昭和の歌,平成元年〜,平成3年〜,平成5年〜,平成7年,平成8年,平成9年〜,平成11年〜,平成13年〜,平成15年〜,平成17年〜,平成19年〜,平成21年〜,平成23年〜,平成25年〜,平成27年〜,平成29年〜
目次
平成11年
I
LOVE HIP HOP,朝がまた来る,AS TIME GOES BY,Addicted To You,あなたのキスを数えましょう〜You
were mine〜,あの紙ヒコーキくもり空わって,雨のMelody,A・RA・SHI,OUR DAYS,Winter again,End roll(A),Garden,ギリギリchop,Grateful
Days[Turn up radio],ここではない どこかへ,Sunny Day Sunday,サバイバル,そのスピードで,だんご3兄弟,ちょこっとLOVE,to
Heart,too late(A),trauma(A),なぜ,Next 100 Years,春〜spring〜,Bye Bye〜バイバイ〜,光の射す方へ,BE
TOGETHER,pieces[泣かないで], First Love,フラワー[僕らは愛の],Breakin’out to
themorning,Precious Time,HEAVEN[情熱の花],HEAVEN’S DRIVE,BABY LOVE,本能,Boys & Girls,my first love,孫,Movin’ on without you,monochrome(A),やめないでPURE,LOVE〜since 1999〜,Love Day After Tomorrow,LOVE〜Destiny,LOVE FLIES,LOVEマシーン,RESPECT the POWER OF
LOVE,Let yourself go Let myself go,Long Way Home
平成12年
I
WISH,愛情,赤い日記帳,Amploud(Lily’s e.p.),Wait & See〜リスク〜,vogue,Everything[すれ違う],M,can’t hold me back,KinKiのやる気まんまんソング,ギブス,口笛,恋のダンスサイト,今夜月の見える丘に,サウダージ,桜坂,サボテン,Secret of my heart,静かな日々の怪談を(Lily7s e.p.),SEASONS,慎吾ママのおはロック,Juice,好きになってく愛してく,STAY AWAY,Stay by my side,SPECIAL THANKS,ZOO,タイム・リミット,地上の星,TSUNAMI,罪と罰,Deep Impact,とまどい[恋は真夏のように],夏の王様,夏祭り,NEO UNIVERSE,NEVER END,NOT FOUND,箱根八里の半次郎,ハッピーサマーウェディング,Far away,For You,ヘッドライト・テールライト,HOTEL PACIFIC,MERMAID,May,もう君以外愛せない,らいおんハート,楽園,RING,恋愛レボリューション21
I LOVE HIP HOP(2023.11.14)
平成11年,詞:降谷建志・J.Hooker・A.Merrill,曲:降谷建志・J.Hooker・A.Merrill,唄:Dragon Ash
「I LOVE HIP HOP 一晩中騒ごうBaby」が何度か繰り返された後,「B・E・L・O・N・G Japanese music technology B・P・N ride on to the break down Follow to T.O.P touch down」と始まる 。
日本語もかなり入っているのだが,聴いた印象はほとんど英語で,当然私には理解できない。曲も私には歌のメロディーとは思えないが,ヒップホップはこんなものと言われれば,そうかと納得するしかない。
平成の若者がこのような曲を聴いて育っているなら,私と趣味が合うはずがない。
朝がまた来る(2023.1.6)
平成11年,詞:吉田美和,曲:吉田美和/中村正人,唄:DREAMS COME TRUE
「同じような一日が今日も始まる となりの人が空見上げて舌打ちする」と始まる。
歌詞は状況描写が丁寧でよく解る気がする。しかし,曲は,昭和歌謡が骨の髄まで浸み込んだ私には理解できない。小室哲哉などとはまた違う平成の新しい曲を探しているのかもしれないし,自分の感性に合う曲を創ったらこうなったのかかもしれないが,どちらにしても昭和にはなかった曲だ。
「雨だって晴だって 願いは届かない あなたのいない朝は来るから」などという詞の感情とこの曲調が合っているとは私には思えないが,平成人の感情では合っているのかもしれない。
ひょっとしたら「いつかこの思いが逝く日まで」と自分自身を元気づけるためにこのような曲になっているのだろうか。私の想いなら演歌の世界だが,吉田の想いが私の想像通りなら演歌になりようがない。そうだとすれば私など馬齢を重ねただけで吉田の心境にはるか及ばないということになる。
フジテレビ系ドラマ『救急病棟24時』第1シリーズ(江口洋介,松嶋菜々子)エンディングテーマ。
AS TIME GOES BY(2022/2/11)
平成11年,詞:HLMK,曲:伊秩弘将,唄:hiro
「AS TIME GOES BY 時はゆるやかに 哀しみも やがて流すだろう」と始まる。
「たどり着けるよね」「また逢えるよね」「歩きだせるよね」などの念押しのような問いかけの言葉が何種類もでてくるが,相手がいるのか自問なのかよく解らない。
そもそも「哀しみ」の正体が解らない。関係ありそうなフレーズは幾つも出ているのだが相互の関係が不明で全体としてどういう状況だったのか不明だ。作詞者にしてみれば自明のことなのかも知れないが。
ずっと以前に,作詞術のひとつとして,具体的に書かないことというのを見たことがある。具体的に書きすぎると状況に合うリスナーの数が限定されてくるので,なるべく多くのリスナーから共感を得るように具体的に書き過ぎないようにというものだ。私ははっきり状況が特定できる詞が好きだ。
昔,リズム・メロディー・ハーモニーが音楽の三要素だと習ったが,この曲はリズムが主体の曲だと感じる。
テレビ朝日系ドラマ『天国のKiss』(奥菜恵,藤原竜也ほか)主題歌。
尚,元歌はHIM-eggが同タイトルで平成8年にリリースしている。
Addicted To You(2021.1.14)
平成11年,詞:Utada Hikaru,曲:Utada Hikaru,唄;宇多田ヒカル
「別に会う必要なんて無い」とはじまる。
「会えないからって 死ぬわけじゃないし」とは言っているものの,「だけどそれじゃ苦しくて 毎日会いたくて この気持ちどうすればいいの」というわけだ。
毎日会いたいなら最初から素直にそういえばいいのに。
『押してもダメなら引いてミロ』を実践しようというのか,痩せ我慢をしているのか知らないが,そんなことをしていると全てを失ってしまうかもしれない。まあ,最後はなりふり構わず「会いたくて」というのだからそれでいいだろう。
しかし,私がこんな歌を聞かされても,どうぞご勝手にと言いたくなる。
あなたのキスを数えましょう〜You were mine〜(2023.6.28)
平成11年,詞:高柳恋,曲:中崎英也、唄:小柳ゆき
「散らかった床の上 うずくまり膝を抱いた 守れない約束がカレンダー汚してる」と始まる。
別れた後の恋しさを歌った歌。この内容なら静かな悲しみの曲になるだろうという私の素人考えを見事に打ち砕き,激しく感情をぶつける曲になっている。まあ,私が持つ小柳のイメージには合っているが。
一部の歌詞が英語で,難しくはないので読めばわかるが,私のヒアリング能力では聞き取れない。せっかく平成の曲にしてはゆっくり唄われ,日本語の部分はよく聞き取れるのに。
WOWOW放送アニメ『アレクサンダー戦記』主題歌。
あの紙ヒコーキくもり空わって(2024.4.2)
平成11年,詞:326,曲:19,唄:19
「『元気ですか?』 君は 今も 哀しい笑顔(かお) してるの? 『大丈夫さ? 裏切られる 事はもう慣れてるから…。』」と始まる。「大丈夫さ?」の「?」の意味はよく解らないが。この歌では歌詞をみると他にも「?」がつけられていてその意図が理解できない箇所が複数ある。
「夢を描いた テストの裏,紙ヒコーキ作って 明日になげるよ いつか… このくもり空わって 虹を架けるはずだよ。 …みんなをつれてくよ。」と終わるのでこれがまとめだろうが,良く解らない。例えば誰が「虹を架ける」のだろう。
全体として「君」との思い出のようで,第三者には内容が正確に伝わるとは思えない。
尚,19はフォークデュオの名で『ジューク』,326はサブローかと思ったらそうではなくて『みつる』と読むらしい。
雨のMelody(2022.5.21)
平成11年,詞;康珍化,曲:武藤敏史・坂井秀陽,唄:KinKi Kids
「好きだよ 壊したいくらい 夢中で きみを抱いたね」と始まる。
「過ぎた時間はもう戻せない それはそうさ 確かに そうだけど」と歌詞は解り易いというか昭和っぽい。しかし曲は昭和と違ってやや聴きづらい。これが平成流なのだろうか。
A・RA・SHI(2022.10.7)
平成11年,詞:J&T,曲:馬飼野康二,唄:嵐
「はじけりゃ Yea! 素直に Good!」とラップ調?で始まる。
詞にはいろんなことが書いてある。例えば「夢だけ持ったっていいでしょ?」。もちろん夢を持つのは良いのだが,どんな夢か具体性がない。「でっかい愛とか希望探してる」と言われても具体的に何を探しているのか不明だ。「ゆずれないよ 誰もじゃまできない」と言われても,何を譲るのか,あるいは何を邪魔だと感じているのか,説明がないとその主張に同意できるかどうかは何とも言えない。誰も邪魔していないのに,邪魔されていると思い込んでるだけなのではないか。
平成の歌には観念的なものが多く,具体的なものが少ないような気がする。
フジテレビ系『バレーボールワールドカップ1999』のイメージソング。
OUR DAYS(2025.1.6)
平成11年,詞:小室哲哉・小室みつ子,曲:小室哲哉,唄:鈴木あみ
「作日涙ながして 今日も泣いていた 明日はもしかしてもう 誰も隣にいないの」とはじまる。
「汗を流してるっかな 怒られているかな 悔しがっているかな つらくなっているかな」「同じ雲を追いかけ 別な場所に立つ どんなに時がたってもあなたは色あせない」。
今では逢えない昔の恋人を思い出しているのだろう。
この曲は小室哲哉に対して私がもつイメージに合わない。この曲もリズムが明瞭に刻まれてはいるが,私が持つ小室の曲のイメージはもっとアップテンポで,もちろんリズムが明瞭に刻まれている。詞も私でも解り易い。
Winter, again(2020.11.5)
平成11年,詞:TAKURO,曲:TAKURO,唄:GLAY
「無口な群衆(ひと),息は白く,歴史の深い手に引かれて」と始まる。
詞の内容が良く解らない。昔の唱歌など,風景描写など写真で切り取ったように明確なものが多かった。この歌にも風景描写があるが,ファンタジックで具体性に乏しい。まあ,こちらは心象風景のようだから具体性は少なくなるのかも知れない。
いくつかよく理解できない言葉を並べてみよう。
「りんとなるゆきじ」は「凛と鳴る雪路」らしい。字が解っても内容はよく解らない。
「時の速さの流れに問う」とはどういうことか?
