昭和の歌,平成元年〜,平成3年〜,平成5年〜,平成7年,平成8年,平成9年〜,平成11年〜,平成13年〜,平成15年〜,平成17年〜,平成19年〜,平成21年〜,平成23年〜,平成25年〜,平成27年〜,平成29年〜
目次
平成29年
I’ll be there[I’ll be with you],Are
You There?,意外にマンゴー,いつかできるから今日できる,インフルエンサー,応答せよ,OVER
THE TOP,風に吹かれても,キスは待つしかないのでしょうか?,奇跡の人,君のいる世界(INTER),Crystal Snow,The
Red Light,シュートサイン,11月のアンクレット,青春時計,背中越しのチャンス,SEVEN
WISHES(INTER),血汗涙,つなぐ,DNA,Tonight(INTER),Doors〜勇気の軌跡〜,なぐりガキBEAT,逃げ水,願いごとの持ち腐れ,#好きなんだ,バグっていいじゃん,Family
Song,不協和音,Precious
Girl,White
Love[I love you I love you],MIC
Drop,ワロタピーポー,One
More Time
平成30年
会いたい会いたい会えない,アンビバレント,いきなりパンチライン,「生きろ」,Wake Me Up[Up! Up! Baby],Airplane
pt.2,帰り道は遠回りしたくなる,ガラスを割れ!,君のうた,Candy
Pop,ここに,COSMIC☆HUMAN,シンクロニシティ,シンデレラガール,ジコチューで行こう!,ジャーバージャ,Stand
by you,センチメンタルトレイン,Teacher
Teacher,TEENAGE
RIOT,夏疾風,NO
WAY MAN,早送りカレンダー,パプリカ,Find
The Answer,FAKE
LOVE,Flamingo,僕だって泣いちゃうよ,マエヲムケ,無意識の色,Memorial,欲望者,Lemon
平成31年
アメノチハレアメノチハレ,Yes
we are,意志,有超天シューター,大人サバイバー,Over
The Next Rainbow,風を待つ,傷だらけの愛,君を大好きだ,君を待ってる,キュン,Crystal,唇スカーレット,黒い羊,探せダイヤモンドリリー,Shoot
Out,ジワるDAYS,好きと言わせたい,Super
Powers,THROW
YA FIST,大丈夫,逃走迷走メビウスループ,床の間正座娘,Next SPARKLING!!,Believe again,Brightest
Melody,Hop?
Stop? Nonstop!,ホメチギリスト,僕らの走ってきた道は・・・,最上の船頭,雪恋華,Right
Now,Reason
I’ll be there(2022.12.19)
平成29年,詞:Goro.T,曲:Fredrik “Figge” Bostron・佐原康太,唄:嵐
「I’ll be with you… I’ll be there for you…」と始まり「スタンスは斬新 抜かりなくチェイシング」と続く。
日本語のようなのだが「周りからLazy 身にまとうHazy」など何のことかわからないフレーズが,私の耳には極めて早口に聞こえるように唄われているので聞いても理解できず,このように聞き取れることはない。
歌詞を読んでみたが,もしこの詞が国語の試験に出題されたら,設問がどんなものであろうと正解できる自信が全くない。全く理解できない詞なのでもう私にはお手上げだ。平成の若者たちはこれが理解できるのだろう。なんといっても嵐の人気は絶大だ。
フジテレビ系ドラマ『貴族探偵』(相葉雅紀,武井咲ほか)の主題歌。
Are You There? (2023.10.27)
平成29年,詞:m.piece, saina,曲:Kazumi Mitome,唄: A.Y.T.
A.Y.T.メンバーは有岡大貴,八乙女光,高木雄也。
「Are You There? 気がつけば 週末が終わりを告げる 明日から 始まるウィークデイ 憂鬱な夜を吹き飛ばして」と始まる。とブルー・マンデイの歌かと思えば,「Day by day シアワセが 心と身体に満ちてく」と超前向きな歌だ。
「ありふれた そう今こそが 何よりもステキさ」と思って生きられれば幸せだが,ふつうはなかなかそう思えない。そこで,この歌では「踏み出せば 回り道でも 昨日より輝く」とか「君は 君が思っているよりずっと 強いはずさ 僕は知ってるよ」と応援してくる。応援と言っても叱咤激励ではなく「ただそばにいるよ」と優しく見守るのだ。
日本テレビ系ドラマ『孤食ロボット』(有岡大貴,高木雄也,八乙女光,三倉茉奈ほか)主題歌。
意外にマンゴー(2023.6.10)
平成29年,詞:秋元康,曲:原田雄一,唄:SKE48
「Splash」と一声あり「青い海の中」と始まる。次のフレーズは「Splash 僕は飛び込んだ」とフレーズごとに「Splash」と始まる。この「Splash」は途中で「Breeze」に変わる。
「恋はあれから急に 成長したのか 変な意味じゃなくてハッとしたんだ」とあるがこのあたりからおやじソングらしさがにじみ出ている。昭和の学生が飲み会の席で唄っていたような歌だ。もっとも昭和の学生はもう少しストレートで,こんなアイドルソングのような仮面を被ってはいなかったが。こんな歌をアイドルに唄わせようという秋元の考えが解らない。
センターは小畑優奈。
いつかできるから今日できる(2022.7.13)
平成29年,詞:秋元康,曲:Akira Sunset・京田誠一,唄:乃木坂46
「朝の靄(もや)に差し込んだ陽の光」と始まる。
なにか回りくどいことを言っていて,私には解り難いが,最終的には「ここで逃げ出さないで」,「先に延ばさずに 踏み出せよ すぐに 君ならできる」と言いたいのだろう。
曲は平板に聞こえ,少し抑揚があるように聞こえる箇所が日本語の抑揚と違って聞こえ,違和感があるが,平成の歌にはそのような歌が多いので大分慣れてきた。
この歌は,齋藤飛鳥と西野七瀬のダブルセンター。
インフルエンサー(2022.6.7)
平成29年,詞:秋元康,曲:すみだしんや,唄:乃木坂46
「ブンブンブン ブンブンブン ブンブンブン ブンブンブン インフルエンサー」と始まる。
「君がどこで何をしているか 気になってしまうんだ」というのはよくある話。「声くらい掛ければいい 誰もが思うだろう(できない)」とあるが,声を掛けられる人間とかけられない人間の二種類がいる。結局は「君を探してばかり 距離は縮まらない」。最終的には「存在するだけで 影響 与えてる インフルエンサー」。
要するに,昔からよくある話に「インフルエンサー」という新しい言葉を持ってきて載せてみた歌。ただ,本来のインフルエンサ―はその存在に意味があるのではなく,その情報発信に意味があるのだと思うのだが。
第59回日本レコード大賞大賞受賞曲。センターは白石麻衣と西野七瀬。
応答せよ(2024.5.23)
平成29年,詞:新藤晴一,曲:中野領太,唄:関ジャニ∞
「つまずいてばかりの僕を 君だけは笑わなかった」と始まる。
「子供の頃に願い事をかけた あの流星は今 どのあたりを飛んでる?」とあるが,彗星や人工衛星ならまだ飛んでるかもしれないが,流れ星なら既に燃え尽きたか地上に落下しているだろう。まあこの歌がファンタジーだから,流星もまだ飛んでいるかもしれない。「応答セヨ 流星」というからUFOみたいなものかと思ったが,流星に「いつかまた逢えたら その背中へと 飛び乗って 僕はスターライダー」と言っているのでUFOでもなさそうだ。龍のような動物をイメージしているのかもしれない。
最近は夢を見ることがない私には解らないとしか言いようがない。このような夢を見ることができるのは何歳くらいまでなのだろうか。
コメディ映画『泥棒役者』(丸山隆平,市村正親ほか9主題歌。
OVER THE TOP(2023.8.19)
平成29年,詞:twelvelayers,曲:twelvelayers,唄:Hey! Say! JUMP
「Love is alive さあ行こうぜ 最果ての向こうへ 時は待っててはくれない」と始まる。
「どんなに現在(いま)を愛しく思っても 真実(こたえ)を探す旅は続くから 錆び付く理想は脱ぎ捨てて進め」と,応援歌のようだが叱咤激励型で昭和っぽい。
歌詞の内容は昭和っぽいのだが,散文自由詩で曲と合わせる際に小節当たりの文字数をかなり詰め込んだ箇所もあり,場所によっては早口言葉のようで私には何と言ったか聞き取れない箇所もある。特に英語が挿入されるともうついて行けない。
「流した涙 それが歴史を変える 手を伸ばせ もっともっともっと」などはいいのだが,最後は「そして巡り会う Oh 本当のHistory Oh そうLet’s get it now」と終わる。ここで私は一気に解らなくなる。「本当のHistory」とは何だ?これは『本当の自分』などと同じ発想で現実から逃避するための前振りではないのか。
