のボクに塗り重ねられてきた いろんな余計なモノが 流されてしまえばいい」とあるが「余計なモノ」とは何なんだろう。「余計なモノが 流されて」「その後に 今ボクに残るのは?」と自分でもやや疑問に思っているようだ。「変わっちゃいけないモノを守れるように変われたら」と想いが語られているようだが「変わっちゃいけないモノ」が具体的でないため,結局大人になりきれない青年の考えではないのか。
昭和中期以前は多くの人々は家族を支えて生きるために必死で,このような高等遊民のような思想をもてあそぶ余裕はなかった。
フジテレビ系『めざましテレビ』テーマソング。
大切なもの(2022.4.14)
平成14年,詞:北川賢一,曲:北川賢一・近藤信政,唄:ロードオブメジャー
「泣かないで そこにはほら かけがえのない 大切なもの」と始まる。
とても歌手の声と思えないが,森進一や青江三奈を初めて聴いたときも違和感いっぱいだったから,私が慣れればいいのだろう。
「桜散る その旅にまた 門出の涙 流したけれど」と春の別れの歌のようだ。
タイトルの「大切なもの」が何を指すのか明確には表現されていないように思うが,「笑いあえた 僕達がいた」とか「あなたを包む 大切な人」とかなのだろう。しかし,この「あなた」とか「大切な人」が誰のことなのか,また自分との関係も不明瞭なので詞全体の意味も不明瞭になっている。
「あなた」が特定の誰かを指しているなら,それが明確でないので全体が訴える力が弱くなっていると感じる。
大切なもの(2023.4.18)
平成14年,詞:北川賢一,曲:北川賢一・近藤信政,唄:ロードオブメジャー
「泣かないで そこにはほら かけがえのない 大切なもの」と始まる。
私の年齢ではこの歌詞は特に胸に訴えるものはないが,青春ソングの香りがする。曲と詞のアクセントの関係は微妙だが,平成の歌にしては歌詞が聞き取りやすい。しかし,唄声は・・・。昔,森進一が登場したとき,歌手の歌声ではないと感じたが,慣れるに従い個性の一つととらえられるようになった。平成の歌手にも,慣れるのが必要かもしれない。
溺愛ロジック(2024.11.12)
平成14年,詞:堂本剛,曲:堂本剛,唄:堂本剛
「女らしさのカケラもないのアタイ そこいらの男達よりも頑丈 涙滲まない 引きずる音嫌い」と始まる。
「けれどこの恋に射ぬかれてからときたら か弱いの素敵満載よ わざと転んでPlease Call Me!!」。この「Call Me」が解らない。簡単そうな英語なのだが。だから歌詞は日本語で書いて欲しい。
この謎の言葉以降,次第に私が理解できない歌詞になる。結局私向けの歌ではないようだ。
東京(2021.7.22)
平成14年,詞:桑田佳祐,曲:桑田佳祐,唄:桑田佳祐
「街の灯が滲むほど 雨音が窓を叩く」と始まる。
桑田にもこのような曲を作って唄ってみようという気があったのかと驚くほどサザンの多くの曲とは雰囲気が異なる。曲もそうだが,詞は特に違いを感じる。例えば,「かりそめの夜を抱き 錆びついた空を仰ぐ 嗚呼 そして悔やむのは 涙の河に捨てた恋」などだ。「父よ母よ虚しい人生よ」などというのもサザンの歌ではあまり聞かないように思う。
ゆっくりと歌ってくれるので何となく詞が聞きとれ理解できた気にはなる。実際はよく理解できない点もあるのだが。
Do It! Now(2023.12.16)
平成14年,詞:つんく,曲:つんく,唄:モーニング娘。
「Do it! Now あなたが持ってる未来行きの切符 夢は叶うよ 絶対叶うから 行こう」と始まる。
昭和中期頃までは夢を諦める歌が多かったように思う。夢が叶うと歌いだしたのは昭和末期からではなかろうか。平成になるとドリカムのようなグループも活躍する。まあこの歌の「夢は叶うよ」はドリカムとは関係ないだろうが。
「私の持ってる 未来行きの切符 あなたと二人できっと叶えたい」とハッピーソングだ。アイドルにはハッピーソングが似合う。
バック音楽のリズムが耳の悪い私に激しく飛び込んできて邪魔になり,このような歌を聴く年齢は遥か昔に過ぎてしまったことを痛感する。
眠れぬ夜は君のせい(2023.11.11)