「過ぎ去りし世に揺れる華」これもよく解らない。
そのほかにもよく解らないフレーズがあるが,「逢いたいから,恋しくて,あなたを想うほど」というのが主要テーマなのだろう。これも完全には解らないが雰囲気は感じ取れる。
End roll(A)(2021.2.25)
平成11年,詞:浜崎あゆみ,曲:D・A・I,唄:浜崎あゆみ
「もう戻れないよ どんなに懐かしく想っても」と始まる。
「いつも不器用な 幕の引き方をしてきた」「ひとり歩いてみるから 君のいなくなった道でも」という歌。後悔が滲み出ている。
Garden(2022.7.31)
平成11年,詞:Kenji Furuya・Sugar Soul,曲:Kenji Furuya・Sugar Soul,唄:Sugar Soul feat Kenji
「今を満たす 陽射しに抱かれてLa-la あの唄が 囁いている」と始まる。
途中,ラップ風の箇所があるが,私にはなぜここが通常のメロディーではだめなのかが解らない。ラップ風の箇所をはめ込む必然性が解らない。おまけに歌の中では「名も無い花」というのが複数回でてくるが,ここでは「愛の庭に咲く百合」などと名のある花が出て来る。「名も無い花」というのは恐らく新種発見の意味ではなく,名を知らぬ花ということなのだろうが,自分が知らないことは存在しないことだと言わんばかりの詞。
最後も「みんなここで感じたままで」とはどういう意味なのか私にはさっぱりわからない。踊ったり語ったりしようということなのだろうか。
ギリギリchop(2022.3.15)
平成11年,詞:稲葉浩志,曲:松本孝弘,唄:B’z
「だいたいどんな雑誌をめくったってダメ ため息でちゃうワ」と始まる。
聴いただけでは日本語と思えない。だから全くわからない。歌詞を読むとそれほど変な日本語じゃないのだが。
「ギリギリの感じなんだよ好きなのは なまぬるい温泉はまだちょっとでいい」「ギリギリ」というのは「ギリギリ崖の上を行くように」と説明されているが,一瞬一瞬に命をかけていたいということなのだろう。タイトルの「chop」は説明がないので理解できないが。
読売テレビ・日本テレビ系アニメ『名探偵コナン』のオープニング曲に使われていたことがある。
Grateful Days(2021.9.19)
平成11年,詞:降谷建志・ACO・ZEEBRA,曲:降谷建志・ACO・ZEEBRA,唄:Dragon Ash
「Turn up radio そう今日も聞こえるよ 風に揺られ流れるStereo」と始まる。
とは言っても,歌詞とにらめっこしながら耳をすまして今ここかと聞き取るのが私には精一杯。ボーッと聴いていたら何と言っているのか全く聞き取れない。
「俺は東京生まれHIP HOP育ち 悪そうな奴は大体友達」だったが「時が経ち」「マイク掴んだらマジでNo.1東京代表トップランカーだ」「仲間たち親たちファンたちに 今日も感謝して」などという詞に共感するファンも少なくないのかもしれない。
英語詞の箇所は名詞の単複や冠詞,時制の一致や三単現のs(?)などこれでいいのかと疑問に思う点もあるが,私自身英語は得意ではないので何とも言えない。
曲はラップというものなのだろう。音楽の3要素はリズム・メロディー・ハーモニーと聞いた。この曲はリズムはあるがメロディーとハーモニーは私には感じ取れない。それがラップなのだろう。
私には共感できない歌だ。
ここではない,どこかへ(2021.10.19)
平成11年,詞:TAKURO,曲:TAKURO,唄:GLAY
「どんな願いならば かなえられないというのか?」と始まる。
「夢は無限にある その全てを疑いもせず」いた子供の頃から,「ひとつひとつ 仕組み(もの)を知れば 子供のままでは生きてゆけないと」「無邪気な季節(とき)を過ぎ 今誰もが戦士達」。「計(はか)らずも そう 僕らは航海に出た」などのフレーズがあり,何となく解らないでもないが,はっきり理解できたとはとても言えない。
「帆を立てろ」というのも,「航海に出た」からなのだろうというのは解るが,命令なのか意志なのか,あるいは願望なのかも解らない。私には難解な歌。
Sunny Day Sunday(2024.5.7)
平成11年,詞:赤羽奈津代,曲:鈴木秋則,唄:センチメンタル・バス
「39度のとろけそうな日 炎天下の夢Play Ball Play Game!」と始まる。
どうも野球観戦に来ているようだ。「芝生の上を転がるボール ただ目で追うよ Sunny Day Sunday いつもの日曜日 君をただ見つめてる ゲームの行方よりずっと君が気になる」「はたから見れば子供すぎて 馬鹿げた二人かもなぁ でもね,えっとねぇ,うまく言えないけど… しあわせだ!!」
青春というか,青春一歩手前というか,そのような時代だ。ハッピーそうでいいんじゃないか。
歌詞がときどき早口言葉のようになる曲なのが私にはマイナスポイントだ。
サバイバル(2021.11.19)
平成11年,詞:TAKURO,曲:TAKURO,唄:GLAY
「声高に時代はサバイバルだとコメンテーター 不吉な予想図立てて闇にまくしたて」と始まる。
私には難解だ。まず,歌詞が良く聞き取れない。日本語イントネーションとそれほどかけ離れた曲になっているとは感じないが,ところどころに日本語イントネーションと曲のずれがあり,それで聞き取りにくいのかもしれない。
聞き取れたとしても,例えば「欲望のタガが外れたら アダムとイヴになれる」など,どういう意味か解らない。私はキリスト教徒ではないが,アダムとイヴについては本で読んだことはある。しかし私の知識では「タガが外れたら」「なれる」「アダムとイヴに」とはどのような二人になれるのか想像しかねる。
私には難解な歌。
そのスピードで(2024.11.16)
平成11年,詞:川瀬智子,曲:奥田健作,唄:the brilliant’ green
「泥だらけの靴蹴っとばした 湿った部屋の中 小さな物語を失くした夜 魔法にかけられていた」と始まる。
最初は具体的なので解り易いが,「悲しみの翼を転がる光は月の方へ この胸を映して星屑のように散りばめて壊して そのスピードで」辺りになって来ると私の物理学脳では理解が困難になって来る。そしてこの歌も私の理解の範囲を超えて終わる。
フジテレビ系ドラマ『Over Time-オーバー・タイム』(反町隆史,江角マキコ)主題歌。
だんご3兄弟(2020.10.20)
平成11年,詞:佐藤雅彦・内野真澄,曲:内野真澄・堀江由朗,唄:速水けんたろう・茂
森あゆみ・ひまわりキッズ・団子合唱団
「串にささって だんご だんご」と始まる。タイトルと同じ「だんご3兄弟」というフレーズが何度か登場して印象的だ。
NHK教育テレビの『おかあさんといっしょ』のオリジナル。曲がタンゴなのは「だんご」とかけているらしい。唄っているのはうたのおにいさんとうたのおねえさん。
発売3日で250万枚出荷する大ヒットとなった。第41回日本レコード大賞特別賞をはじめ,数多くの受賞がある。
ちょこっとLOVE(2021.5.6)
平成11年,詞:つんく,曲:つんく,唄:プッチモ二
「ほんのちょこっとなんだけど 髪型を変えてみた」と始まる。
解り易い詞だ。とはいえ聴いて解るというほど解り易いというほどでもない。一つには曲のリズム・メロディーにのせたとき,私の日本語とは違うので老化した耳がついていか
ないのだろう。
もうひとつは男言葉と女言葉の混用だ。ジェンダー・フリーの時代に何を言ってるといわれそうだが,女歌だと思って聴いているのに,私の青春時代までの女性ならば使わないだろうという言葉が出てくるとこれは男の台詞かと混乱してしまい,全体が聞きとれなくなるのだ。
「All You Need is LOVE」とあるところ,私が同様なフレーズを書くとすれば「All I Need is LOVE」となると思うがこの差はどこから来るのだろう。
フレーズの末尾についた「。。。。。」を「マル マル マルマルマル」と唄わせる遊び心があるようなので,この曲全体もシリアスな意味があるわけではなく,I NeedとYou Needの違いは軽い遊び心で相手に忠告するということだろうか。相手を支配しようとする意図が見えるような気もするが。
to Heart(2022.6.25)
平成11年,詞:久保田洋司・E.komatsu,曲:宮崎歩,唄:KinKi Kids
「この想いを 君に伝えたい ありふれた言葉でいい」と始まる。
曲は嫌いじゃないタイプだが華を感じない。華を感じないのは詞にも原因があるかもしれない。作詞者の言葉の使い方が私と違うように感じて感情移入ができない。「ケータイでつないだ運命」とは何だろう。内容が想像できないので私ならこのように表現するということも示すことができない。「君がいる ただそれだけで 壊れるくらい 強くなれるよ」
も解らない。「壊れるくらい」と他の単語との関係が解らない。「せつなさの すべてをかけて」も解らないし「約束したよね 泣きたいくらい 君を守ると」の「泣きたいくらい」も他の単語との関係が解らない。
予定調和に陥らないように言葉選びをしているのかもしれないが,聞いている私はそのような言葉選びの度にひっかかり歌の世界に没入できない。
TBS系ドラマ『to Heart〜恋して死にたい〜』(堂本剛)の主題歌。
too late(a)(2020.12.9)
平成11年,詞:浜崎あゆみ,曲:D・A・I,唄:浜崎あゆみ
「世界が逆に周り始めてる」と始まる。
世代差による思考プロセスの変化なのだろう,フレーズ間の関係が理解できず,詞について行けない。「もう引き返すことは出来ない」「どこまでも 続く続くこの道のさきがもし 世界の果てでも」というのが何回かでてくるのでこれが主題ではないかと思うのだが,途中に現れる種々のフレーズがこれとどういう関係にあるのか解らない。
どこに向かっているのか明示されていないのは,向かっている先が作詞者自身にも解っていないからではないかと思うが,どこに向かっているか解らずに引き返すことが出来ないとはどういう訳だと疑問に思う。この辺りに思考プロセスの差がありそうだとは思うのだが。
trauma(a)(2021.2.4)
平成11年,詞:浜崎あゆみ,曲:D・A・I,唄:浜崎あゆみ
「今日のうれしかった顔 今日の悲しかった顔」と始まる。
「時間なんてものはとても 時として残酷で でもその残酷さゆえに 今が創られて」などとあり,私には散文というか,難解な哲学的文章のように感じるのだが,その文章をこのようなせわしないリズムがバックに入っているハイテンポな曲に載せるとは私には思いもよらない。これが時代の差なのだろうか。
なぜ(2023.12.19)
平成11年,詞:たくや,曲:たくや,唄:Hysteric Blue
「ナゼ 見つめるほど 行き違うの 2人の恋」と始まる。
昭和のアイドルロック歌謡を聴いているようだ。歌詞は良く聞こえるのだが頭にも心にも残らない。「はかりにかけてた とても古い 忘れてた思い出とこれからと 育ちはじめてた 軽い気持ち」「ナゼ あきれるほど 気にしちゃうの昔の恋 さよなら」。聞こえる歌詞は私にとって完全に他人事だ。共感とかの感情も湧かないし,何らかのアドバイスをしようとも思わない。私の老化が行き着くところまで行ったということなのか。
歌声も含めて,懐かしい昭和末期の歌を聴いているようで心地よいのだが。