読売テレビ・日本テレビ系アニメ『タイムボカン24』オープニングテーマ。『2017〜2019年世界体操講義選手権』オープニングテーマ。
風に吹かれても(2022.9.20)
平成29年,詞:秋元康,曲:シライシ紗トリ,唄:欅坂46
「That’s the way That’s the way」と一声(二声?)あった後,「枯葉がひらひら 空から舞い降りて」と始まる。
「思っていたより地球はゆっくりと回っている」との歌詞がある。歌詞の流れを無視してこのフレーズだけを取り上げれば,地球がゆっくり回っているのではなく時間が早く過ぎているのではないか。私など,歳をとったせいか時間が早く感じる。これに関しては子供は一年の内に心に残ることを何度も経験するので一年が長く感じ,感受性が鈍磨した年寄りは心に残ることが何もないうちに一年が経過するので,もう一年経ったのか,一年などあっという間だというように感じるようになるのだとか。
音楽の世界でも数10年あるいは100年単位でテンポが上がっているらしい。例えばベートーベンの交響曲第9番はフルトベングラー指揮のものではほぼ74分,それが後のカラヤン指揮のものになると66分台になっているらしい。要するに昔のほうが時間がゆっくり流れていたので同じ曲でも演奏に長時間かかっていたのだ。
昭和の歌より平成の歌は1小節の間に詰め込む歌詞の文字数が増えており,曲のテンポも上がっていて,早口言葉のような歌詞が少なくないように感じている。そのような歌の速度に慣れた若い人は,地球がゆっくり回っていると感じるのかもしれない。
「ずっと前から知り合いだったのに」「なぜ奇跡的なチャンスを見逃してしまうんだろう?」「恋愛の入り口に 気づかない方が僕たちらしい」ということで「そばにいるだけでいいんだ」などと言っているが,そんなことを自分だけで思っているとそのうちに後悔することになるかもしれないぞと忠告しておきたい。
尚,センターは平手友梨菜。
キスは待つしかないのでしょうか?(2024.3.15)
平成29年,詞:秋元康,曲:井上トモノリ,唄:HKT48
「How to kiss me? Someday, Love me! How to kiss me? Someday, Love me!」と始まる。歌の途中で英語が入るがこれらのセンテンスが繰り返し挿入されているだけだからあまり気にならない。
「図書室の棚の隙間から 彼の横顔に憧れた 私の恋はいつも 陽の当たらない 本と秘密の匂いがする」など,昭和の感性ではないのかとも思うが,平成人をほとんど知らないので,平成人もこんなものかも知れない。ただ「キスの仕方を 教えて欲しい どうすればいいの? どのタイミングで目を閉じるの?」などというのを見ると,秋元の顔が思い浮かび,どんな表情でこの歌詞を書いているのだろうと思ってしまう。平成人の口からこのような言葉がでるのだろうか。
センターは松岡はな。
奇跡の人(2023.12.1)
平成29年,詞:さだまさし,曲:さだまさし,唄:関ジャニ∞
「この頃僕ふと思うねん なんや藪から棒やなあ ちゃんと結婚できるんか ま,出来たら奇跡やなあ」と始まる。
「若い子見てたら腰引けんねん」とあるが,私から見れば関ジャニも若い。「プライド剥き出しそのくせ下品」「平気で嘘つく誰でもため口」「利己主義恥じない人だらけ」など若者の悪口をいう。私からすれば『お前らが言うか?』と思うが,唄が進むと「まじめな色気と人の好さ 俺の友だち大切に 笑顔が似合って優しくて ・・・」と理想?を並べ,「ああ,巡り会えるのか そんな子きっと居るだろか」となり,終盤に差し掛かると「じいちゃんばあちゃんになったら 介護し合おうな」などとなって『関白宣言』1)の雰囲気になり,最後は「どこかで待ってる 君に会いたい」と終わる。
関ジャニ向けに詞に関西弁を入れたのかもしれないが,曲が関西弁アクセントで作られていないので,私には聞き苦しい。
日本テレビ系ドラマ『ウチの夫は仕事ができない』(錦戸亮)主題歌。
1) 「関白宣言」(昭和54年,詞:さだまさし,曲:さだまさし,唄:さだまさし)
君のいる世界(INTER)(2024.12.7)
平成29年,詞:イワツボコーダイ,曲:GRP・イワツボコーダイ,唄:Kis-My-Ft2
「1番目には君のぬくもり 思い浮かべてしまう いつも 未来でもきっとその癖は 変らずにいるでしょう」と始まる。
「何て言えば君に届く? 大事なことほど言えないまんま」と聞くだけで想いの深さが解る。
「どんな宝石よりも輝く 最高の瞬間はいつでも 君が笑うとき 君が笑うとき ずっと」。
このハッピーな時がずっと続くよう願う。
Crystal Snow(2023.5.7)
平成29年,詞:Kanata Okajima・Soma Genda・Rap Monster,日本語ラップ詞:KM/MARKIT、曲:Kanata Okajima・Soma Genda・Rap Monster,唄:BTS(防弾少年団)
「雪積もるように 確かめているよ 君がくれたもの 生きてく勇気」と始まる。
簡単そうに見える短い英語のフレーズだが,歌詞中に多数地理版得られており,「Crystal Snow」の意味すらよく解らない私のレベルでは全体を聴いて理解することはとても覚束ない。曲のせいか,シンコペーションのフレーズが多く感じ,これも私の理解を妨げている。
「君」に対する想いが歌われているようだが,「君」の反応が解らない。「触れたくても すり抜けていく」だけではないようにも感じるが,明瞭に歌われているのは自分の想いだけで,私には全体像が見えない難解な歌だ。
The Red Light(2025.5.3)
平成29年,詞:久保田利伸・森大輔,曲:久保田利伸,唄:KinKi Kids
「これ以上はもうThe Red Light 思いの向こう 点滅のサイン 壊しそうかも The Red Light」と始まる。
「秘密の恋は そう 熟れてくほど切ない」「口づけちゃいけない 僕のオレンジじゃない」と分ってはいるのだが「ケガしそう でも触れたい」という歌。まあ若者の歌はこんなものかも知れない。
シュートサイン(2022.3.30)
平成29年,詞:秋元康,曲:近藤圭一,唄:AKB48
「たった一度の人生で 何度本気になれるのだろう」と始まる。
平成になってかなり経つが,昭和テイスト満載の歌だ。
「傷付けられても 後には引けない この恋」と恋の歌にはなっているが,昭和根性時代の匂いがプンプンする。「夢がいつかは終わるのなら 砕け散ったって構わない」というような玉砕覚悟というのは昔からあったが,平成ではこの覚悟が軽いものになっているような印象がある。「これが辛(つら)い別れでも 逃げはしない たとえ(背中)孤独(だって) 愛とはプライド」などと,このようなところで「プライド」が出てくるのが覚悟の軽さを感じさせるのだ。秋元の覚悟が弱いと言っているのではない。平成人の弱さを感じ取った秋元がこのような表現でその弱さを表現したのだろう。
テレビ朝日系のドラマ『豆腐プロレス』(宮脇咲良)主題歌。なお,センターは小嶋陽菜。
11月のアンクレット(2022.2.25)
平成29年,詞:秋元康,曲:丸谷マナブ,唄:AKB48
「WOW WOW WOW WOW WOW WOW WOW Yeah! Yeah!」と始まる。
意味のある歌詞は「セミボブの前髪かきあげ 君が微笑むウィークエンド」と始まる。」
「突然 久しぶりに会いたいなんてどうしたんだ?」と疑問に思ったが,「左手を立てて薬指をわざと見せたのは 新しい彼氏ができたってこと いいたかったのか?」
アンクレットは夏に貰った彼女からのプレゼントらしい。まだ外さずにいるのだが。
久し振りの会話。「幸せなニュースのはずなのに 少ない口数 引き止めてよなんて 責められてるような気がした」
引き止めてほしいと会いに来たことを解っていながら「ような気がした」と解らぬふりをして,「想い出はいつか どこかで片付けるつもり」などと想い出にしてしまうようだ。
こんな薄情な男の歌を女性アイドルに歌わせる秋元の考えが解らない。私ならもっとハッピーな歌を唄わせたいが。
センターは渡辺麻友。渡辺はこれがAKB卒業前の最後のシングル参加。
青春時計(2025.6.18)
平成29年,詞:秋元康,曲:大河原昇,唄:NGT48
「春の制服 スカート揺らし ガードレールをぴょんと跳んで きみは全力走っていくよ 風は後から追いかけて行くよ」と始まる。
「こんなに好きになっちゃうなんて 僕も今日まで想像しなかった ああ でも 何もできない 思い出こそが青春」。
情景描写も心理描写も共に詳しく,私でもよく解る歌。やはり秋元は私と同世代なのかもしれない。実年齢は秋元のほうが私より10歳程若いのだが。