平成14年,詞:MISIA,曲:松原憲,唄:MISIA
「静かに夜の帳(とばり)が 2人を包んで さまよう愛の言葉の背中を押してくれる」と始まる。
「今夜夢の中 どうか逢いに来て その願いがもし叶うなら 信じてもいいよ 昔の話を」というが「昔の話」というのは何かのだろう。二人の間で昔何か約束のようなものがあったのだろうか。あるいは昔の夢の解釈の話だろうか。
昔は夢に登場する人物の思いが時空を超えて現れたものと考えられていたようだ。例えば『うたた寝に恋しき人を見てしより夢てふものはたのみそめてき』(小野小町:古今和歌集)という歌がある。ところが19世紀のフロイトあたりからだろうか,夢は夢を見る当事者の精神の状態を表すというように変わって来た。
この歌では,「恋焦がれたなら 想うその人と 夢の中でもし逢えるなら さみしい夜など きっとないのにね」と言っているので,自分の願いを夢で実現することはできないと感じているようだ。ということは「昔の話」とは夢に登場する人物の想いが夢となるという解釈のことだろう。
フジテレビ系ドラマ『恋愛偏差値』(中谷美紀,岡田准一,菊川怜ほか)主題歌。
nostalgia(UNTITLED 4 ballads)(2022.10.5)
平成14年,詞:持田香織,曲:菊池一仁,唄:Every Little Thing
「青く冷たい風が吹く あらゆる世の儚さを叩き付けるかのように胸を打つ」と始まる。
「いつも ありがとう」「離れていたって何より強い絆 躰に流れている」「I felt there is your love, so always in my life」と今は「離れて」いるのかもしれないが,それなりにハッピー状態のようだ。
フジテレビ系ドラマ『お義母さんといっしょ』主題歌。
HANABI(H)(2021.1.11)
平成14年,詞:ayumi hamasaki,曲:CREA, D・A・I,唄:浜崎あゆみ
「涙がこぼれ落ちないように 滲んだ空を見上げているよ」と始まる。
最初のフレーズは『上を向いて歩こう』1)からとったものだろう。このことも含めて歌詞に文句はない。「会いたいよねぇ会いたいよ」という気持ちがよく伝わって来る。文句はないが私のフィーリングとは合わない。なぜ合わないかが解らないので文句をつけないだけだ。世代間の感覚差によるものだろうか。
曲も私の感性とあわない。詞が合わないように感じるのは曲のせいかもしれない。
1) 「上を向いて歩こう」(昭和36年,詞:永六輔,曲:中村八大,唄:坂本九)
光(2021.6.24)
平成14年,詞:Utada Hikaru,曲:Utada Hikaru,唄:宇多田ヒカル
「どんな時だって たった一人で 運命忘れて 生きてきたのに」と始まる。
日本語のアクセントとメロディーが合っていないように感じるが,宇多田の曲も聴き慣れると何となく詞のアクセントに共通点があるような気がして,聴き慣れてくる。
とはいえ「暗闇に光を撃て」などとよく解らない言葉が突然出て来てわかりにくい点もある。一番解らないのが男言葉と女言葉の区別がない点だ。男女が登場しているようなのだが,どちらの視点からの言葉かが不明な点だ。ジェンダーによる区別のない世界が先取りされている。
最後の「私の事だけを見ていてよ」は女性の言葉らしいが。
HERO (2022.3.12)
平成14年,詞:桜井和寿,曲:桜井和寿,唄:Mr.Children
「例えば誰かが一人の命と 引き換えに世界を救えるとして 僕は誰かが名乗り出るのを待っているだけの男だ」と始まる。
桜井はいつも,私が普段考えていないような内容を投げかけてくる。多くの場合,難しい問題なので私が満足するような答えまで提供してくれているとは言い難いが,問題提起してくれるだけでも考えるきっかけになる。
「愛すべきたくさんの人たちが 僕を臆病者に変えてしまったんだ」というのが時代の影響だろう。愛する人のために勇気を振り絞った時代もあったはずだ。ところがこの平和?の時代には「でもヒーローになりたい ただ一人 君にとっての」などとなっている。これは私などが見るとレベル低下に見えるが,平成人は納得するのだろうか。