TBS系ドラマ『P.S.元気です。俊平』(堂本光一,瀬戸朝香,仲間由紀恵ほか)主題歌。
Next 100 Years(2025.4.11)
平成11年,詞:Jon Bon Jovi・Richie Sambora,日本語詞:稲葉浩志,曲:Jon Bon Jovi・Richie Sambora,唄:J-FRIENDS
「TIME…時間だけを 気にしても 時間の無駄だよ CHANGE…何でもすぐ 変ってゆく だけど気にしない」と始まる。
「君の痛みが消えるまで 明日の光が見えるまで いつだって ここにいるから そう,Next 100 Years 今 世界が消えても 僕は後悔しないでしょう どこにも 行きたくはないよ ずっと Next 100 Years」という歌。
私には歌で勝負というより,人数で勝負というように感じる。もっと純粋な応援歌なら人数勝負もあり得ると思うが,どうもラブソングのように感じられ大人数で唄うにはそぐわないのではないか。
春〜spring〜(2023.3.17)
平成11年,詞:たくや,曲:たくや,曲:Hysteric Blue
「けぶる木漏れ日浴びふと気付く 春風の奥思い出す 揺れる笑顔あとわずかな時間 近くにいたかった それでも」と始まる。
私には理解しがたい歌だ。登場する「あなた」とは特定の人物なのだろうか,「二人ビミョウにズレてた」とあるので人間だと思うのだが,「春が来るたびあなたに逢える」というのは,ひょっとしたらあなたは人間ではないものなのか。
「別れの季節も好きになれる」というのは「春」は別れの季節でもあるが,新たな出会いの季節でもあるということのようにも感じるが。
この歌で届けたいメッセージが定まっていないのではないか。タイトルが「春」なので春が主題なのだろうが,出会いと別れの歌の中での取り扱い法が主題を混乱させているように思う。混乱しているのは私の頭の中だけかもしれないが。
最後の「こういう夢だしもう一度懸けたい いつか…」もどういう意味だろう。
まあ,「私… 歌が好き…」というのだけは解るのだが。
テレビ朝日系『目撃!ドキュン』エンディングテーマ。
Bye-Bye〜バイバイ〜(2025.5.26)
平成11年,詞:森浩美&ブラックビスケッツ,曲:川上明彦,唄:BLACK BISCUITS
「Oh, my baby Bye-Byeじゃない サヨナラはあたらしいstart 笑顔で見送って 信じたいあしたへ向かう私を」と始まる。
ドラムがアップテンポなリズムを刻んでいるがボーカルはほぼ日本語リズムを踏襲して子音と母音の長さのバランスもよく,歌詞が聞き取り易い。
「このままBye-Byeじゃない 遠くでも同じ星なら見えるね ココロは通じ合う どこだってあなたを感じられるよ」という歌。
光の射す方へ(2025.2.26)
平成11年,詞:桜井和寿,曲:桜井和寿,唄:Mr.Children
「蜘蛛の巣の様な高速の上 目的地へ5km 渋滞は続いてる 最近エアコンがいかれてきてる ポンコツに座って 心拍数が増えた」と始まる。
途中,よく解らない話がいろいろあるが,最後は「闇を裂いて海を泳ぎ渡って 風となり大地を這う 限りあるまたとない永遠を探して 最短距離で駆け抜けるよ 光の射す方へ」となり,これが結論なのだろうがやはりよくは解らない。
要するに私には桜井の詞は難し過ぎる。
BE
TOGETHER(2021/12/22)
平成11年,詞:小室みつ子,曲:小室哲哉,唄:鈴木あみ
日本語の歌詞は「揺れている君のdancin’ shadow 瞳くぎづけ」と始まるわずかしかなく,多くが英語で(繰り返しが多いようにも感じるが)聞いただけではさっぱりわからない。英語の箇所は「Say you love me」「Be together」が最も言いたいことのようだが,日本語の箇所は思いついたフレーズが書き散らされているだけのように感じ,歌詞を読んでもよくわからない。
原曲はTM NETWORKの昭和62年のアルバム『humansystem』の中の一曲。
pieces(2022.12.2)
平成11年,詞:hyde,曲:tetsu,唄:L’Arc〜en〜Ciel
「泣かないで泣かないで大切な瞳よ」と始まる。
「あぁ私のかけらよ」というフレーズが何度か登場するので「私のかけら」に対する呼びかけの歌だろう。「あなたがいるからこの命は永遠に続いてゆく」の「あなた」は「私のかけら」だからこそ「この命は永遠に続」くといえるのだろうから,私の解釈は誤りではないと思う。しかし「私のかけら」というのが私には十分理解できていないので,結局私はこの歌を理解できない。
アダムの一部からイブができたというのとは全く違う話のようだが。あるいはアリストパネス1)の説から生じたbetter halfと関係があるのだろうか。
1) アリストパネス:「饗宴」(プラトン)の登場人物。原始時代の人間は二体一身(男男,女女,男女)だった。ゼウスにより二つに分けられ,その後分けられた半分を探すという説を唱えた。
First Love(2022.4.17)
平成11年,詞:Utada Hikaru,曲:Utada Hikaru,唄:宇多田ヒカル
「最後のキスは タバコのflavorがした」と始まる。
タイトルは「First Love」なのにその様子は全く説明がなく,突然別れた後から歌が始まる。別れたばかりで,「明日の今頃には わたしはきっと泣いてる あなたを想ってるんだろう」とまだまだ想いが残ってはいるが,次の恋についての予感もあるようだ。
「今はまだ悲しいlove song 新しい歌 うたえるまで」と終わる。
歌詞に英語が混じっていて,簡単な英文でも私の頭の切り替え速度は追いつかないので微妙なニュアンスは聞き取れない。ヒッキーのようなバイリンガルなら日英混交のほうがしっくりくるのかもしれない。平成人が学校で習った英語は私たちが習った英語とも違うので,平成人ならすんなり理解できるのかもしれない。
TBS系のテレビドラマ『魔女の条件』(松嶋菜々子,滝沢秀明)の主題歌。
フラワー(2021.7.25)
平成11年,詞:HAL,曲:HAL・音妃,唄:KinKi Kids
「僕らは愛の花咲かそうよ 苦しいことばっかりじゃないから」と始まる。
人世の応援歌というような歌。
「かなわない夢はないんだ」などと証明もされていない命題を掲げ,だから頑張れと言っているようだ。
『自由』や『平等』など,すべては条件付きだということを知るのが大人になるということか。かなわないから「夢」というのだという説もある。
夢がかなうものか,かなわないものか。楽観的な見方と悲観的な見方があるだろうが,勇気づけて頑張らせるためには楽観的立場をとるほうがよいというのが平成流だろう。
昭和世代なら,夢ではなく目標を持てと言ったのではないか。
Breakin’ out to the morning(2024.1.23)
平成11年,詞:伊秩弘将,曲:伊秩弘将,唄:SPEED
最初に何か言っているのだが私には聞き取れない。歌詞を見ると,「Breakin’ out the morning Breakin’ out to the new days to the new love」と言っているらしい。唄らしいのは「I'm breakin’ out 新しい未来をつかむ旅に出よう!」と始まる。
「あなたに出逢えるなら」と言っているが「あなた」が特定の誰かなのかまだ見ぬ誰かなのかすら判らない。
「曲がりくねった道を 誰もが痛み抱いてさまよい 答えをさがしてる」とあるが,なぜ勝手に他人のことまで決めつけるのだろう。最後には「いつだって未来は私の中にあるって 今やっと気づいた いつか道は開けるよ」と言っているが,気づいたのは自分だけで他人は気づくはずないとでも思っているのだろうか。他人はずっと前に気づいていたかもしれないとなぜ思えないのだろう。要するに自分しか見えていないのだ。
また,早口でしゃべっているような箇所も私には聞き「「取れない。英語の箇所も理解できずフラストレーションを感じる。
私に歌いかけられていると思えば心穏やかには聴いていられないが,自分自身への応援歌を唄っていると思えば気にならない。
フジテレビ系ドラマ『アフリカの夜』(鈴木京香,松雪泰子,室井滋ほか)主題歌。
Precious Time(2023.10.11)
平成11年,詞:伊秩弘将,曲:伊秩弘将,唄:SPEED
「Precious Time 遠ざかっていく 二度と戻らない人を あの日見送ってた ずっと」と始まる。
「もう絶対 恋なんてしないって思ってた」「そんな時 励ましてくれたね あなたといると昔から 素直になれる 仲のいい友達だったから」「ありのままの愛に人はいつも気づかずに… そばにいすぎて」
このような状態だったのに「あなたから ちゃんと打ち明けられた夜 無邪気なふりして 傷つけた うれしかったのにね 心おびえてた 今日までの二人失いそうで」
昔からこのようなときの一瞬のためらいが友達関係まで壊してしまう話はよくあったが,この歌の結末は「あなたがいてよかった ずっといつまでも… Precious Time」とハッピーエンドだ。これが平成流なのか。
HEAVEN(2022.9.3)
平成11年,詞:福山雅治,曲:福山雅治,唄:福山雅治
「情熱の花 燃えているよ こんなにも ほら 震えてるよ」と始まる。
「散りゆくさだめの 生命ならば 愛に溺れて もう死んでもいい」と退廃的に聞こえる。そういえばわざと巻き舌で唄っているようにも感じる。
「危なくていいから 夢をください」「明日さえ モラルさえ 愛が壊してくれるのでしょう」というのが「HEAVEN」だというのだろうか。
フジテレビ系ドラマ『OUT〜妻たちの犯罪〜』(田中美佐子)主題歌。原作は桐野夏生の小説『OUT』。
HEAVEN’S DRIVE(2021.6.27)
平成11年,詞:hyde,曲:hyde,唄:L’Arc~en~Ciel
「飽きたりないんだね 次は何が欲しい?」と始まる。
私には理解不能な詞だが,フラストレーションは伝わって来る。
例えば「そんなレンズ越しの蛇に遊ばれて」とはどういう意味なのだろう。
「明日をうばって笑いあかそうぜ 新しいその箱舟にのって」の意味は解らないが気分は伝わって来る。「体は毒されてゆく あぁ・・・死神のとりこさ」に関して言えば申し越し文字通りの意味が伝わって来る。
「道づれに罰を受ける前に 新しいその箱舟で君と 何処までも光を探して」
というのも,気持ちは解らないでもないが,そううまく行くだろうか。
BABY LOVE(2023.9.6)
平成11年,詞:山本英美,曲:飯田建彦,唄:KinKi Kids
「BABY LOVE いいだろう?もすこしこのまま… そうさ Can’t Stop Loving You!」と始まる。
「もっと二人でずっと一緒にいたい気持ち」の歌。「できれば朝のドーナツなんて」ということは,今,一緒に居るのだが,明日の朝までは無理かもという状況なのだろう。
しかし,なぜ英語を使うのだろう。私には「BABY」や「LOVE」の品詞すら解らず,「Can’t Stop Loving You!!」も主語の省略は命令文と習った私にはうまく解釈できない。昔Ray Charlesが唄っていた歌1)には英語の教科書どおりちゃんと主語があり,意味も理解できた。
歌詞に疑問を感じると,何度も聴こうと思わなくなる。