背中越しのチャンス(2025.3.18)
平成29年,詞:イワツボコーダイ,曲:イワツボコーダイ,唄:亀と山P
「100回の恋も 君がいなくちゃunhappy 気づいていたんだぜ」と始まる。
「Is this love 気づいて いないフリ? このまま このままじゃダメ…?」などと言いながら,「君とのキセキ 繋いでいこう 出会いから続いたhappiness」とか「君との運命 描いていこう 僕らだけに見えるhappiness」とか言っているハッピー・ソングだ。
日本テレビ系ドラマ『ボク,運命の人です。』(亀梨和也,木村文乃,山下智久ほか)主題歌。
SEVEN WISHES(INTER)(2025.2.3)
平成29年,詞:MILK,曲:Shusui, Anders Dannvik,唄:Kis-My-Ft2
「Let’s go on a trip Oh yeah Let’s go on a trip」と始まる。
「大丈夫 君はありのままで 僕も共に歩いていくから 耀いてSEVEN WISHES さぁ 踏み出そう」と,いかにも若者の歌だ。若者だったのが昔昔だった私には共感できるとは言い難い。これからの社会は今の若者が中心になるのだから,年寄りは黙って見ていよう。
血,汗,涙(2024.2.9)
平成29年,唄:防弾少年団
人気はあるらしいのだが,私にはどこがいいのか解らない。聴いたのは日本語版だと思う。ところどころ日本語の単語が聞き取れる。しかし全体としての意味は全く解らない。歌詞を調べれば,聞き取れない原因が歌詞にあるのか曲にあるのか,あるいは歌唱にあるのかくらいは解るかもしれないが,それが解ってもどうということもないので歌詞を調べる気にもならない。
曲はメロディーよりもリズムに重点を置いているようで,これが平成の流儀のようだから私が文句を言っても始まらない。
MVもどこが人気の元なのだろうと思いながら観ても人気の原因が理解できない。結局,私の為の歌ではなさそうなので私にはコメントする資格はなさそうだ。
つなぐ(2023.1.23)
平成29年,詞:paddy,曲:Peter Nord, Kevin Borg,唄:嵐
「誰だって そう 探してるEveryday 彷徨い歩いて 幸せの場所まで」と始まる。
「心配ならいらないよ 守り抜くから 何があっても」とあって何かから守ろうというのだろうが,「どんな暗い夜でも あなただけを 奪い去るから Oh! Never let you go」などとあり,守り抜くことと奪い去ることは同じことなのだろうか。Never let you goというのは束縛しようというのではないのか。
平成の歌にはよくあるが,自分の思いだけを一方的に述べているように感じられ,共感できない。
東宝配給映画『忍びの国』(大野智,石原さとみほか)主題歌。原作は和田竜の同タイトル小説。
DNA(2023.4.3)
平成29年,詞:Pdogg・”hitman” banng・KASS・Supreme Bol・SUGA・Rap Monster・日本語詞:KM-MARKIT,曲:Pdogg・”hitman” banng・KASS・Supreme Bol・SUGA・Rap Monster,唄:BTS(防弾少年団)
「一瞬で君だとわかった 引き寄せられたよう 体のDNAは言う,また 探していたのは君だと」と始まる。
ボーっと聞いていると歌詞が聞き取れないのは平成の歌らしい。また,君に対する想いを一方的に垂れ流しているのも平成の歌らしい。相手の反応が歌詞に書かれていないので,相手がどう思っているかは想像すらできない。
まあ,相手にぞっこんなことは明らかだから,このように言われてみたいと思うファンがいるのかもしれない。
Tonight(INTER)(2024.10.23)
平成29年,詞:JUN,久保田真悟・Tasuku Maeda,曲:Tommy Clint, Fredrid”Figge”Bostroem,唄:Kis-My-Ft2
「Com’on I am ready Tonight Tonight Tonight night Tonight Tonight night Tonight Tonight night Tonight Tonight night」と始まる。
「今夜全て掻っ攫う 上げてくボルテージはLOUD」などと日本語らしい歌詞もあるが,よく解らない。まあ,雰囲気は解る。しかし英語ならVoltageはHigh/Lowで,ここで上げてくのはLoudnessだろう。
「You the bad girls making the MOVE HUNGRYに貪欲」など,私の心に少しも響かない。
平成の若者の歌なのだろう。
Doors〜勇気の軌跡〜(2022.10.25)
平成29年,詞:RUCCA,曲:Simon Janloev,Saw Arrow,唄:嵐
「Just stand by you every moment you’re the only one」と始まる。
英語なのはこのイントロだけで,歌の中では英単語がたまに使われてはいるが全体は日本語だ。歌詞は「あと僅かだけ もう少しだけで 真心(こころ)繋がって 扉は開くさ」と始まる。
歌詞を読むとどう読んでも日本語に間違いない。個々のフレーズは理解できるように感じるのだが,全体としては理解できない。このようなヒット曲すら理解できなくなったということは,私が時代に取り残されてしまったということなのだろう。
日本テレビ系ドラマ『先に生まれただけの僕』(櫻井翔)の主題歌。
なぐりガキBEAT(2023.7.15)
平成29年,詞:NOMSON,曲:NOMSON、唄:関ジャニ∞
「どこまでも付いて来る うまく巻いてもまた湧いてくる ハンパな俺 夢も共倒れ 疫病神とブルース」と始まる。
世の中というか,自分の置かれている境遇に満足していないことは解る。
「世界を変える 真新しいルール」,「高らかに夢を明日へと掲げろ」というのだが,何となく独りよがりのような感じを受け,危うく感じる。「スカしていたってなにも変わりゃしない 怖じ気づいて隠してた度胸 ここでひとつ見せてみろ」と破れかぶれなのではないか。
「高らかに夢を明日へと掲げろ」と言っているが,このように言われなくても夢を持てるような社会でなくてはならないのではないか。そのような社会になっていないというなら,何がわるいのか。政治か社会か教育か。
松竹映画『破門 ふたりのヤクビョーガミ』(横山裕,佐々木蔵之介)主題歌。
逃げ水(2022.5.3)
平成29年,詞:秋元康,曲:谷村庸平,唄:乃木坂46
「日差しに切り取られた 市営球場から聴こえて来る ひと夏の熱狂は」と始まる。
「ミラージュ」と何度も出てくるが,その内容がバラバラで,ミラージュの例 を頭で考えたような印象だ。
「やりたいことは いつもいっぱいあったのに できない理由 探していた」。若い乃木坂だが,年寄りのようなフレーズだ。秋元もつい自分がでたのか。まあ,秋元ができない理由を探していたとは思わないが。このフレーズに続く「君と出会って 青春時代のように 夢中になれたよ」も,乃木坂なら青春ど真ん中なので「青春時代のように」ではないだろう。夏の野球の思い出も含め,秋元自身が強く表れているのではないかと感じる詞。
センターは大園桃子と与田祐希。
願いごとの持ち腐れ(2021.12.4)
平成29年,詞:秋元康,曲:内山栞,唄:AKB48
「もしも 魔法が使えて 夢がひとつ叶うならば」と始まる。
「一度きりの魔法なんて あれもこれも欲が出て 今すぐに決められないよ」と迷っているうちに「ある日 些細(ささい)なことから 争っている二人がいた 僕は思わず願った 仲良くしてと…」
「大切な(大切な)魔法 ここで(ここで)使ったんだ」
とはいえ,後悔することはなく「世界中が誰かのために 願えたらひとつになれる 微笑みは愛の夜明けだ」と道徳?の教科書のような感想だ。最後は「叶えたい夢は多いけど 本当の願いは何か 見つけられたならしあわせ」と終わる。
センターは松井珠理奈と宮脇咲良。
この曲は『第84回NHK全国学校音楽コンクール』中学校の部の課題曲として作られた。これまでもポップス系の課題曲が増えてきていたことと関係し,合唱関係者からの批判もでてきた。J-POPはJ-POPでいいのだが,合唱コンクールの課題曲としてはふさわしくないというのだろう。論争の詳細は知らないが,何となく私の学生時代に音楽の授業で習った合唱の唄い方とAKB48の唄い方は明らかに違うのでその点がお気に召さなかったのかもしれない。腹式呼吸とか鼻濁音の使い方とか。曲も歌詞と曲との組み合わせが日本語として正しいかなどだ。
例えば『夕焼け小焼けの赤とんぼ』1)の『あか』について,誰かが『あ』のほうが音が高く,日本語のアクセントを正しく表現していて素晴らしいという意見を述べたら,別の誰かが『あか』のときには確かに『あ』にアクセントがあるが,『あかとんぼ』と連語になると『あ』のアクセントは消滅し,『と』にアクセントがあるのが正しいなどといったとか。