FANTASISTA(2022.11.9)
平成14年,詞:Kj,曲:Kj,唄:Dragon Ash
「Ir’s too early to close da party into da ring」と始まる。
ほとんど英語で,ほんの少し日本語が入る詞。「Over time organize Lily da nation Over night vast creation from da TMC foundation it’s a ejaculation Two tie border line突破 熱唱 終わらないCreation From da TMC foundation on the rock’n roll foundation」などと唄われても私に聞き取れるわけもない。
ということで私にはまったく理解できない歌。
曲はロック系で嫌いではないが,耳が悪くなってからはうるさく感じる箇所もある。Wikipediaではこの曲のジャンルはミクスチャー・ロックとなっている。何のことか解らないのでさらにネットを調べると,ラップロックやラップメタルのことらしい。これでもよくは解らないが,引用した歌詞の部分が「tion」と脚韻を踏んでいるようなのがラップ調ということか。
Feel fine! (2021.12.19)
平成14年,詞:Mai Kuraki,曲:Akihito Tokunaga,唄:倉木麻衣
「I can feel fine 打ち寄せる波に漂って もっとずっと このままで風感じていたい」と始まる。
なんとなく昭和テイストを感じる。このリズム,昔よく聴いたような気がするが何だったか思い出せない。詞も情景描写や状況説明が詳しく,昭和の歌のように解り易い。しかし,ところどころに英語が挿入されており,そこが聞いただけでは解らない。歌詞を見ると簡単な英語なのだが私の耳ではついていけない。
せっかく私にも理解できそうな歌なのに,状況は私の経験とは重ならず,別世界の歌だ。,
Free & Easy(2021.11.16)
平成14年,詞:ayumi hamasaki,曲:CREA+D・A・I,唄:浜崎あゆみ
「時々自分に問いかける どこまで行けば辿り着くの」と始まる。
個々のフレーズは理解できるように思うのだが,全体としてはよくわからない。「あなたの声がしてる 負けないでって声がする」というのだから「あなた」は励ましてくれる存在なのだろう。そうだとすれば「あなたの生きる証なら 私の中に存在してる」とはどういうことなのだろう。
「ずっと守って行くよ その胸に抱えたものを」も判らない。「その胸」とは誰の胸なのか。誰が守って行くのか。
また,音量が途中で急激に変化するのは、ダイナミックレンジが狭くなった老人の耳には優しくない。
freebird(2024.1.20)
平成14年,詞:シライシ紗トリ,曲:シライシ紗トリ,唄:SMAP
「例えばアレがなくてもコレがあっても僕は満足しないだろう」と始まる。
「平穏無事な暮らしと未来を多少計算してるとしても 眠れない日々や胸を痛める出来事を通り過ぎていく程 幾度も飛び立つ事が出来ると確信して止まないでしょう」と続くのだが,文字数を費やしている割には私に伝わって来る内容は少ない。というよりよく解らない。
他の箇所も「忘れてしまうよ」と「いいんだと思います」のように異なる文体が使われているのだが,どうも省略された主語(『忘れる』や『思う』のは誰なのか)を書き分けるためではないようだ。
結局よく解らない。「freebird」というタイトルも私には詞の内容とどう繋がるのかを理解できないのは「freebird」の意味を私が理解していないからだろう。
曲も私がイメージする歌とは異なる。まあ,御詠歌・長唄なども歌の一種だと言われればそれまでだが。
フジテレビ系バラエティ『SMAP×SMAP』テーマソング。
Voyage(2021.5.28)
平成14年,詞:ayumi hamasaki,曲:CREA+D・A・I,唄;浜崎あゆみ
「僕たちは幸せになるため この旅路を行くんだ」と始まる。