それにしても,昔はモーニングコーヒーが普通だったのにドーナツとは。ドーナツを朝作るとは思えない。ドーナツなら作り置きか買ってくるかだろう。私が若い頃にも24時間営業のドーナツ屋はあったので朝買えないことはないが。コーヒーは朝自分たちで淹れるものだった。
1) 「I can’t stop loving you」(昭和37年,詞:Don Gibson,曲:Don Gibson,唄:Ray Charles)
本能(2024.6.10)
平成11年,詞:椎名林檎,曲:椎名林檎,唄:椎名林檎
「どうして 歴史の上に 言葉が生まれたのか 太陽 酸素 海 風 もう充分だった筈でしょう」と始まる。
曲を聴くと,確かに歌だが私が聴き馴染んだ歌ではない。聴き馴染みがないので詞が頭に入ってこない。
一方,詞を読むと最初から強い興味を抱く。しかし興味深いのは最初だけで,すぐに私の感覚からはずれてくる。ユーミンを最初に聴いたときに感じた違和感は次第になくなったが,私の感性はすでに硬直化し,椎名林檎にまでは適応できなくなっているのだろう。
Boys & Girls(2021.8.21)
平成11年,詞:浜崎あゆみ,曲:D・A・I,唄:浜崎あゆみ
「輝きだした 僕たちを誰が止めることなど出来るだろう」と始まる。
曲のテンポが速いので,私の耳には歌詞が十分聴き取れない。
詞を読んでみると心の動きが書かれているのだが,登場人物?は僕達・彼達・私達・彼女達などあって誰のことか判らない。「『イイヒト』って言われたって 『ドウデモイイヒト』みたい」などと昭和ギャグなどを入れている余裕があるなら,もっと解り易い詞にしてくれたらいいのにと思う。
まあ,平成世代へはこのような歌詞でも内容は伝わるのだろう。
もっとも「聞かれても答えなんて 持ち合わせてないけどね」というフレーズもあり,これが本心なら,どこへ向かうか解らないがどこかへ向けて動き出しているということを感じているということか。
my first love(2024.2.27)
平成11年,詞:河村隆一,曲:河村隆一,唄:上原多香子
「白い窓辺 少し寒い 風に吹かれ 遠くを見る あの空の ずっと先に 何が待つの たしかめよう」と始まる。
英語もかなり入ってはいるが,「my first feeling」とか「my first sweet love」などの平易な英語だけなのであまり気にならない。
「今風と キミと 今夢と ぬくもりと せつなさと」「感じてた そうずっと 遠くても そう 愛しさが あふれて この胸 あふれて」と優しく唄う。
悪くないとは思うが,何となく無難なところでまとめたのではないかと感じる。First loveにもいろいろあるはずだが,河村が思うfirst loveが歌われているのだろう。
孫(2021.5.31)
平成11年,詞:荒木良治,曲:大泉逸郎,唄:大泉逸郎
「なんでこんなに 可愛いのかよ 孫という名の 宝もの」と始まる。
「仕事いちずで 果たせなかった 親の役割 代わりの孫に 今は返して 今は返して いるところ」と今ではすこしは仕事も楽になっているのだろう。
「つよく育てよ」「祝い言葉を かけてやろ」と珍しくもない言葉が並んでいが,奇をてらった言葉よりもこのような定型の言葉の方が思いがよく伝わる。
Movin’on without you(2021.3.19)
平成11年,詞:宇多田ヒカル,曲:宇多田ヒカル,唄:宇多田ヒカル
「Nothing’s gonna stop me Only you can stop me」と始まるらしい。
聴いているだけでは歌詞が聴き取れない。日本語の箇所も同様だ。
「夜中の3時am 枕元のPHS 鳴るの待ってる」とPHSなのが時代を表している。
PHSと現在の携帯電話の一番大きな違いは基地局の電波の強さらしい。PHSの基地局の電波は弱く100mとかせいぜい500m位しか届かなかった。これに対して携帯電話の基地局電波は数kmは届くらしい。PHSの基地局は多数作らなければならないが,出力が弱い分1台あたりは低コストだ。最終的には携帯電話がPHSを駆逐した。
電話を待ったがかかって来ない。「指輪も返すから 私のこころ返して」「くやしいから 私から別れてあげる」と言いながら,「せつなくなるはずじゃなかったのに」というあたり,昭和人も似た感性だったように思う。宇多田の歌としては歌詞を読めば極めて解りやすい歌だが曲にはついて行けない。
monochrome(a)(2020.11.21)
平成11年,詞:浜崎あゆみ,曲:D・A・I,唄:浜崎あゆみ
「はじめからそんなもの なかったのかも知れない」と始まる。
「欲しがってたものなら ガラスの靴なんかじゃない」「欲しがってたもの それは君の本当に笑った顔」なのだが「運命があるなら どこかでまた出会えるから・・・」というような状況になってしまった。「大丈夫」「私はとても強いから」ということで解りやすい詞だ。
しかし,タイトルとの関係が私には難しすぎて解らない。ひょっとしたら昔のことだと示しているのかも知れない。写真や映像ならばカラー全盛の時代,モノクロというだけで古く感じる。セピア色に変色したプリントならば古色蒼然と言えるだろう。
印象としては過去のことだがそれほど昔のことではない。にもかかわらず記憶から色が抜け落ちる程の心の痛手ということだろうか。
やめないで,PURE (2023.8.2)
平成11年,詞:伊達歩,曲:筒美京平,唄:KinKi Kids
「天使をやめないで 苦しめないで 羽を捨てないで 時間を止めないで」と始まる。
日本テレビ系ドラマ『君といた未来のために〜I’ll be back〜』(堂本剛)主題歌。
ドラマは2000年を迎える瞬間に1995年12月23日に戻ってしまうというリフレインプレイヤーを主人公としたSFらしい。だから「時間を止めないで 狂おしいほど 君のことを 愛しているから」という詞が何度も繰り返されるのだろうが,ドラマを観ていない私は,95年に戻った時に99年までの記憶がどうなっているのかなどということが気になる。記憶を持って同じ世界の過去に戻るか,異なるパラレルワールドの一つに移動するのか,記憶を失うのか。パラレルワールドに移動しないと話を続けるのが難しそうだが,それなら全ては夢の記憶ということになるのではないか。どんなにリアリティのある記憶だったとしても。。
LOVE〜since 1999〜(2023.5.25)
平成11年,詞:つんく,曲:つんく,唄:浜崎あゆみ&つんく
「TONIGHT 淋しくて眠れない長い夜は あなたとの思い出に 抱かれて眠る」と始まる。
デュエット曲だが「思い出に 抱かれて眠る」という詞からも解るように別れたのちの思い出の歌だ。
「その時は もう遅すぎて」と意外にあっけない別れだったのだろうか。「悲しみは日ごと 薄れていくから」などと言ってはいるが,他の箇所の詞では思いはまだ強く残っているような印象だ。しかし曲は私には軽快な曲に感じられ,無理に明るく振舞おうとしているかのようだ。
Love, Day After Tomorrow(2020.12.26)
平成11年,詞:Mai Kuraki,曲:Aika Ohno,唄:倉木麻衣
「いつかは 夢が叶う What are you hoping for」と始まる。
歌詞に沢山英語が入っており,聴いてもちんぷんかんぷん。歌詞を読んでもよく解らないが,解りそうなところを繋ぎ合わせ,想像するには「I’m still in Love, But you’re gone」という歌なのだろう。曲からはそんな感じは受けないのだが。
私の理解を越えた歌。
LOVE〜Destiny(2023.4.21)
平成11年,詞:浜崎あゆみ,曲:つんく,唄:浜崎あゆみ
「ねえ ほんとは 永遠なんてないこと 私はいつから 気付いていたんだろう」と始まる。
「ただ出会えたことをただ愛したことを 2度と会えなくても La La La La…忘れない」と終わり,これがテーマであることは明らかだが,ここだけ見ると別離の後のようにも感じられる。しかし,最後以外の詞からは現在が幸せの真っ最中であるようだ。
「永遠なんてないこと」に気づいたことで,最後に別離の恐れのようなものが現れてしまったのだろう。
LOVE FLIES(2024.10.4)
平成11年,詞:hyde,曲:ken,唄:L’Arc〜en〜Ciel
「果てしない君のもとへ どれくらい近づいただろう」と始まる。
すぐに歌詞は英語になり「Right side of the dream Left side of the truth Show me the way」と続く。簡単そうな英語だという気はするのだが,ニュアンスを私が正確に把握できているかは不確かだ。他の箇所にも英語が多用されており,「The color is singing」などとなると,物理学用語ではなさそうなのは確かで,詩人の用語なのだろうが私には理解できない。ということで私にはこの歌も理解できない。
LOVEマシーン(2021.4.11)
平成11年,詞:つんく,曲:つんく,唄:モーニング娘。
「あんたにゃ もったいない(fu-fu-) あたしゃ本当 NICE BODY」と始まる。
「こんなに優しくされちゃ みだら」などという声が聞えると,何だこれはと眉をひそめたくなるがすぐに「日本の未来は(Wow Wow Wow Wow) 世界がうらやむ(Yeah Yeah Yeah Yeah)」というフレーズが続き,これが耳に残る。このフレーズのインパクトは大きく,他の箇所では眉をひそめてもこのフレーズを聞くと,まッいいかとなり,「あんたもあたしも(Yeah Yeah Yeah Yeah) みんなも社長さんも(Wow Wow Wow Wow)」と聞いていると日本も平和だと思ってしまう。
RESPECT the POWER OF LOVE(2024.7.15)
平成11年,詞:小室哲哉,曲:小室哲哉,唄:安室奈美恵
「つよく 抱いていて えがお 見せるまで とおく さみしい想い吹きとばして! こんなに変われる運命より強く 磁石のようにあなたにひかれた」と始まる。
歌詞にかなりの文字数が使われているが,私には響かない。「誰かに伝えたい 伝えなきゃ守れない」と言っているのだが,何を伝えたいのか判らない。伝える相手も「誰か」というののだから,何のことか解らない。何のことかわからないから聞こえたとしても右から左へ抜けて行ってしまう。
Let yourself go, Let myself go(2023.2.10)
平成11年,詞:降谷建志,曲:降谷建志,唄:Dragon Ash
「そう目覚めの悪い朝から始まる 静なる空気を呼び覚まし」とラップから始まる。
曲の最後まで同一リズムが続くが,途中でラップから外れ,恐らく歌になっているのだろうが,私が聞きなれた歌とはかなり異なるメロディーだ。しかし,歌の部分は短くてまたすぐラップになる。私の耳では歌詞の意味が解る程には聞き取れないが,歌詞を読むと,「見据えた夢目指して舵をとる」,「大切なのは前に出る姿勢」「恐れからくる一歩の遅れ それがもたらす致命的なLoss」「駆け抜けろ時代を未来へといざ進め」というメッセージは解る。
「夢」がどんなものかが解らないのが残念だが,平成の若者の夢はどんなものなのだろうか。私が支援したいと思える夢ならいいのだが。
Long Way Home(2024.8.29)
平成11年,詞:伊秩弘将,曲:伊秩弘将,唄:SPEED