合唱指導者の意識が昔と比べてどの程度変わったのか知らないが,確かにAKB48の歌唱法は私が昔々音楽の授業で習った歌唱法とは違う。昭和末期に近い頃,市川昭介がテレビのカラオケ歌唱指導番組で強調していた歌唱法(主に演歌だったが)は昔音楽の授業で習った歌唱法に近いものだった。AKB48の歌唱はアイドルソングとしてはこれでいいと私は思っていたが,合唱関係者の中にはこれでは満足できない者もいたようだ。
1) 「赤蜻蛉」(昭和2年,詞:三木露風,曲:山田耕筰)
#好きなんだ(2022.1.6)
平成29年,詞:秋元康,曲:伊藤心太郎,唄:AKB48
「眩しいくらい鮮やかな 真っ青な海と晴れた空」と始まる。
「#(ハッシュタグ)好きなんだ 僕は呟く この胸の熱い気持ち リプライ 君からだ」という歌で,当事者だけで完結していて私には関係ない歌。まあ,アイドルを見るためのアイドルソングなのだろう。
「大好きな人となう」と終わる。
なお,センターは指原莉乃。タイトルは「ハッシュタグ好きなんだ」と読むようだ。
バグっていいじゃん(2024.1.5)
平成29年,詞:秋元康、曲:シマエモン,唄:HKT48
「バグっていいじゃん バグっていいじゃん バグっていいじゃん」とイントロがあって,「間違いだらけ 失敗だらけ 上手くはいかないじゃん」と始まる。
「間違いOK! 失敗OK! やり直せばいいじゃん つまづきOK! 谷底OK! 今日のマイナス チャンスにしよう」と超前向きというか,「優等生はつらいね(みんな) 期待をされちゃ重い(たぶん)」開き直りの歌らしい。「恥かきドンマイ! ミジメもドンマイ! 失うもの何にもない」。
「何とかなるじゃん いままで何とかなって来たじゃん」とこんなにお気楽でいいのかとも思うが,あまり深刻に考えてもいいことはないかもしれない。
ところで,「じゃん」はどこの方言なのだろう。高校まで三重県で過ごした私は「じゃん」なとということばは使ったことがなかった。私が愛知県の大学に入学したとき,クラスメートが『じゃん』『だら』『りん』は三河言葉だと教えてくれた。三河から来ている同級生がいたが,最初のクラスの自己紹介で彼が喋ったことはほとんど理解できなかった。後に聞いたら,彼も私の言葉が理解できなかったそうだ。
なんとなく,博多で「じゃん」など使うのだろうかと思ったのでインターネットで検索してみた。
明治初期に「じゃん」の記録があるのは甲府らしい。神奈川や中部・信州などでは当時の記録は見つかっていないらしい。
愛知県三河地方でつかわれていた「そうじゃ,あんか」が語源で甲府で「じゃん」になり,信州,横浜,愛知,長野,静岡へと伝播したらしい。横浜の「じゃん」は昭和に入ってからのようだ。
華丸・大吉が「じゃん」を使っている印象はないので,博多は「じゃん」とは関係が薄そうだ。
センターは指原莉乃。TBS系アニメ『カミワザ・ワンダ』オープニングテーマ。
Family Song(2024.9.15)
平成29年,詞:星野源,曲:星野源,唄:星野源
「目が覚めて涎を拭いたら 窓辺に光が微笑んでた 空の蒼 踊る緑の葉 畳んだタオルの痕」と始まる。
昭和の歌のように解り易い歌詞は好感が持てる。昭和では定型詩が多かったのに対し,これは散文詩だが。
曲も単純だが解り易く好感が持てる。平成J-POPの唄声なのは仕方ないだろう。
「あなたは 何処でも行ける あなたは 何にでもなれる」というのは本当かと疑うが,夢を持たせるための方便なのだろうから仕方ない。『何処へも行けない』『何にもなれない』では歌にならないことは私でも解る。「ただ 幸せが 一日でも多く 側にありますように 悲しみは 次のあなたへの 橋になりますように」。何と優しい言葉だろう。
日本テレビ系ドラマ『過保護のカホコ』(高畑充希,黒木瞳,竹内涼真ほか)主題歌。
不協和音(2022.8.16)
平成29年,詞:秋元康,曲:バグベア,唄:欅坂46
「僕はYesと言わない 首を縦に振らない」と始まる。
平成の歌。つまり,リズムが明確かつ,日本語アクセントを無視した音の高低と早口。最後の早口は,実際にはそれほど早口ではないが,アクセントが日本語アクセントと違う付け方なので私が聞き取り理解するスピードに比べて早く感じるのだろう。
アイドルソングのようではあるが「ここで同調しなきゃ裏切り者か 仲間からも撃たれるとは思わなかった」とか「一度妥協したら死んだも同然 支配したいなら 僕を倒してから行けよ!」などというのはアイドルには合わないように思う。
「嫌われたって 僕には僕の正義があるんだ」という歌だが,私には秋元がなぜこの歌を欅坂に唄わせようと考えたのかが解らない。つまり,私にはこの歌が欅坂に合うとは思えない。
センターは平手友梨菜。
Precious Girl(2023.9.23)
平成29年,詞:MICO#,曲:Takuya Harada, MiNE, Atsushi Shimada,唄:Hey! Say! JUMP
「最高級 納得のBeauty Beautiful girl 自信が足りない? じゃあ一歩リードしようぜ」と始まる。私にはこの「リード」の意味から解らないので最初からお手上げだ。
早口言葉のように小節内に言葉が詰め込まれているわけではないが,単語レベルに近い英語が多数ちりばめられており,日英の切り換えが速すぎて私の脳はついて行けないので全く理解できなくなる。もちろん,「Ready? Ready?」とか「Lady! Lady!」と言われても聞き分けることはできないし,「弾んでShake it! Shake it!」と言われても何のことか理解できない。「it」は何を指すかという問題がでたら,解りませんとしか答えられない。
White Love(2024.8.1)
平成29年,詞:m.piece,曲:田鹿ゆういち,m.piece,唄:Hey! Say! JUMP
「I love you I love you これが運命と言うのさ Love story with you」と始まる。
「僕らはきっと ただ幸せになるため 生まれてきた この手を離しはしないよ 特別なLady」とか「たったひとつだけ 願いが叶うのならば 君が欲しいよ 最初で最後の恋を始めようよLady」とか,同様のフレーズが並んでいるので,ハッピーソング風だが,自分の気持ちだけが書かれていて,相手の様子が不明なので,相手の気持ちを忖度しなくても大丈夫なのかと思ってしまう。
東宝映画『未成年だけどコドモじゃない』(中島健人,平祐奈,知念侑季ほか)主題歌。
MIC Drop(2023.2.27)
平成29年,唄:BTS(防弾少年団)
日本語歌詞も唄っているというのだが,聴いても全く理解できない。字幕付きの動画を見ても理解できない。聞き取れないのは文字で見ても意味が理解できないからだろう。
ヒップホップグループらしいが,私はヒップホップの見るべきポイントがどこにあるのかわからないので彼らの動きを見ても良し悪しが全く解らない。複数人でのヒップホップというのはシンクロさせることを目標にしてはなさそうだが,私の好みは日体大の集団行動のように各人の行動がシンクロしているものだ。動きが曲線的なのも好みではない。動きが同じ様に曲線的と言っても日本舞踊とはとは違った動きだ。まあ,止めるところはきちんと止まっているようだが。ヒップホップのブレイクダンスとはこういうものだと言われればそうですかというしかない。私はもっと直線的な動き,例えばマイケル・ジャクソンのような動きの方が好みだ。
ワロタピーポー(2024.6.26)
平成29年,詞:秋元康,曲:K-WONDER/SAS3、唄:NMB48
「ウォーオーオー…」の繰り返しから始まる。
昔(昭和時代)にも書けば「ウォーオーオー…」から始まる曲は何曲もあったがそれらに比べてテンポアップでメロディーもかなり違う。
意味の解る歌詞は「何かをやれば叩かれる 反論すれば大炎上 揚げ足採られて拡散中 とかくにこの世は住みにくい」と草枕1)のように始まる。
平成では「正義とかモラルとか良心とか そんなもん どこかに捨ててしまえ!」となったようだ。「どこの誰か名前隠して澤げ! ワロタ ワロタ ワロタ ワロタピーポー 人の群れに紛れ石を投げろ!」とあるが,秋元はどういうつもりでこの詞を書いたのだろう。平成社会を映したのだろうか。
1)「草枕」(明治39年,夏目漱石)
One More Time (2024.4.19)
平成29年,詞:Natsumi Watanabe・YHANAEL,曲:NA.ZU.NA・Yu-Ki Kokubo・YHANAEL,唄:TWICE
「友達じゃ もう いられない I need U 心に嘘は付けない 君もおんなじ 気持ちでいたら 一緒に 踏み出そうよ」と始まる。