聞いただけでは全く解らない。歌詞を読んでみると個々のフレーズに難解なものはない。主題は「僕達は幸せになるため この旅路を行く」「誰も皆愛求め彷徨う 旅人なんだろう」ということなのだろう。しかし,聞いただけでは全く頭に入って来ない。もちろん心にもだ。やはり元の日本語のアクセント・リズムと曲が合っていないので私の耳には日本語として入って来ないのだ。
もちろん,私でも浜崎がカリスマ・スターであることは知っている。若い人は歌も聞き取れているのだろう。聞き取れれば,内容は「幸せになるため この旅路を行く」や「愛求め彷徨う」と平成らしい歌詞なのでそうだそうだとなるのだろう。
街(2024.10.1)
平成14年,詞:堂本剛,曲:堂本剛,唄:堂本剛
「僕が生きてるこの街は 不思議を潜め呼吸してる まだそれに気づかず 生きてんだろうなって」と始まる。
私の年齢のせいだろうが,歌詞が頭に入ってこない。フレーズ末尾にアクセントが置かれている場合が多いような気がして,そのために詞がブツブツと細切れに聞こえる。かと思えば多くの文字を1フレーズに収めて早口言葉のようになっている箇所もある。若者は話し言葉でもこのような発音に慣れているのかもしれないが,私のような年寄りにはついて行けない。また,「生きてんだろうなって」などの標準語から外れた表現,恐らく関東の方言なのだろうが,このような言葉遣いも歌詞が頭に入るのを妨害する。
私向けに書かれた歌ではないようだ。
TBS系ドラマ『夢のカリフォルニア』(堂本剛,柴咲コウ)主題歌。
ミニ。ストロベリ〜パイ(2025.2.22)
平成14年,詞:つんく,曲:つんく,唄:ミニモニ。
「ストロベリ パイ ヤイ ヤイ ヤイ ヤイヤヤイ」
「しゅっぱい あまい ストロベリ パイ」とストロベリ パイの歌だと思うのだが,途中では「あっかい あまい アポ―パイ」と変わり,最後にはまたストロベリ パイに戻る。
深い意味はない,子供向けの歌なのだろう。
テレビ東京系『おはスタ』挿入歌。
ミニモニ。ひなまつり(2025.1.2)
平成14年,詞:つんく,曲:つんく,唄:ミニモニ。
「(ミニモニ。ひなまつり!×4)」の掛け声のようなものの後,「着物を着ちゃうでごじゃいます」と始まる。「草餅もちもちもちもち 桃花はなはなはな」など歌詞もおもしろいし,私が聴きとるにはアップテンポ過ぎるが,孫にでも聴かせるにはよさそうだ。
MOVE ON(2023.3.14)
平成14年,詞:立田野純,曲:鷺巣詩郎,唄:CHEMISTRY
「もしオトナだったら こんな時 どうするのか そう悩みつづけて 気づけばオトナ呼ばわり」と始まる。
実は,私はこの曲を聴いたことがない。以下は歌詞を読んだ感想だ。
「もしオンナだったら」「もしコドモだったら」などと続き,いろんな葛藤を抱えながら,「もし君がみたら こんな僕 笑い飛ばし 明日泣けばいいと 肩を叩き 言うだろう」と自分自身にアドバイスして,最後には「後悔を繰り返し シワの数 増やしても 過去は巻き戻せない 忘れることを勇気と呼ぶんじゃないか」前向きに進もうという歌。
人生,時に悩むのは悪くないが,悩んでばかりではいけない。前に向かって進むことが必要だろう。
もらい泣き(2022.5.18)
平成14年,詞:一青窈,曲:溝渕大智・マシコタツロウ・武部聡志,唄:一青窈
「ええいああ 君から「もらい泣き」 ほろり・ほろり ふらりぼっち ええいああ 僕にも「もらい泣き」 やさしい・の・は 誰です」と始まる。このフレーズは何度も繰り返され,この歌のテーマだろう。最後は「やさしいのはそう 君です」となるのだが。
歌詞だが,「朝,から 字幕だらけのテレビ に 齧り付く夜光虫。」などと解るような解らないようなフレーズが始めなのかもしれない。解るような解らないようなというのは他にもあり,「段ボール の,中 ヒキコモリっきり」とか「PM12:00過ぎ て,鳴らすメロディー 迎えが来ないシンデレラ。」なども解るような気もするがよくわからない。しかし,これは「君」に宛てた歌のようなので,二人の間だけで通じる言葉で書かれているのかも知れない。平成の楽曲は歌詞が聞き取れないのが多いが,これは聞き取れるので明らかに歌なのだが,残念ながら私には外国語の歌同然で,雰囲気だけを感じ取ることができる。