「Ha-Long Way Home- Um…」と始まる。というか,これは前奏のようなものだ。実際の歌は「溢れ出だしてく メインストリート この街の中 生きてる意義」と始まる。
ラップの影響を強く受けたリズムだと感じるが,メロディーはジャパン・オリジナルになっている。歌詞は韻を踏もうとしているとは感じられる。韻を踏むというより,同じ単語を繰り返し使っているだけのような気もするが。伊秩による新しい試みなのだろう。
I WISH(2023.10.10)
平成12年,詞:つんく,曲:つんく,唄:モーニング娘。
「ひとりぼっちで少し 退屈な夜 私だけが淋しいの? Ah Uh」と始まる。
モー娘。には詳しくないので,これを唄ったメンバーが誰か知らないがモー娘。は若いというイメージだ。それなのに,歌詞は出だしこそ若者らしいが,大半が「人生って すばらしい ほら 誰かと 出会ったり 恋をしてみたり」とか「人生って すばらしい ほら いつもと 同じ道だって なんか見つけよう」と,何となく老成して聞こえる。中には「晴れの日があるから そのうち雨も降る 全ていつか納得できるさ!」と悟りを開いてしまっているような箇所さえある。
最後までタイトルの「I WISH」の意味は解らない。なぜリスナーに意味が通じにくい英語を使うのだろう。私などは「I WISH」と聴くと『I wish I were a bird』なとと仮定法過去の例文を思い出し,叶わぬ願望かと感じてしまうのだがそれでいいのだろうか。
TBSのシドニーオリンピックテーマソング。
愛情(2023.2.9)
平成12年,詞:小柳ゆき・樋口侑,曲:原一博,唄:小柳ゆき
「壊れそうな明日に向かい 信じあう奇跡を」と始まる。
「もっともっともっと会いたい」というのは解った。その気持ちを最後の「信じあう奇跡を 傷ついた翼ひろげ 願いはtrue heart!」に込めているのだろう。
ストレスが溜まっているときこの曲を聞くと,この歌詞の内容とは無関係に,ストレスが解消されそうな気がする。「飛び立つtrue heart uh yeah Hey」とか「願いはtrue heart」など,唄えばもっとストレス解消できそうだが,残念ながらこの歌を唄うことは私には無理だ。
NTV系で放映された中京テレビ制作のバラエティ『ヤミツキ』(郷ひろみ,テリー伊藤ほか)のエンディングテーマ。
赤い日記帳(2025.5.24)
平成12年,詞:つんく,曲:つんく,唄:あか組4
「Hey, I’m afraid to ask you for I want to know so much… But, if I open my heart, I feel that would be the end And there is only one thing… Still, I will love you more.」と英語の台詞から始まる。
「愛がいつまでも燃えるように 赤い日記帳を買ったけれど 愛は燃えるから消えるのですか 教えて下さいねぇねぇあなた」
このような状況になったら,もう元へは戻れない。私にできるアドバイスはただ一つ。時が全てを解決するだろう。
Amploud(Lily’s e.p.) (2024.4.1)
平成12年,詞:Kj,曲:Kj,唄:Dragon Ash
「Make mo’ noise Garra Mame some noise Make mo’ noise Garra Make some noize」と始まる。
英語の歌詞はほぼ同じことの繰り返し,日本語歌詞の部分はラップ調で何を言っているのか聞き取れない。
歌詞を見ると,「まずMicrophoneでRide on the turntable Bass, Kick, Snareすげぇ完成度 体縦横にゆらせよ そんで楽しいんだったら歓声をHo よこしな暇な現代人 邪なことよかやっぱ千倍いい これがNew school Rockin’ to da beat俺ら龍Crew風Party Ya!」と続いている。文字で読めばわかるかと思っても,そう簡単ではないようだ。結局雰囲気だけでオーディエンスにアッピールする曲ではないかと思うのだが,若い人には意味が通じているのかもしれない。
私にはお手上げの歌。
タイトルはampとloudを合わせて造った言葉らしい。
尚,作詞・作曲のKjはKENJI FURUYAとなっている資料もある。
Wait & See~リスク~(2020.12.8)
平成12年,詞:Utada Hikaru,曲:Utada Hikaru,唄;宇多田ヒカル
「だって『つまずきながら』って 口で言う程 楽じゃないはずでしょ」と始まる。
詞に現れている思考の流れについていけない。ある種の理系の文書を読んでもさっぱり頭に入らないという人がいるようで,こんなに理路整然と書いてあるのにどうしてだろうと思った時期もあったが,今ではその人の気持ちがよく解る。宇多田の詞も解る人には解り,その人達には解らない人の気持ちは解らないのかもしれない。
印象としては,宇多田が持つ内面をいろんな方向から少しずつ出しているのではないか。それぞれが一見無関係だが彼女の内面では一つに繋がっているのだろう。表面にでた種々の表現から,彼女自身がまとめたものがタイトルなのだろうが,これもよく解らない。
「リスクがあるからこそ 信じることに意味があるのさ」というのがメッセージかとも思うのだが,「占いなんて信じたりしないで」とあり,最後には「Don’t believe until you see all there is to see ・・・」ともあるので,wait & seeそうすればリスクが見えるということかも。
私の解釈は間違っているような気がするが。
vogue(2022.10.8)
平成12年,詞:ayumi hamasaki,曲:Kazuhito Kikuchi,唄:浜崎あゆみ
「君を咲き誇ろう 美しく花開いた その後はただ静かに 散って行くから…」と始まる。
私には浜崎の唄は聞き取りにくい印象があるのだが,この歌は聞き取りやすい。しかし,聞こえても意味はよく解らない。「気付けば いつしか 君の事ばかり 歌っていました」とあるので,そういう歌かと思うのだが,繰り返される「君を咲き誇ろう 美しく花開いた その後はただ静かに 散って行くから…」との関係が私にはしっくりこないのだ。
最後の「静かに 散っていくから」の「から」が腑に落ちないという意味だが。もうひとつ,なぜタイトルが「vogue」なのかも解らないが,歌自体は悪くない。
Everything(2021.8.20)
平成12年,詞:MISIA,曲:松本俊明,唄:MISIA
「すれ違う時の中で あなたとめぐり逢えた」と始まる。
「願った奇跡が こんなにも側にあるなんて」と失ってから気付くのが多い中,早いうちに気づいてよかった。
「愛しき人よ 悲しませないで」「過去を見ないで 見つめて私だけ」とやや複雑な事情もあるようだが,「あなたが想うより やさしい嘘ならいらない 欲しいのはあなた」と終わる。
ダンス・ミュージック系が多数ヒットした平成で,この曲は昭和歌謡の発展系と言えるだろう。
M(2021.1.13)
平成12年,詞:ayumi hamasaki,曲:CREA,唄:浜崎あゆみ
「’MARIA’ 愛すべき人がいて キズを負った全ての者達・・・」と始まる。
彼女の思考にはついて行けない。
詞には一般論と’MARIA’の個別ケースが登場しているようだ。一般論ではいろいろあっても「必ずいつの日にか 終わりがやって来るものだから」と悲観的だ。
’MARIA’に関してもいろいろあるのだが,こちらは「祈っているよ これが最後の恋であるように」となっている。どうも’MARIA’のケースも一般論どおり「静かに幕を下ろした」のではないかと感じられるのだが,それで「これが最後の恋であるように」ということでいいのだろうか。この辺りの思考の流れについて行けないのだ。
最終的には「理由なく始まりは訪れ 終わりはいつだって理由を持つ・・・」と終わるのだが,これは真理のような気がする。
can’t hold me back(2023.3.16)
平成12年,詞:川村ヒロ,曲:日高慶典,唄:小柳ゆき
「世界を照らす 明かりあつめて あなたの笑顔 輝かせたい」と始まる。
若者が昔は良かったなどと言っている歌。若者ですら昔が良かったのだから,過去の辛かったこと悲しかったことを忘れてしまった年寄りにとって昔が良かったのは当たり前だろう。
「振り向く目無視して 思い思いのカッコして」「何時間だって踊り続けられていたね」というわけだ。「大人になる」とそんなことも次第にできなくなる。「ずっと あなたを見ていたことが 懐かしさになる 哀しさに変わる」「いつかどこかで 出会えたならば あの日の笑顔 私にください」
KinKiのやる気まんまんソング(2024.11.14)
平成12年,詞:さくらももこ,曲:飯田建彦,唄:KinKi Kids
「信号機」が赤だったら まだ青になるまでは 待って待って待って待って待ってます」と始まる。
「めんたいこが辛すぎたら もうじたばた 騒がずに グッとグッとグッとグッと水飲む 泣いちゃいけない」。このような歌詞がならんでおり,まる子の生活と合うのだろうかとも思うが,さくらの作詞だから合っているんだろう。
まる子の小学生時代,世の中はこの歌程忙しなくなかったように思うが。まあ私はひろしか友蔵の世代だから感性が違っても仕方ないかもしれない。
そう言えばまる子の話は,モモエやヒデキの全盛期の話だから私はひろしの世代なのか。
フジテレビ系アニメ『ちびまる子ちゃん』6代目オープニングテーマ。
ギブス(2023.4.20)
平成12年,詞:椎名林檎,曲:椎名林檎,唄:椎名林檎
「あなたはすぐに写真を撮りたがる あたしは何時も其れを厭がるの だって写真になっちゃえば あたしが古くなるじゃない」と始まる。
「此処に居て ずっとずっとずっと」とラブソングだ。
椎名林檎は私とは別世界の人間だと思っていた。しかし「あなたはすぐに絶対などと云う あたしは何時も其れを厭がるの」などというのを聞くと「絶対」という言葉に対する思いなど,私と似た感性をもっているのかとも思ってしまう。
曲も意外と私の好みに合うというほどではないが,少なくとも嫌いではない。
口笛(2023.1.5)
平成12年,詞:桜井和寿,曲:桜井和寿,唄:Mr.Children
「頼り無く二つ並んだ不揃いの影が 北風に揺れながら延びてゆく」と始まる。
最初から私には理解困難な高尚な詞ではないかと思わせる。桜井はごく普通と思っているのだろうが。
「口笛を遠く 永遠に祈る様に遠く 響かせるよ 言葉より確かなものに ほら 届きそうな気がしてんだ」とあり,これがタイトルと関連する重要なフレーズなのだろうが,私にはこの「口笛」の重要さが理解できない。詩人との感性の違いだろうか。
私なら「どんな場面も二人なら笑えますように」とか,「君がくれた このぬくもりは消せないさ」などのほうが重要なフレーズだと思うのだが。
最後は「どんな場面も二人で笑いながら 優しく響くあの口笛のように」と終わるのだが,なぜ「この」ではなく「あの」なのだろうか。
恋のダンスサイト(2021.3.18)
平成12年,詞:つんく,曲:つんく,唄:モーニング娘。
「恋する旅 胸 Bon Bo Ba Bon」と始まる。
「笑っちゃおう 愛しちゃおう」「恋しちゃおう 夢見ちゃおう」という歌だが歌詞の他の部分が何のためにあるのか解らない。