歌詞は全体の半分くらいが英語で,簡単な英語とはいえ私の耳には日英の切り替えすら聞き取れず,日本語か英語かすら聞き分けられないので当然歌詞は聞き取れない。
曲もメロディーよりリズムが圧倒的に目立ち,私が望む音楽ではない。
会いたい,会いたい,会えない。(2023.2.26)
平成30年,詞:久保田利伸・森大輔,曲:久保田利伸,唄:KinKi Kids
「雨降る午後は 繰り返すなぜか 君がいて 僕がいて 恋に抱かれた」と始まる。
しかし,この歌は「もしも あの日 指をほどかなければ」と後悔の歌だ。後は「会いたい(すぐに)会いたい(会いたい)会えない」と自分の思いを垂れ流している。
あの日,なぜ指をほどいたのか,その反省がなければ再び同様な失敗を繰り返すかもしれない。
アンビバレント(2022.12.18)
平成30年,詞:秋元康,曲:浦島健太,TETTA,唄:欅坂46
最初「Ambivalent about」とあって,「好きだというなら否定しない 嫌いと言われたって構わない」と始まる。
「他人に何を 思われても 何を言われても聞く耳持たない」そうだ。「ねえ 何をしたいの? どこに行きたいの? 私だったら何もしたくない」「人間関係 面倒で及び腰」「一人になりたい なりたくない」。これらの詞を見ると何をするのも面倒だという雰囲気を感じ,私なら,けだるい感じのスローな曲にしそうだが,この曲は早口言葉のように聞こえる高速な曲だ。これが平成流なのだろう。
「だけど孤独に なりたくない どうすればいいんだ」などと言っていおり,甘ったれるなと喝を入れたいところだが,そのようなことをすると○○ハラスメントなどと言われそうだから,昭和人は気をつけなくちゃ。
センターは平手友梨奈。
いきなりパンチライン(2024.1.4)
平成30年,詞:秋元康,曲:川浦正大,唄:SKE48
「目と目が合ったのに どうしてすぐ視線を外すのか? そっけないよ 僕たちの出会いは 偶然に見せかけた 特別な意味がある」と始まる。
秋元とかいうオジさんが書いているはずなのに,私はついていけない。「インパクトが欲しい いきなり キスなんて どうだい?」など,昭和の似たような表現は記憶にない。
曲は昭和末期の単独(グループでない)アイドルの曲を思い起こさせ,違和感がない。
センターは松井珠理奈。
「生きろ」(2025.6.17)
平成30年,詞:ヒロイズム,曲:ヒロイズム,唄:NEWS
「僕らの人生(たびじ)には 見えない紐がある 来た道と行く先を 結びつけてしまうような」と始まる。
「何万回 言ったって 何万回 聞いたって」というフレーズが何度か登場し,これが耳に残る。
「たとえ 0(どん底)からだって 終わりじゃないさ 燃え尽きるまで 生きていく」と久しぶりに聞く応援歌らしい人生の応援歌だ。
Wake Me Up (2024.4.18)
平成30年,詞:渡辺なつみ,曲:Atsushi Shimada・Louise Frick Sveen・Albin Nordqvist,唄:TWICE
「Up! Up! Baby don’t give up! Wake me up! We can work it out! YO!」と始まる。
「Why not? 何もかもI know嫌になりそう そんな毎日はVery very sad Very very hard」など,文字で見れば何でもない歌詞だが,アップテンポな曲にのせられていると私の耳には聞き取れない。
「Say パンパカパーン パンパカパーン 空見上げてGo my way」と言われても,何のことか解らない。歌詞を見ると「雨の日も 風の日も 笑顔でNever give up!」と言っているらしいからそういう歌なのだろうが,私にはそのメッセージは聞き取れない。私はBabyじゃないからgive upだ。
Airplane pt.2(2023.7.14)
平成30年,詞:Pdogg・RM・All Tamposi・Liza Owen・Roman Campolo・”Hitman” Bang・SUGA・j-hope,日本語詞:KM-MARKIT, 曲:Pdogg・RM・All Tamposi・Liza Owen・Roman Campolo・”Hitman” Bang・SUGA・j-hope,唄:BTS(防弾少年団)
「小さな子で ずっと歌っていた どこでもいい 音楽がしたくて 歌い 音で 心動かしたthing」と始まる。この部分の「thing」がどういう意味なのか私にはわからないが。
英語と日本語のチャンポンで良く理解できないが,いつの間にか「singing star」になったようで,世界中を飛び回っているようだ。「El Mariachi」と何度も出て来るので,マリアッチなのだろう。マリアッチを良く知らないのでこの曲が本当にマリアッチなら,こんなに何度も「El Mariachi」と繰り返さなくてもいいのではないかと思うのだが,繰り返して何を訴えようというのだろう。
帰り道は遠回りしたくなる(2022.9.19)
平成30年,詞:秋元康,曲:渡邉俊彦,唄:乃木坂46
「好きだった… この場所… やめられない漫画を途中で閉じて 顔を上げて気づくように」と始まる。
平成の歌らしく早口だが,言葉のアクセントが日本語アクセントなのでまだ聞き取りやすい。聞き取れることは聞き取れるのだが,私には状況を十分に理解する暇も感情移入している暇もなく歌が進行して終わってしまう。
この場所が好きだったのだが,ここではないどこかへ行きたいという歌のようだ。「君と離れるのは悲しいけど 大事な別れだ」というほどの理由があるようだが,その理由が伝わってこない。どこかに青い鳥がいると思っているとしか感じられない。目標もない自分探しでなければいいが。
センターは西野七瀬。
ガラスを割れ!(2022.10.24)
平成30年,詞:秋元康,曲:前迫潤哉・Yasutaka.Ishio,唄:欅坂46
「OH OH OH OH OH HEY! HEY!」を繰り返した後,「川面(かわも)に映る自分の姿に 吠えなくなってしまった犬は 餌もらうために尻尾降って 飼いならされたんだろう」と始まる。
「今あるしあわせにどうしてしがみつくんだ?」「目の前の硝子を割れ!」「おまえはもっと自由でいい 騒げ!」「おまえはもっとおまえらしく 生きろ!」
センターは平手友梨奈。
歌詞には共感できない。「おまえらしく」などと意味のない言葉を吹き込むからおかしくなるのだ。今の自分は仮の姿だと思うのは幻想で,自分が現在あるがままが実体なのだ。現状から変わりたければ現状を認識して変えていく努力をすべきで,どこかに本当の自分がいるなどと思うのは間違いだ。
曲も単調なうえにキーが低いので華やかさがない。
君のうた(2023.11.30)
平成30年,詞:ASIL,曲:多田慎也・A.K.Janeway,唄:嵐
「移ろいゆく風景の中 ずっと大切な人 触れるたび かけがえのない想い出くれた」と始まる。
平易な言葉遣いなのだが,何となく違和感がある。平成の言葉遣いかもしれない。たとえばある個所では「探し続けてゆく 永遠(とわ)の絆を」とあり,別の箇所では「新しい 出逢いが僕ら彩って また次の物語が始まってゆく」とある。「永遠(とわ)の絆」の語感が私と異なるのだろう。私の語感では「永遠の絆」と「新しい出逢い」や「次の物語」などとは親和性が良くないのだが。
テレビ朝日系ドラマ『僕とシッポと神楽坂』(相葉雅紀,末広涼子)主題歌。
Candy Pop(2024.5.22)
平成30年,詞:Min Lee “collapsedone”・Mayu Wakisaka,曲:Min Lee “collapsedone”・Mayu Wakisaka,唄:TWICE
「1Hey sweetie sweetie Sweetie sweetie (hey! Ha!) それな! 退屈なEveryday だけど 突然君の声 止まってた世界が動き出した」と始まる。
「甘い甘い甘い甘い愛愛愛」などという歌詞があるかと思えば,「だって君のこと 思えば毎日がワクワク 元気がでる 笑顔になる」とのことだから,ハッピーソングだ。君を含め,他人に聞かせようというより心の内が自然に口から出て来るというようなアイドルソングのようだから,ファンにとってはこれでいいのだろう。メロディーよりリズムが重視されているように感じるのは平成だから仕方ないのかもしれない。
ここに(2024.7.31)
平成30年,詞:WANIMAのMA,曲:WANIMAのMA,唄:関ジャニ∞
「止まらない思い 抱いて 慣れない風に吹かれ 振り出す雨に打たれて 始まるんじゃない 始めるんだぜ!!」と始まる。
平成のジャニーズ系の歌としては日本語歌詞のアクセントや拍などと乖離していない曲で聞きやすい。しかし,残念ながら私には言語明瞭なれど意味不明瞭だ。歌詞の論理の流れが私には理解できない。私に理解できるように歌詞を書いていては世の中から見向きもされないのかもしれない。