Life goes on(2021.2.22)
平成14年,唄:降谷建志,曲:降谷建志,唄:Dragon Ash
「No one’s gonna stop my flow, yeah」と始まる。
ほとんど英語じゃないかと思うほど英語が多い。おかげで何を言っているのかわからなくてもあまり気にならない。
同じリズムの繰り返し。この単調さは心地よく,BGMには悪くない。
もともと私にメッセージを届けようなどという気はないだろうが,私には歌詞が聞き取れないので何のメッセージも届いて来ない。
楽園ベイベー(2024.2.24)
平成14年,詞:RYO-Z, ILMARI, PES,SU,曲:DJ FUMIYA,唄:RIP SLYME
「ハデな化粧 俺と決闘 夏のパッション ペイ アテンション 文句のないシチュエーション 焼けた肌と海がモチベーション」と始まる。
ラップなのだろうが,これで曲なのだろうか。
歌詞もサーフィン用語なのか,外来語が多用され意味が解りにくく,たまに解り易い日本語だと思うと「浜で待つギャル 俺にむらがる 一辺に愛されちゃ 俺もこまる キスマークだらけで 浜辺を去る」。つまらんことを自慢するなんと軽薄な奴だと思うとすぐ後には「イメトレだけで」と続く。なんだ妄想か。
そもそも「ベイベー」が何かも解らぬ私が聴く歌ではなさそうだ。
Love Me All Over(2024.8.26)
平成14年,詞:MAURICE WHITE & PRESTON GLASS・J-FRIENDS,曲:MAURICE WHITE & PRESTON GLASS,唄:J-FRIENDS
「明日のために Love Me All Over 二人のために Love if Forever」と始まる。
ラップ部は聞き取れないし,英語部も簡単そうだが私には理解できたと確信がもてず,これが何度も繰り返されるので消化不良だ。「Love Me All Over」とはどういう意味なのだろう。『Love is Over』なら解る気がするのだが。
「Love is Forever」とあるのでそういう歌なのだろうが。まあ,英語音痴の私のための歌ではないことは確かなようだ。
ルーム(UNTITLED 4 ballads) (2022.8.31)
平成14年,詞:持田香織,曲:多胡邦夫,唄:Every Little Thing
「ただ声が聞きたくて 電話したあの日の夜のこと」と始まる。
「電話した最後の夜のこと 『一人じゃない?』 そう悟った」ということで「あぁ こらえてた想い 忘れる日がくるだろうか…」という歌。
メロディーと日本語アクセントとの乖離は,平成の歌ではやむを得ないとあきらめた。歌詞は解り易い。「こうなる前に解り合えたなら」などと言っているが,相手の気持ちはそうではなかったことを学習すべきだろう。『こうなる前に気づくべきだった』となるべきではないか。心配いらない,忘れる日は必ず来る。
ワダツミの木(2021.2.1)
平成14年,詞:上田現,曲:上田現,唄:元ちとせ
「赤く錆びた月の夜に 小さな船をうかべましょう」と始まる。
歌唱自体は聴き慣れた唄い方で歌詞も聞き取りやすいと一瞬思うのだが,歌詞の内容が聴いても解るようで解らず,歌詞を読んでもやっぱり解らない。昭和の歌の雰囲気を持つ平成の歌だ。
いろんな解説を読むと,この歌は人を好きになるあまり花になってしまった女性の物語だとのこと。感受性が鈍い私にはそうは聞こえないが,「私の足が海の底を捉えて砂にふれたころ」とあるのは海に沈んだことを表しているのだろう。花になった人間と聞いてすぐに思い出すのがナルキッソスだ。しかしこれはネメシスにかけられた呪いが元で自分自身を恋し,その恋が報いられないからで,この歌の状況とは違うだろう。他にも恋人を待ちかねて花になった少女などの話はいくつかあったように思うが,年齢のせいか具体的に思い出すことができない。
なお,ワダツミの木というのは架空の木だったのだが平成16年に発見された新種のクサミズキがワダツミノキと命名され,実在の植物になったようだ。
平成の歌にはメルヘンが少ない気がするが,珍しく,この歌はメルヘンチックだ。