例えば,「恋の重低音 ウーハ−」とは何だ。その前に「恋のダンスサイト ウーハ−」というのがある。ここの「ウーハ−」は意味のない掛け声の様なものだろう。これから低音用スピーカー「ウーハ−」を連想し,これに引きずられて「恋の重低音」などという言葉が出て来たのではないか。歌詞の他の部分も恋を歌ってはいるが,私には重低音とは関係ありそうには聞こえない。
今夜月の見える丘に(2021.4.10)
平成12年,詞:稲葉浩志,曲:松本孝弘,唄:B’z
「たとえば どうにかして 君の中 ああ 入っていって その瞳(め)からぼくをのぞいたら いろんなことちょっとはわかるかも」と始まる。
「痛いこと 気持ちいいこと それはみんな人それぞれで ちょっとした違いにつまづいて またしても僕は派手にころんだ」とあるが人それぞれだということを学び,違いにつまづかなくなるのが大人になるということだろう。
「君の気持ち知るまで 今夜は一緒にいたいよ」とあるが一緒にいてくれるかどうかで君の気持ちくらいわかるだろう。いつまで子供のふりをしているんだ。
サウダージ(2023.5.24)
平成12年,詞:ハルイチ,曲:ak.homma,唄:ポルノグラフィティ
「私は私と はぐれる訳にはいかないから いつかまた逢いましょう その日までサヨナラ恋心よ」と始まる。
「許してね恋心よ 甘い夢は波にさらわれたの」と状況は理解しているようだ。「繰り返される よくある話」というのは負け惜しみのように感じられなくもないが,「私はいきたわ恋心と」と後悔はないようだ。きっと再起できるだろう。
「サウダージ」とは『郷愁』『やるせない思い出』などを意味するポルトガル語らしい。この曲で初めて見た言葉だ。
桜坂(2020.11.20)
平成12年,詞:福山雅治,曲:福山雅治,唄:福山雅治
「君よずっと幸せに 風にそっと歌うよ」と始まる。
「君じゃなきゃダメなのに」「愛と知っていたのに」一歩が踏み出せなかった。
「逢えないけど 季節は変わるけど 愛しき人」と今でも思いは変わらない。
昭和の時代,『逢えなくなって 初めて知った 海より深い恋ごころ』1)というモチーフの歌は沢山あった。ところがこの歌は自身の恋心については十分に自覚していたのだ。それでも自分からは一歩を踏み出さず,今では逢うこともない。君を愛しく想う心は変らないけれど,「君よずっと幸せに」と願うだけ。
似たような心情を歌った昭和の歌も無いわけではない2)がこの歌ほどその心情を直接的に歌った歌は思い出さず,この歌の斬新さが際立っている。
1) 「再会」(昭和35年,詞:佐伯孝夫,曲:吉田正,唄:松尾和子)
2) 「好きだった」(昭和31年,詞:宮川哲夫,曲:吉田正,唄:鶴田浩二)
サボテン(2024.1.22)
平成12年,詞:ハルイチ,曲:シラタマ,唄:ポルノグラフィティ
「何処に行くの? こんな雨の中 どんな言葉待ってるの? 今の僕じゃ追いかけられない」と始まる。
「雨のにおい 冷たい風 不機嫌な雲 窓際の小さなサボテン こんな日にでも君ときたら水をあげてる 溢れるくらい水をあげてる」。何となく良くない予感がする。
「僕が触れた指先にそっと やわらかいトゲが刺さる 君が見せたささやかなサイン 見落としてしまっていたよ」と遅まきながらサインに気付いたようだ。
最後は「僕らきっとうまくやれるはず ほら,薄日も射してきた 小さな花をさかそう」と言っているが,うまくいくだろうか。
ところで,サボテンに「水をあげてる」だが,昔は神仏にはお供えを『あげ』『さげ』していたが,動植物には「水をやる」が普通だったと思う。いつの間にか飼い犬にも『水をあげ』,サボテンにまで『水をあげる』ようになった。このように使用される言葉を『美化語』というらしい。
Secret of my heart(2021.10.18)
平成12年,詞:Mai Kuraki,曲:Aika Ohno,唄:倉木麻衣
「どんな 言葉に変えて 君に 伝えられるだろう」と始まる。
「全てを見せるのが 怖くて 少し離れて歩く」と秘密を打ち明けられずにいる。
「Feeling in my heart 隠せない これ以上 ‘Cause I love you」などと歌詞に多くの英語が含まれ,私の脳の日英切り替え速度では切り替えが間に合わず,よく聞き取れないが,歌詞を読めば平易な英語だ。
歌の中ではSecretがどのようなものかは明かされず,聴いている方としてはモヤモヤした気分で終わる。
日本テレビ系アニメ『名探偵コナン』の第180話から第204話でエンディングテーマとして使われた。アニメの原作は青山剛昌の少年サンデーに連載された漫画。アニメの制作は読売テレビと東京ムービー。
作詞が『名探偵コナン』を意識してなされたものなら,他人に言えない秘密とは江戸川コナンと工藤新一の関係ではないかなどとも思ってしまうが,これは違うだろう。
Wikipediaによれば『デビュー当時,自分が倉木麻衣であることを友人に打ち明けられずにいた 時のことを歌った曲』だそうだ。そんなことを歌詞で明らかにするよりは,この歌詞のように,意味深にしておいた方が良いと考えたのだろう。それなら私も同意する。
静かな日々の階段を(Lily’s e.p.) (2024.5.6)
平成12年,詞:Kj,曲:Kj,唄:Dragon Ash
「草木は緑 花は咲き誇り色とりどり 四季はまた巡り小春日和 用もないのにただ 並木通り 思う今一人」と始まる。
ラップなのかラップ風なのか知らないが,どうも私には合わないようだ。この曲は比較的スローで,1分間の歌詞の文字数もそれほど多くないようなので聞き取れてもいいはずだとは思うが聞き取れない。恐らくアクセントというかイントネーションが日本語単語と合致していないんじゃないかと思うが,英語歌詞だったらどうなのだろうか。まあ,歌詞が聞き取れないから私には歌ではない。歌詞を読んでも,何かを訴えようという気分は伝わって来ず,自分自身にむかって独り言をいっているようだからリスナーに伝わらなくてもいいのかもしれない。
曲の特徴と言えば単調なリズム,盆踊りの太鼓のようだと思えば聴いていて心地よい。
東映配給映画『バトル・ロワイヤル』(藤原竜也,前田亜季ほか)主題歌。
SEASONS(2020.12.25)
平成12年,詞:ayumi hamasaki,曲:D・A・I,唄:浜崎あゆみ
「今年もひとつ季節が巡って 思い出はまた遠くなった」と始まる。
「曖昧だった夢と現実の 境界線は濃くなった」とある。昔から若者の夢想と大人の分別はそういうものだと思われていたのだろうが,このような表現で大人になったことを表したのは初めて見た。
大人になったからだろう。「不自然な時代のせいだよと 先回りして諦めていた」りして「泣いていても」,「笑える日が来るだろう」と激励している。この激励は「僕ら」に向けてのものだろう。「僕ら」とは,もちろん作詞者自身と作詞者に賛同する者たちなのだろう。
慎吾ママのおはロック(2021.5.30)
平成12年,詞:小西康陽,曲:小西康陽,唄:慎吾ママ
「慎吾ママです みんなきょうも 元気にあいさつしたよね」と始まる。
慎吾ママとはフジテレビ系バラエティ『サタ☆スマ』内で香取慎吾が演じていたキャラクター。
内容は子供向けだと思うのだが,アップテンポでさすが平成だ。私が子供の頃聴いた唱歌や童謡は皆スローテンポだった。子供の頃からこのようなアップテンポの歌を聴いていれば平成の歌も皆聞き取れるのだろう。
全てがスピードアップしている時代だ。
Juice (2023.8.1)
平成12年,詞:稲葉浩志,曲:松本孝弘,唄:・B’z
「君といる時きゃいつでも 気をぬけない手もぬけない 汗だくでもうドロドロ ヘンになるほど気持ちいい」と始まる。
「あついジュースふりしぼる ぶったおれるまでやりきる アドレナリン惜しまない 今日精いっぱいやるだけ」というのだから,タイトルの「Juice」はオレンジジュースや野菜ジュースではなさそうだ。
「花から花へととんでく 君は南の国の蝶々」と相手の女性を蝶にたとえているようだが,昭和の時代には『花が女か 男は蝶か』1)と男性を蝶にたとえている。これはモーツァㇽトの『フィガロの結婚』2)などを意識していたからだろう。稲葉が蝶を女性としたのは故事を知らなかったとか,『夜の蝶』などという言葉に引きずられたわけではなく,平成の現実の女性を見ての上のことだろう。
「ひとりで目が覚めた朝 急にはっきり気づいた もう帰ってこないこと はじめからわかっていた」ということで女が蝶としたに違いない。
最後は「すごいジュースひねりだす 臨界点まですっとぶ 気持ち良さなら忘れない 脳細胞にたたきこめ」と終わるがいかにもB’zらしい。
1) 「花と蝶」(昭和43年,詞:川内康範,:彩木雅夫,唄:森進一
2) 「もう飛ぶまいぞこの蝶々」(1786年,詞:ロレンツォ・ダ・ポンテ,曲:W.A.モーツァㇽト)
好きになってく愛してく(2024.10.3)
平成12年,詞:堂本剛,曲:堂本光一,唄:KinKi Kids
「許し合えれば 話し合えれば 必ず 優しくなれるのサ」と始まる。
「僕らは人を好きになってく」「僕らは人を愛し始める」というのは実際にそのように変化しつつあるのか,希望を述べているのかは判らないが,このような状態あるいは考えなら,平成時代も悪くない。未来に希望が持てる。
STAY AWAY(2022.12.1)
平成12年,詞:hyde,曲:tetsu,唄:L’Arc〜en〜Ciel
「抜け出した大地で 手に入れたのは自由 maybe lucky maybe lucky I dare say I’m lucky」と始まる。
私の耳と頭では何と唄っているのか聞き取れない。歌詞を見ながらだとどこを唄っているのかは解る。要するに私にとっては曲ではあっても歌ではない。
「浮かぶ雲のように誰も僕を掴めない なにもかもを壊し自由のもとに生まれた」というのが主張のようだが,このような主張をするということは自由ではないと感じているからだろう。不自由からくるフラストレーションが溜まっているからこそ自由を叫びたくなるのだろう。これが若者の特徴かもしれない。
私などは不自由であるという感じはあるが,ではどうなれば自由なのかと問われると答えを持っていないことにフラストレーションを感じるのだが。
Stay by my side(2021/11/18)
平成12年,詞:倉木麻衣,曲:大野愛果,唄:倉木麻衣
「I want to know いつから 心息づいているの? それは偶然 あなたと出逢った時」と始まる。
英語が多用されており,簡単な英語とはいえ私の思考を中断させ,歌詞への共感を阻害する。平成時代人にとってはこの程度の英語は自然に理解できるのだろうか。もちろん私でも理解できなくはないのだが,頭で理解するためすんなりと心に入ってこないのだ。
「新しい世界が廻り出し 生まれ変わる」「もう一人じゃない」。ハッピーソングでいいではないか。
SPECIAL THANKS(2021.7.24)
平成12年,詞:TAKURO,曲:TAKURO,唄:GLAY
「道の向こうに戻れない夏がある」と始まる。
最後の「夏の向こうには 戻れない夢がある 君といた日々は宝物そのもの」ということが言いたいのだろう。他の箇所は「宝物」を思い出す形で説明している、
このような想い出があるのなら,幸せなことだ。その幸せに気付いているのも良い。