よくよく考えてみると,J-POPなどというジャンルが出て来てから歌の意味が解らなくなって来たような気がする。
COSMIC☆HUMAN(2025.5.2)
平成30年,詞:Trevor Ingram, May Wonder,曲:SAMDELL, Trevor Ingram,唄:Hey Say! JUMP
「掴めない雲のように 手探りの感情に 考えても無駄なんて 言葉さえ見つからない」と始まる。
歌詞が長い。散文で長々と書かれている。そういう時代なのだろう。
「さあ 一歩一歩 二歩三歩 ありふれた明日へ」と,これから人生の主要な部分が始まる若者の歌を人生の終りが目前の私に共感できるはずもない。若者の歌はギブアップだ。
日本テレビ系ドラマ『トーキョーエイリアンブラザーズ』(伊野尾慧,戸塚祥太)主題歌。
シンクロニシティ(2022.3.29)
平成30年,詞:秋元康,曲:シライシ紗トリ,唄:乃木坂46
「悲しい出来事があると 僕は一人で 夜の街をただひたすら歩くんだ」と始まる。
「みんなが信じてないこの世の中も 思ってるより愛に溢(あふ)れてるよ 近づいて『どうしたの?』と聞いてこないけど 世界中の人が誰かのことを思い浮かべ 遠くのしあわせ願うシンクロニシティ」というのが伝えたいメッセージか。
「みんなが信じてない」などと勝手に他人の心の中を決めつけるのは気に入らないが,道徳の教科書のような内容の詞だ。
曲はアップテンポで抑揚が少なく,ところどころ音が跳ね上がる昭和以前にはあまりなかった曲だ。ラップがヒップホップか知らないが,それに類する音楽の影響を受け,更に韻を踏むことも止めてしまった進化系だろう。歌詞の一文字に費やす時間が短いため,歌詞に盛り込める文章が長くなり,散文のような歌詞が曲にのせられるようになったようだ。
センターは白石麻衣。第60回レコード大賞大賞受賞曲。このような曲がレコード大賞なのだから,私は完全に時代に取り残されている。
シンデレラガール(2023.4.2)
平成30年,詞:河田総一郎,曲:河田総一郎,唄:King & Prince
「キミは シンデレラガール My precious one You’re the only flowering heroine」と始まる。
「PM11時間近の にぎわう街並みに まだサヨナラ言うには 全然早すぎるのに」ということからシンデレラという名前が出てきたのだろう。東京がどうかは知らないが,田舎なら11時は早すぎるということはないと思うが。
歌詞に英語が多く解り難いが,アイドルソングだから雰囲気が良ければいいのだろう。このグループに推しメンがいない私にとって大きな関心は持てない歌。
TBS系ドラマ『花のち晴れ〜花男Next Season〜』(杉咲花,平野紫耀ほか)のオープニングテーマ。
ジコチューで行こう!(2022.5.2)
平成30年,詞:秋元康,曲:ナスカ,唄:乃木坂46
「坂を駆け上がって 肩で息しながら」と始まる。
「何を言われてもいい やりたいことをやるんだ ジコチューだっていいじゃないか?」と開き直る。人間関係が濃密な村社会に生きていた昭和まではそのようなことはできなかった。流石平成だ。
「エゴサばかりしてた 今日までの自分も生まれ変わるかな」とあるが昭和の時代は「エゴサ」などする術がなかった。エゴサして結果に振り回されるのはもちろんよくないが,だからと言ってジコチューで行こうというのは行きすぎだろう。ジコチューに徹してしまうと日本人としての気配りが失われてしまう気がする。
センターは齋藤飛鳥。
ジャーバージャ(2022.8.15)
平成30年,詞:秋元康,曲:Akira Sunset・遠藤ナオキ,唄:AKB48
「Say! ジャバージャ ジャバージャ ジャバージャ ジャパージャ」と始まる。
Wikipediaによれば「ジャバージャ」というのは意味のない造語だそうだ。そんな言葉が何度も繰り返されていて,私に理解できるはずがない。私にわかる言葉で書かれている歌詞も「午前0時過ぎたら 誰もが生まれ変われるよ」などと意味不明なことが書いてある。「昨日の自分に サヨナラ言おうか?」「瞳(め)を閉じて踊ろうか」などとお気楽な歌詞だ。そんなに簡単に生まれ変われるのなら誰も苦労しない。昨日の自分にサヨナラ言ったとしても,朝目覚めればいつもの自分がいるだろう。
ところで,ここでも秋元は「瞳(め)を閉じて」などと言っている。私には納得できない。自分の意志で開閉できるのは瞼だろう。
センターポジションは岡田奈々。
Stand by you(2022.6.6)
平成30年,詞:秋元康,曲:小網準,唄:SKE48
「何回も通(とお)ってるのに 今まで気づかなかった こんなところに咲いていた道端の花よ」と始まる。
「恋人はそばにいる 今はまだ友達でも きっといつの日にか 特別な人になるんだ」と友達のなかに,将来特別な関係になる人がいるに違いないと思っている歌。そういうこともある。そのためには他人の良さに気づける人間にならなくてはならない。しかし,会えなくなって初めて気づく恋心の方が多いのが凡人ではないか。
この曲もやや歌詞の日本語アクセントと合わないように感じるが,私がこのような歌に慣れてきたのだろうか,やや聞きやすい気がする。
なお,センターは松井珠理奈。
センチメンタルトレイン(2022.2.24)
平成30年,詞:秋元康,曲:姫野博行,唄:AKB48
「田園地帯走る銀色の電車が スピード落としたら」と始まる。
「今日も君が乗って来るだろうか?」と他校の女生徒のことを気にしている。それだけの歌。
「どうしてこんなにキュンキュンするんだ? 君のこと考えるだけで 何も手につかず また朝のことを思い出してる」それだけの歌だ。女性ならば箸が転んでもおかしい年頃,この年頃の男性は電車で乗り合わせるだけの女性に魅かれることもあるということか。その後全く進展がないようだが。
センターは松井珠理奈の予定だったが体調不良による活動休止のため,センター不在で制作され,音楽番組やステージでもセンターポジションには総選挙のトロフィーとスタンドマイクが置かれ,センター―不在だった。その後,松井が復帰して完全版が制作された。
Teacher Teacher(2022.1.5)
平成30年,詞:秋元康,曲:陽向佑斗・早川博隆,唄:AKB48
「学校じゃ 気づいていなかった 街で会って はっとしてしまった」と始まる。
各フレーズの頭に「Teacher Teacher」と繰り返されるのが印象的。
本気なのか冗談なのか「街で会って」「どっか行こうって誘って 指からめてUp to you」と「大人をからかって 困らせたいだけ 面白すぎる 抱きついてもいい?」なんて,こんな生徒を持っていたら教師は大変だ。大人を困らせてはいけない。
センターは小栗有以。
TEENAGE RIOT(2025.3.17)
平成30年,詞:米津玄師,曲:米津玄師,唄:米津玄師
「潮溜まりで野垂れ死ぬんだ 勇ましい背伸びの果てのメンソール ワゴンで二足半額のコンバース トワイライト匂い出すメロディ−」と始まる。
歌詞は日本語なのだが,特に発音が私の日本語と異なり,私には聞き取れない。まあ,歌詞を読んでもよく意味が解らない箇所が多いが。
私の為に作られた歌でないことは確かなようだ。
夏疾風(2023.5.6)
平成30年,詞:北川悠仁,曲:北川悠仁,唄:嵐
「眩しすぎる夏の陽射し 走り出す想いを胸に 一人問いかけてみれば 本当の声」と始まる。
高校野球の応援ソングというと,私などは古関裕而のマーチ1)などを思い出すが平成ではこのような感じの曲になるのかと思う。
それにしても嵐の曲にしては解り易い。解り易いと書いたが,詞には直接高校野球を示す言葉はない。それでも何となく真夏の甲子園を想像させる。北川は野球に限定せずに,青春賛歌としてこの歌を作ったのかもしれない。解り易く感じるのは,詞が日本語に聞こえるように作曲されているからかもしれない。ストリート・ミュージシャンとしては聴くだけで歌詞が聴衆に理解してもらえることが重要だったに違いない。
2018 ABC「夏の高校野球」応援ソング,テレビ朝日系「熱闘甲子園」テーマソング。
1) 「栄冠は君に輝く」(昭和24年,詞:加賀大介,曲:古関裕而,唄:伊藤久男)
NO WAY MAN(2022.7.12)
平成30年,詞:秋元康,曲:前迫潤哉・Yasutaka Ishio,唄:AKB48
「NO NO NO NO NO WAY MAN」と始まる。
意味が解りそうな歌詞は「絶対に無理だって 世界中の人に言われた」と始まる。
「誰もが諦める夢」
「人生は自分で変えなきゃそのまま続く」「明日を信じて行くんだ 今日は終わりにしよう」
まあ応援歌のようだが,根拠のない楽観的見通しで煽っているようにも感じられるし,どうにもなりそうにもないから開き直っているようにも感じられる。曲がアップテンポなのがさらに軽薄さを増しているように感じる。
尚,センターは宮脇咲良。
早送りカレンダー(2024.9.14)
平成30年,詞:秋元康,曲:丸谷マナブ,唄:HKT48
「さあー ワンツースリー! 太陽をWOWOW 急がせろ! WOWOW ロマンスが始まるよ」と始まる。
平成の女性アイドルグループAKB48の純正後継者のような歌。聞きやすいことは聞きやすいのだが,私のような年寄りが共感できる歌ではない。若者の歌ということだろう。
矢吹奈子と田中美久のダブルセンター。
日本テレビ『HKTBINGO!』メインテーマ曲。
パプリカ(2023.10.26)
平成30年,詞:米津玄師,曲:米津玄師,唄:Foorin
「曲りくねり はしゃいだ道 青葉の森で駆け回る 遊び回り 日差しの街 誰かが呼んでいる」と始まる。
思い出を子供目線の現在形で表現したのだろう。「夏が来る 影が立つ あなたに会いたい」と思いつつ,「明日も晴れるかな」の一言が印象的。
サビの「パプリカ 花が咲いたら 晴れた空に種を蒔こう ハレルヤ 夢を描いたなら 心遊ばせあなたにとどけ」が何度も繰り返される。この歌は子供の目線を借りて『あなたを忘れない』という思いを歌ったものなのだろう。
平成31年に第61回レコード大賞受賞。
Find The Answer(2023.9.22)
平成30年,詞:HIKARI,曲:7th Avenue-HIKARI,唄:嵐
「風がこの心を 吹き抜けても揺るがない そんな強さを 少しずつ 集めてきたんだ」と始まる。
TBS系日曜劇場『99.9−刑事専門弁護士−SEASON II』(松本潤,香川照之ほか)主題歌。
「たとえ微かな望みでも 心に息づく限り 辿り着けるよ きっと ただひとつの答えに」と応援歌のようだ。応援する相手は自分自身であり,自分の周囲の人々である。
「過去は変えられない そう君は嘆くけど いま語り合う 未来がそれを 彩ってくんだ」など,後半は私にはよく解らないが,雰囲気は感じ取れる。
最後は「Oh I’ll seize my light」と終わるのだが,これが何のことかさっぱり理解できない。この歌は平成の歌としては解り易い方だと思うのに最後がこれでは消化不良感が残る。
FAKE LOVE(2023.6.9)
平成30年,詞:Pdogg・”hitman”bang・RM,日本語詞:KM・MARKIT,曲:Pdogg・”hitman”bang・RM,唄:BTS(防弾少年団)
「君の為なら悲しくても笑顔でいれた 君の為なら痛みさえも見せずにいれた」と始まる。
日本語と英語が混在する歌詞。目まぐるしく日英語が現れ,私の脳では変換スピードが追い付かないので聞き取れない。
歌詞を読んでも「FAKE LOVE」の意味というかニュアンスが理解できないので「僕」と「君」の関係の想像すらできない。「僕」の「君」に対する想いは解らなくはないが,「君」の描写がないので「僕」の想いを垂れ流しているだけに聞こえてしまう。昭和の終わりごろから,自分だけあるいは二人だけにしかわからないような歌が増えた。昔は単なるリスナーにも状況が解って感情移入できる歌が多かったように思う。
Flamingo(2025.2.2)
平成30年,詞:米津玄師,曲:米津玄師,唄:米津玄師
「宵闇に 爪弾き 悲しみに雨曝し 花曇り」と始まる。
「あなたフラミンゴ」という歌詞があるので,あなたをフラミンゴにたとえているのだと解るが,これは歌詞を読んだからで,歌の中で突然「あなたフラミンゴ」と聞こえても何のことか理解できないので頭に入ってこない。
歌詞を見てみると全て日本語なのだが,唄を聴いても理解できず,従って頭に入って来ない。なぜかと考えてみると,日本語ではあるが私が使うことのない言葉が多用されているからだろう。例えば「御目通り 有難し」。意味は解るが私が普段使うことはない。
他にも普段使わない言葉が,そのような言葉を目にする文脈とは異なる箇所で突然現れることが少なくなく,年寄りの弱った耳では聴き取ることすらできず,当然全体を理解することはできない。歌として聴くのはギブアップだ。
曲は聞き馴染みがなく,新機軸を打ち出しているようだ。私はマンネリの曲でも構わないのだが,そうすると過去の曲に似てしまうのかも知れない。
僕だって泣いちゃうよ(2024.6.27)
平成30年,詞:秋元康,曲:太田貴之,唄:NMB48
「君が好きなんだ(好きなんだ) 知ってるよね?(知ってるよね?) だから何(なん)にも告げずに」と始まる。
「この街 僕は出て行くよ まだ眠ってる君を起こさないように」と,相手の為だと思っているようだが,「ここでドアを開けなければ 夢を叶えるなんてできない」と自己中心的であることには間違いなさそうだ。自分の夢を実現するために出て行くのだが,その時に面倒な事態にならないようこっそり出て行くというのだろう。
昭和の別れでは,生まれた土地では生きて行けないので,後日を約束して涙ながらに別れたものだ。それでも時とともに関係が途絶えたが。今では交通も発達しており,携帯電話で毎日でも連絡が取れるのに,なぜ黙って出てゆくのか。
センターは山本彩。
マエヲムケ(2024.12.6)
平成30年,詞:MICO#,曲:Victora Sagfors, KOUDAI IWATSUBO,唄;Hey! Say! JUMP
「朝から転んで泥まみれ I’m Gonna Gonna Gonna Gonna Change Ny Mind!」と始まる。
曲は私が思う昭和末期の男性アイドルソングの雰囲気がある。平成だから当然テンポアップにはなっているが。
「溢れ出す このエナジー どんな未来 切り拓いおていこう」とか「悩む暇あれば突き進め」のような詞が散りばめられ,応援歌のようだ。「限界ライン自分のペースで 突破していきたい 出口のない期待大のプレッシャー 上手くすり抜けて」と私から美瑠をお気楽過ぎるような気もする。大丈夫だろうか。平成の若者にはこのような励ましがよいのだろうか。
日本テレビ系ドラマ『もみ消して冬〜わが家の問題なかったことに〜』(山田涼介,波留,小澤征悦ほか)主題歌。
無意識の色(2024.2.8)
平成30年,詞:秋元康,曲:中山聡/足立優、唄:SKE48
「差し込む光に色があるように どんなものにも色があるよ」と始まる。
歌詞の部分部分は平易な言葉が続いているのだが,フレーズ間の関係が私には予測できない関係らしく私には歌詞の流れが解らない。
「こんなに仲良くしてたのに 友達以上にはなれないなんて 見過ごしたときめきよ」は何が言いたいのだろう。何となく,過去・現在・未来がきちんと書き分けられていないのではないかと感じてしまう。
最後は「君も(僕も)今は見えてる 愛の(色は)こんな色か 意識し始めたI LOVE YOU!」となっており,良くは解らないながら,ハッピーエンドらしいので私が御託を述べる必要はないだろう。
Memorial(2023.8.18)
平成30年,詞:坂室賢一,曲:川口進・坂室賢一,唄:King & Prince
「涙も悲しみも笑い合えるのは 今日という瞬間を迎えられたから」と始まる。
平成は知らないが,昭和の時代なら,結婚披露宴で新郎の友人が唄いそうな歌詞が並んでいる。
「永遠を誓おう 君を守り続けるよ」などと現実にはかなわない「永遠」などという言葉を使っても,このような場合なら許せると感じる。
「悲しみは半分 喜びは2倍に」などの陳腐な言葉もこの場合は許せる気がする。「小さな幸せだって 大切に重ねながら この星に願うよ ずっと幸せ 続きますように」とハッピーソングだ。おめでとう。
日本テレビ系ドラマ『部活,好きじゃなきゃダメですか?』(高橋海人,神宮寺勇太,岩橋玄樹)主題歌。
欲望者(2024.10.22)
平成30年,詞:秋元康,曲:Sugaya Bros・Miss-art,唄:NMB48
「どれくらいの間 息を 止めていられるんだろう? 言いたいことを溜め込んだって 吐き出さずにいられないよ」と始まる。
「心の望み通りに もっと野蛮に生きればいい 理性に邪魔をされるなんてくだらない」とあるが,これが秋元の考える平成の生き方なのか。
最後に「爪の跡 残るほど 握りしめ掴んだものがあるか?」などの言葉があるので,どうも秋元は平成のこの時期は野蛮な時代になったというより,野蛮さを失った時代と感じているようだ。
Lemon (2023.1.22)
平成30年,詞:米津玄師,曲:米津玄師,唄:米津玄師
「夢ならばどれほどよかったでしょう 未だにあなたのことを夢に見る」と始まる。
「戻らない幸せがあることを 最後にあなたが教えてくれた」。
「自分が思うより 恋をしていたあなたに」と失ってから初めて気付くのは昔からある心の動きだ。「今でもあなたは私の光」だがこの気持ちがいつまで続くか。
それにしても詞に比べると曲の元気が良い。平成人はこのような曲で悲しみを表すのだろうか。