同じような経験があれば感情移入できそうだが,残念ながらそのような経験はない。
歌唱は聴きやすそうに感じるのだが,残念ながら私の耳がついていかない。歌詞を見ながらついていくのは容易だから聴きやすそうだというのだ。(歌詞を見ながらでもついていけない歌もある。)
私の父親の難聴を観察して,いくつか気付いたことがある。父の場合,難聴と言っても音が聞えないわけではないようだった。周波数特性を補正するような補聴器を使用してもあまり改善せず,聞こえないと言う。聞こえないならと音量を上げるとうるさいという。このような経験を何度も繰り返すと,聞こえてはいるが理解できないときに聞こえないあるいは解らないと言っていることがわかる。父を観察して気付いたのは,話題が変わったときに聞えなることが多いことだ。それに気づいて以降,話題変更に注意するようになり,父との会話はスムーズになった。しかし,それを知らない人との間の会話では,解らない・聞えないというと耳元で大声を出されたりすると,うるさいだけで全く意味が聞きとれない。そのようなことが続くと会話が面倒になっていったようだ。
一つの話題について会話するのに頭の全てを使っていたのだろう。違う話題の為には頭のスイッチを切り換えなければならず,年齢と共にこの切り替えに要する時間が長くなったのだろう。
カクテル・パーティ効果というのがある。多くの人声がある中で特定の相手と会話しているときにはその会話だけ浮き上がって理解できるという効果だが,これは脳内フィルタの機能だろう。不要な音は無視する機能があるのだろうが,私自身,年齢と共にこの機能が低下しているように感じる。父も同様にこの機能が衰えていたのだろう。柱時計の振り子の音がうるさいと時々言っていた。当時の私は意識すれば振り子の音は聞こえるが,普段は全く気にならなかった。フィルタ機能が働き,脳内でこの音は無視されていたのだろう。
ところで,この歌の歌唱が,歌詞が聞き取り易そうだと書いたのだが実際にはあまりよく聞き取れない。ドラムなどの音が邪魔して歌詞が聞き取れないのだ。実際には私の脳の劣化だろうが,耳が悪くなったと言っておこう。
ZOO(2025.2.24)
平成12年,詞:辻仁成,曲:辻仁成,唄:ECHOES
「僕達はこの街じゃ 夜更かしの好きなフクロウ 本当の気持ち隠している そうカメレオン」と始まる。
たくさんの動物が登場する。これが「ZOO」というタイトルの理由だろう。「見てごらん よく似ているだろう 誰かさんと ほらごらん 吠えてばかりいる 素直な君を」とか「見てごらん よく似ているだろう 誰かさんと」など,作詞者の思いが伝わってくる気がする。上手く言葉にはできないが,
元歌は昭和63年に辻が川村かおりに書いた同名の曲。
TBS系ドラマ『はいすくーる落書き』(斉藤由貴)劇中歌,フジテレビ系ドラマ『愛をください』(菅野美穂,江口洋介)主題歌。菅野もこの歌をだしているらしい。
タイム・リミット(2022. 2.10)
平成12年,詞:Utada Hikaru,曲:Utada Hikaru,唄:宇多田ヒカル
地上の星(2022.3.14)
平成12年,詞:中島みゆき,曲:中島みゆき,唄:中島みゆき
「風の中のすばる 砂の中の銀河」と始まる。
やや投げやりに唄っているような感じも受けるが,そこが良いのかもしれない。
私が小さな子供の頃は空の星が良く見えた。子供の頃探したけれど見つけることができなかった星の名前がいくつも出てくる。そのうちにコンビナートができ,大気汚染で星はあまり見えなくなった。その後大気汚染は大きく改善されたが,街灯などの夜の灯が増え空の星は見辛くなったままだ。この歌では星が地上にあるというのだ。ナスカの地上絵のようなものか。凡人にはその地上の星が見えない。「つばめよ高い空から教えてよ 地上の星を」
NHK総合テレビ『プロジェクトX〜挑戦者たち〜』の主題歌。
TSUNAMI(2020.11.4)
平成12年,詞;桑田佳祐,曲:桑田佳祐,唄:サザンオールスターズ
「風に戸惑う弱気な僕」と始まる。
「あんなに好きな女性に 出逢う夏は二度とない」とは言っているが本当だろうか。毎年同じことを言ってそうな気がする。
「人は涙見せずに大人になれない」などと言うことが恰好良いと思っているのかもしれないが,そのようなことは解っていながら言わないことこそ恰好良いのではないか。
「見つめ合うと素直にお喋り出来ない 津波のような侘しさに I know…おびえてる、Hoo…」とここで初めて津波が登場する。当時は東北大震災など夢にも思わなかっただろうが,今となってはこのような比喩が適切だったとは私には思えない。
最後は「思い出はいつの日も・・・雨」と終わるのだが,私にはこの言葉が最後に出てくる理由が解らず,唐突感だけが残る。
桑田の思考の流れは私とは違う流線を流れているに違いない。
罪と罰(2024.7.14)
平成12年,詞:椎名林檎,曲:椎名林檎,唄:椎名林檎
「頬を刺す朝の山手通り 煙草の空き箱を捨てる 今日もまた足の踏み場は無い 小部屋が孤独を甘やかす」と始まる。
詩人の心は時空を自由に飛び回っているようだ。突然,「改札の安蛍光燈は 貴方の影すら落とさない」とあるのは他のフレーズとどういう関係にあるのだろう。「静寂を破るドイツ車とパトカー サイレン 爆音 現実界 或る浮遊」。うーん,解らない。もちろん私は「パトカー」などの単語は知っている。ここの単語は解るが,このフレーズがこの歌の中でどのような位置づけなのかが解らない。
結局,「罪と罰」との関係も解らず,私には理解できない歌。
Deep Impact(2023.12.18)
平成12年,詞:降谷建志・Q・山田マン,曲:降谷建志,唄:Dragon Ash feat, ラッパ我リヤ
「Hey! Yo, mother fucker 声を聞いたか 上げてけ夜はまだまだ 今 冷めやらぬテンションのまま 響いた唸るDistortionの中」と始まる。
「進化遂げた究極のJapanese Rap」だそうだ。
「俺のやってるのはラップ画数は七画,和訳する必要はなく はまる 日本語を直に怒鳴る。本物を贈りそこらの偽物が聞いたらショック死。」「先駆者が築いた音楽の土台 役者は揃った格好の舞台 特攻隊長 Dragon Ash 次なる革命目指して進め」などと主張はあるようだが,申し訳ないが私には聞き取れない。
もともとラップがどこから始まったのか良く知らないが,ニューヨークの黒人DJから生まれたという説もあるようだ。だとすると恐らく英語だから私が聴いても解るはずがないが,恐らくニューヨーク市民には聞き取れるものだったのではないか。何が言いたいかというと,「進化遂げた」とは言っているが進化の方向が違うのではないかということだ。調べてはいないが,日本語単語の方が同じ意味の英語単語より音節数が多いのではないか。(少なくともネイティブ英語よりカタカナ英語のほうが発音に長時間を要する。)
ラップではメロディーよりもリズムが重要な印象だが,日本にもリズム中心の曲があった。南京玉すだれなどだ。ここでは日本語単語の発音に時間がかかるので,内容を伝えるためには時間をかけてゆっくりと発音する。これは昔と今の社会のテンポの差だけではないだろう。い
言語の特質を無視して無理やり型にはめようとすれば,発音に時間のかかる日本語では早口言葉のようになってしまい聞き取りにくくなってしまう。日本語の中で単語の音節が短いのは東北弁だ。東北弁だと同じ内容を言うのに標準語よりも短い音節で可能だ。だから『俺ら東京さ行ぐだ』1)は聞いて解り易いのだろう。
1) 「俺ら東京さ行ぐだ」(昭和59年,詞:吉幾三,曲:吉幾三,唄:吉幾三)
とまどい(2021.6.26)
平成12年,詞:TAKURO,曲:TAKURO,唄:GLAY
「恋は真夏のように愛され眠る 君は悲しみの果てに立ちつくしていた」と始まる。
気取った散文の詞。
「危なげなアイツの事 見守る君をずっと好きだった」「悩んで迷って 決めた心に 出した答えに 深く頷いて」と「かなわない恋をした」思い出を綴った詞だ。心情は解るがこんな古いことをロックにするか?というのが私の感想だ。私なら歌謡曲の世界だ。ロックも演歌も現在の心情を歌うものだと思っている。もっとも、昔の中島みゆきならこの心情をどう表現しただろうというような興味はあるが。
ロックバンドであるからには何でもロックにするのだろう。メロディラインに違和感はあるが,歌詞も良く聞き取れ印象は悪くない歌だ。
夏の王様(2022.5.20)
平成12年,詞:康珍化,曲:羽田一郎,唄:KinKi Kids
「メゲてちゃ ちょっと ダメじゃんか Baby」と始まる。
「きのうのミス 明日のドジ あさって悩め」と,何か元気づける応援歌のようでもある。「大丈夫 地球はちゃんと回って oh my shine 明日をくれるから」と嘘ではないが慰めになるのかと疑問に思うようなフレーズで元気づけてくれる。
しかし,この歌のメッセージは一般的な応援歌ではなく,「キミはボクの 今年の太陽」ということなのだろう。「今年の」と付いているのが平成らしく感じる。
TBS系テレビドラマ「Summer Snow」(堂本剛,広末涼子ほか)の主題歌。
夏祭り(2023.11.13)
平成12年,詞:破矢ジンタ,曲:破矢ジンタ,唄:Whiteberry
「君がいた夏は 遠い夢の中 空に消えてった 打ち上げ花火」と始まる。終わりもこのフレーズだが。
平成2年にJITTERIN’JINNが唄った歌のカバー。JITTERIN’JINNのメンバーに比べてWhiteberryのメンバーは20歳ほど若いのではなかろうか。この歌を唄ったころでいうとJITTERIN’JINNのメンバーは20代中半,Whiteberryが唄ったのは彼女たちが10代中半の頃だろう。
夏祭りの思い出の歌。「色んな事話したけれど 好きだってことが言えなかった」という歌だが,JITTERIN’JINNの歌では確実に想い出の歌だが,Whiteberryの歌はつい先日の歌のようにも聞こえる。Whitheberryの歌は昭和ロックをより強く思い出させる。
TBS系『ふしぎな話』主題歌。
NEO UNIVERSE(2021.5.5)
平成12年,詞:hyde,曲:ken,唄:L’Arc〜en〜Ciel
「傾きかけた天秤の上へ 築き上げてく天よりも高く」と始まる。
最初から理解できない。「傾きかけた天秤」とは何なのか,「築き上げてく」のは何なのか。
中ほどに「悲劇だとしても あなたに巡り会えてよかった」とあり,これが最も重要なメッセージのような気もするが,他のフレーズとの関係が解らない。「無邪気な天使」というのは「風のように優しく 鳥のように自由に この世界をはばたく」「あなた」のことなのだろうか。
フレーズ間の関係が解らないので全体像が見えない。
曲自体は悪くないとは思うが,唄のメロディー・ラインも聴き慣れないもので,J-POPの一種なのだろうが私が魅かれるものではない。
NEVER END(2023.9.5)
平成12年,詞:小室哲哉,曲:小室哲哉,唄:安室奈美恵
「遠い未来だった 遠い国だった 遠い想いだった 遠い記憶だった」と始まる。
九州・沖縄サミットのイメージソング。
「あなたとは ずっと前からきっと 巡り会うために 愛を誓った いままでのことを ぜんぶ話そう 明日からのことを もっと話そう」というのはサミットを意識した詞だろう。曲を依頼した小渕総理の急逝のため,この曲は森総理に贈呈された。
「Never End Never End 私たちの未来は Never End Never End 私たちの明日は」と終わる。
NOT FOUND(2024.2.26)
平成12年,詞:桜井和寿,曲:桜井和寿,唄:Mr.Children
「僕はつい見えもしないものに頼って逃げる 君はすぐ形で示してほしいとごねる」と始まる。
桜井の詞はいつも難解で,解らない詞が多い。ところが,この詞は平易で解りそうだが,結局解らない。
曲も私の能力では理由の分析ができないが,私の好きなタイプの曲ではない。
フジテレビ系ドラマ『バスストップ』(飯島直子,内村光良,国分太一ほか)主題歌。
箱根八里の半次郎(2025.1.4)
平成12年,詞:松井由利夫,曲:水森英夫,唄:氷川きよし
「廻(まわ)し合羽も 三年がらす 意地の縞目(しまめ)も ほつれがち」と始まる。
久し振りに聞く股旅物歌謡曲で,歌詞の筋はどこかで聞いたことがあるような気もするが,慣れ親しんだ内容で安定感がある。ただ,挿入されている「やだねったら やだね やだねったら やだね」に違和感があるが,これが特徴で印象的。
氷川のデビュー曲。第33回日本作詩大賞受賞。第42回日本レコード大賞最優秀新人賞,第33回日本有線大賞最優秀新人賞受賞。
ハッピーサマーウェディング(2021.9.18)
平成12年,詞:つんく,曲:つんく,唄:モーニング娘。
「コングラチュレーション!」と始まる。
この曲を唄ったモー娘。のメンバーは1期から4期までの11名。多数いるので,誰のウエディングで誰が祝っているのか混乱しているが,この歌には珍しく,「紹介します 証券会社に勤めてる 杉本さん 背はまぁ低い方だけど 優しい人・・・」という中澤裕子の台詞が入っているので,中澤のウエディングという設定かもしれない。まだ,親に紹介しているところだが。
ところで,バブルの頃だろうか,三高と言う言葉があった。女性が結婚相手の男性に望む条件の『高学歴』『高収入』『高身長』を指す言葉である。当時,結婚相手を紹介されたり写真を見せられたりしたとき,御世辞にも誉めるところが無い場合の決まり文句が『優しそう』だった。つんくもその時代の記憶は十分あるだろう。
なお,バブルがはじけ,三高は望むべくもなく望みは3Kとなる。このKは価値観と金銭感覚が合うことと,もう一つのKは雇用形態の安定だそうだ。
一応「父さん母さん」「感謝してます」などの歌詞もあるのだが,「アー」とか「ヤイヤイヤー」「ハイ!ハイ!」などいろいろうるさくてよく聞こえず,平成の親への報告はこんなものかとも思ってしまう。
歌詞にも「わがまま娘」とあるが,きっとそうだったに違いない。親はどんな気持ちなのだろう。私には娘はいないので解らない。
Far away(2025.4.9)
平成12年,詞:ayumi hamasaki,曲:Kazuhito Kikuchi, D・A・I,唄:浜崎あゆみ
「新しく 私らしく あなたらしく…」と始まる。
「人は皆通過駅と この恋を呼ぶけどね ふたりには始発駅で 終着駅でもあった」「もうすぐで夏が来るよ あなたなしの…」。このような感覚は昭和時代と変わりがない。
昭和末期から「私らしく」どか「自分を取り戻しに行く」とか言うようになったが,なぜ自分をあるがままに見つめることができないのだろう。現在の自分が最も自分らしいのだ。自分を自分でないものに変えたいというなら,そのための努力が必要だろう。自分の殻をむけば本来の自分が現れるなどというのは幻想だ。
久し振りに内容が理解できる歌だ。「新しく 私らしく あなたらしく 生まれ変わる…」というのに全面的な賛成はしかねるが。
For You(2021.12.21)
平成12年,詞:Utada Hikaru,曲:Utada Hikaru,唄:宇多田ヒカル
「ヘッドフォンをして ひとごみの中に隠れると」と始まる。
「ケンカのことも君をも忘れるまで踊っていたい」とあるが,忘我で踊り続けることができそうな単純明瞭なリズムの曲だ。
「誰かの為じゃなく 自分の為にだけ 優しくなれたらいいのに 一人じゃ孤独を感じられない」。「you」がいて,「you」のことを考えるからこそ,孤独を感じるということなのだろうが,誰もいないから孤独を感じるという単純な孤独から,一段階上の孤独を感じているようだ。
「誰かの為だけじゃなく 自分の為にだけ 歌える歌があるなら 私はそんなの覚えたくない」「I sing this song for you」と,解らなくはない思いだがもう少し単純に考えたほうが生きやすいのではないか。
ヘッドライト・テールライト(2022.4.16)
平成12年,詞:中島みゆき,曲:中島みゆき,唄:中島みゆき
「語り継ぐ人もなく 吹きすさぶ風の中へ まぎれ散らばる星の名は」と始まる。
「行き先を照らすのは まだ咲かぬ見果てぬ夢 遥か後ろを照らすのは あどけない夢」
NHK総合テレビ『プロジェクトX〜挑戦者たち〜』のエンディング・テーマ。
『地上の星』1)というのは成功者のことだが,この歌の「足跡は 降る雨と 降るときの中へ消えて」というのは,プロジェクト成功にまで至らなかった多くの人々の足跡だろう。
一部の文系の人は,目指した結果が得られなかった理系の実験を失敗と呼ぶ。しかし,これを教訓ととらえれば失敗ではなく,新たな知見の獲得である。100回,1000回の失敗の後に成功したというのは間違いで,100回,1000回の試行の後に成功するのだ。もちろんこれだけの回数,漫然と同じことを繰り返していればいつまでたっても成功しないだろう。これが失敗だ。各試行では毎回改良を加えてこそいつかは成功するのだ。
途中で途切れた先人の足跡が多数ある。先人の足跡を辿るだけで,周辺技術の進歩の結果,最終目標が達成できることもあるし,先人の足跡がない道を行く場合もあるだろう。地上に星を輝かせるために。
1) 「地上の星」(平成12年,詞:中島みゆき,曲:中島みゆき,唄:中島みゆき)
HOTEL PACIFIC(2022.7.30)
平成12年,詞:桑田佳祐,曲:桑田佳祐,唄:サザンオールスターズ
「ギラギラ輝く太陽が 時代の片隅へ堕ちてゆく」と始まる。
「八月の濡れた誘惑が」とあり,季節は夏,「江の島」「茅ヶ崎」「エボシ岩」も登場とご当地ソングの条件も満たしており,桑田の得意パターンの一つ。「夏の終わりが涙で暮れた」とひと夏の恋の歌になっているのも桑田の定番。
曲は昭和の香りを強く残し,歌詞も聴き取りやすい。桑田の曲としてはマンネリ気味だが,それが聴き易さになっており,聞いていて心地よい。
MERMAID(2022.9.2)
平成12年,詞:TAKURO,曲:TAKURO,唄:GLAY
「イラだつNEWS 冷めた耳に突き刺さる 美辞麗句の裏の嘘が暴かれる」と始まるらしいのだが,よく聞き取れない。歌詞を見ると「安らげる場所に背を向けて スリルを動脈に打て」とか「胸に眠る武器をとれ 合図で天国を撃て」なとというのがあることから,何らかの不満があるように感じる。本人は正義の思いかもしれないが,思い通りにならないフラストレーションではなかろうか。
最後は「ゆるぎない決意を乗せて この世のはてまで ゆくのさ」と終わるが,私にはどんな決意か解らないので訴えてくるものがない。そもそもなぜこの歌のタイトルが「MERMAID」なのだ。
May(2023.6.27)
平成12年,詞:稲葉浩志,曲:松本孝弘,唄:B’z
「急に君が夢にでてきてあせった 僕は君の夢にでることあるかい」と始まる。
「昔に戻りたいんじゃない やり直せるかどうかなんて そんなことはどうでもいい」と言いながら,「ただもう一度会いたいんだ 笑ってくれれば僕の世界は救われる」という歌。
「昔に戻りたいんじゃない」というのが本心かどうかも判らない,どちらにしても過去の経緯が不明なのでどう反応してよいか判らない。
昔なら,夢に登場する人物の思いが通じて夢に現れると解釈したはずだが,この歌では現代風に自分の思いが夢に現れたと考えているようだ。
「May」というタイトルと歌の関係は理解できない。Wikipediaには5月発売だからとか5月病のような心情だからとか私には納得できない理由が記載されているが。
もう君以外愛せない(2022.6.24)
平成12年,詞:周水(canna),曲:周水(canna),唄:KinKi Kids
「君が一瞬でも いなくなると 僕は不安になるのさ」と始まる。
「もう君以外愛せない」という歌。
「たとえこの世が滅びても 君と誓った愛は永遠だから」
このように思えているうちは幸せだ。この幸せがずっと続くといいのだが,少し熱くなりすぎているようにも感じる。
らいおんハート(2021.2.24)
平成12年,詞:野島伸司,曲:コモリタミノル,唄:SMAP
「君はいつもぼくの薬箱さ」と始まる。
「僕を癒してくれる」ということらしい。
そして「君を守るため そのために生まれて来たんだ」と愛を叫ぶ。
使われている日本語が微妙に私の日本語とずれている気がしないではないが,高らかに愛を叫ぶのを聞くのは好感が持て,応援したくなる。
楽園(2024.8.28)
平成12年,詞:阿閉真琴,曲:中野雅仁,唄:平井堅
「満たされた時間の中で 僕らは何が出来るだろう 遥か遠い あの記憶を抜け 僕らは何処へ行くのか」と始まる。
「何か出来るだろう」と言われても何が出来そうなのかこっちが聞きたい。「あの記憶」って何なのか全く解らない。そのほか,英語がところどころに入っている。これが,個々の単語は平易な単語が使われているが昔々に英語の授業を受けた身には理解できない用法で,この英語が私のこの詞の理解を妨げている。
あと,平井にはこの曲のキーが高すぎるのではないだろうか。声は出ているのだが。
RING(2024.6.9)
平成12年,詞:稲葉浩志,曲:松本孝弘,唄:B’z
「淡い夢 鈴の音 優しく響き 夢中で追いかけ 僕は手を伸ばす」と始まる。
音楽のジャンル分けはどうなっているのだろう。イントロから冒頭部は私にはロックとは思えない。「欲しい 全部欲しい 僕のためのもの それが君の中にあるから」あたりはロックらしいと感じるが。
「リング」と聞くと平成10年の東宝映画(松嶋菜々子,中谷美紀,竹内結子,佐藤仁美ほか)が思い浮かぶ。この曲はこの映画と何か関係があるのだろうか。関係がないなら,このようなインパクトの強いタイトルは避けたほうがいいのじゃないかと思うが,それは素人考えなのだろう。
読売テレビ・日本テレビ系ドラマ『明日を抱きしめて』(松本幸四郎,高島礼子)主題歌。
恋愛レボリューション21(2021.2.3)
平成12年,詞:つんく,曲:つんく,唄:モーニング娘。
とてもついていけない。最初から何か言っているようだが聞き取れる訳もなく,最初に聞き取れるのは「乾杯BABY! 紙コップでYEAH! いいじゃない」からだ。これも歌詞を見ながら聞いていて,あ・・・今ここだという具合だから聞き取れているというには難がある。
歌詞を読んでも理解できないが,使われている言葉から推測するとそれほど変な歌ではないと思うのだが,何しろ解らないのでどうしようもない。
曲は,私がもっと若く,ダンスに興味があれば踊ってみたいと思うかも知れないが,何しろ年齢には勝てない。
歌詞には「超超超超いい感じ」などという言葉が並んでいるが,それほどいい感じの曲という訳でもない。まあ,悪い感じの曲ではないが。