TBS系ドラマ『アンナチュラル』(石原さとみ)の主題歌。。
Lemon(2024.3.14)
平成30年,詞:米津玄師,曲:米津玄師,唄;米津玄師
「夢ならどれほどよかったでしょう 未だにあなたのことを夢にみる 忘れた物を取りに帰るように」と始まる。
「あの日の悲しみさえ あの日の苦しみさえ その全てを愛してた あなたとともに 胸に残り離れない 苦いレモンの匂い」とある。気持ちは解る気がするがそれが「苦いレモン」で象徴されるのが理解できない。そういえば昔『幼馴染の思いでは 青いレモンの味がする』という歌1)があったが二つの「レモン」の使われ方は同じように感じられ,どちらも私の「レモン」に対する感覚と異なる。ところで、さだまさしにも『檸檬』という歌2)がある。こちらでは『喰べかけの夢を聖橋から放る』とある。その前に齧っているのが『檸檬』だ。さだの場合の檸檬は挫折した夢のメタファーなのだろう。しかし,私にとってのレモンは単に美味しい果物の一つであり,米津のような感覚になれないのだ。
米津の歌では,今は「あんなに側にいたのに まるで嘘みたい とても忘れられない それだけが確か」という状況であり,それでも「今でもあなたはわたしの光」と終わる。このような詞なら,わたしならもっとしっとりとした曲にすると思うがこの曲はリズミカルで,平成人はこのような感情はこのような曲で表すのかと意外に感じる。歌唱もやや丁寧に唄った鼻歌という感じで,感情を丁寧に唄うというより唄い飛ばそうという印象を受ける。
TBSテレビ金曜ドラマ『アンナチュラル』(石原さとみ)主題歌。
1) 「おさななじみ」(昭和38年,詞:永六輔,曲:中村八大,唄:デューク・エイセス)
2) 「檸檬」(昭和53年,詞:さだまさし,曲:さだまさし,唄:さだまさし)
アメノチハレアメノチハレ(2023.2.25)
平成31年,詞:MORISHIN,曲:川口進・MORISHIN,唄:ジャニーズWEST
「雨空見上げて 涙を隠した 滲んだ願いを空に “頑張ろう” つぶやいてキミは また歩き出した」と始まる。
「大丈夫 何回だって何万回だって やり直せばいい」「キミ色の明日が待っている」と応援歌だ。応援歌は好感が持てるのだが,最後の直前に「そのままで(もっともっと輝くから)」と現状肯定というのが平成らしい。昭和人としては『キミなら変われる』と言いたいところだ。「そのままで(もっともっと輝くから) 夜が明ければきっと大丈夫さ」というのは少し甘いんじゃないかと感じてしまう。
日本テレビ系ドラマ『白衣の戦士!』(中条あやみ,水川あさみ,小瀧望ほか)主題歌。
Yes we are(2023.11.29)
平成31年,詞:RYUJI IMAICHI・HIROOMI TOSAKA・YVES&ADAMS・JAY’ED,曲:MATS LIE SKARE・CHRIS HOPE・RICO GREENE,唄:三代目J SOLE BROTHERS from EXILE TRIBE
「la la la la la… la la la la la…」とあった後で「Ready go Ready go 希望の息吹を灯せ 僕ら何度も 胸に言い聞かせて」と始まる。
「希望の息吹を灯せ」とか「軌跡の点と点を繋ぎ合わせた」などの詞には違和感を持つが,これがEXILEの日本語の語感なのだろう。また,かなりの割合で歌詞に英語がはいっており,これにも違和感がある。小学生から英語を学んでいる現代の若者には違和感がないのかも知れない。私などタイトルから理解できない。中学の英語の授業で,疑問文に対する応答として,「Yes we are」と補語を省略する形式を学んだ。これは疑問文の中に補語が含まれており,応答で同一語を繰り返すのを避けるのだろうが,この歌の場合,Weは何だと言うのだろうか。
要するにこの歌を届ける相手として,私は対象外なのだ。
意志(2022.10.23)
平成31年,詞:秋元康,曲:バグベア,唄:HKT48
「こんな近くにみんながいても 何を話してるか聴こえないんだ」と始まる。
「僕が初めて思いを寄せた 君をガラス越しにいつもみていた」などという歌詞があるかと思えば「説得なんかされたくはないし 自分は自分でいい」とか「真実はいつも 多数決じゃない」などと,中学生ならこんなことを考えるんじゃないかと大人が想像して書いた歌のように感じる。
センターは指原莉乃。
有超天シューター(2025.5.1)
平成31年,詞:YUMIKO,曲:YUXSE,唄:祭nine
「頂点まで 騒がしく 有超天まで 楽しんでけ 男たるものは でかい夢 撃ちにゆくのさ(JOE! SHOW!)と始まる。
「男たるものは」などとジェンダーフリーの時代にそぐわないのではないかと思わないでもないが,気にするほどのことはないだろう。それよりも,「負けた悔しさも 乗り越えて強くなるのさ」とか「いっさいがっさい 当たって砕けたら 何度だって 集めてくれる 仲間がそう いるから」などというのは少し甘いのではないか。平成のこの時代,何度でもやり直しが可能なのだろうか。他人を励ますためにやり直せばいいというのは良いが,自分で何度でもやり直しがきくと思わない方がいいだろう。
テレビ東京系アニメ『デュエル・マスター』主題歌。
大人サバイバー(2023.9.21)
平成31年,詞:秋元康,曲:新隼人,唄:ラストアイドル
「HEY! HEY! HEY! HEY!」という掛け声からスタートし,「ある日 突然 僕たちは この世界に放り出された」と早口言葉のように始まる。まあ,歌全体が早口言葉と言うわけではないのだが。
「ある日 突然 僕たちは この世界に放り出された」と言うのでどうしたのかと思うと「大人になったんだ」ということらしい。なんだそんなこと,前から解っていたんじゃないかと思うのだが。
「もしも愛を知ったら その人のために進むだろう 倒れても また立ち上がればいい」と観念的過ぎる気もするが,まあスタートの心意気としては悪くない。「道なき道 歩いて そう 誰も やっと夢を掴むものだ 生き残れ!」
言いたいことは山ほどあるが,若いうちは耳に入らないだろう。無謀であろうとチャレンジするのは若者の特権だ。
センターは阿部奈々実。
Over The Next Rainbow(2024.12.4)
平成31年,詞:畑亜貴,曲:Kanata Okajima, TAKAROT,唄:Saint Aqours Snow
「会いたかった 遠い場所にいても いつかまた会えるよね」と始まる。
「決めたことさ 決めたことは貫いてみせるよ最後まで 納得できるまでやらなくちゃ 自分が自分を許せないから」とか,「なんてあっとおう間に過ぎてゆくのだろう 立ち止まることもできない季節は 今日も(去って)今日が(去って)前を向くしかない 決して戻れないね…」などと,これが令和の若者の思いか。
最後は「いつかまたね会えるよね いつかきっと会えるよね」と終わる。
劇場版『ラブライブ!サンシャイン!!The School Idol Movie Over the Rainbow』インスパイアソング。
風を待つ(2022.9.18)
平成31年,詞:秋元康,曲:大河原昇,唄:STU48
「さっき見てた夢を思い出せない すぐ消えてしまって切なくなるんだ」と始まる。
「離れ離れ 時間(とき)が過ぎても」という状況はわかるが,なぜそのような状況になったのか不明なのでリアリティが感じられない。もちろん離れた後に「それが恋と気づいた 今さら」というのは昔からある。昔の歌なら離れ離れになって恋心に気づいたが,時既に遅しという歌がほとんどだったように思うが,この歌では「青い海に日射しが跳ねて 君を乗せた船が近づくよ」と再会を暗示している。秋元はどのような状況を想定してこの歌をつくったのだろうか。
尚,センターは瀧野由美子。
傷だらけの愛(2023.5.5)
平成31年,詞:Komei Kobayashi,曲:Takuya Harada,唄:ジャニーズWEST
「燃えるように 一人でも生きてゆけると うそぶいて走り続けた 優しさの 意味さえ知らずに」と始まる。
「強がり続けた あの」頃」「心まで 打ちのめされたこの夜に 君の声 探す この弱さが憎いよ」と状況変化に応じ心境も変化したようだ。しかし「二度とこの 声さえも届かないなら 今はただ 君の 幸せ願うけど 本当は君と明日を見たいよ」と昭和の歌ならここで終わりだろう。人生は厳しいのだ。しかし平成の歌はまだ続く。
「愛 傷だらけの愛を手にして ちっぽけな自分に気付いた」「遅くはないだろ?」と進み最後は「この 愛 もう一秒たりとも離さない」と終わる。歌だから上手く行くが,実際にはそんなにうまくいくと考えるのは甘すぎると意地悪爺は毒づくのだ。
テレビ東京系アニメ『キャプテン翼』(第4作)のオープニングテーマ曲。
君を大好きだ(2022.8.14)
平成31年,詞:藤井フミヤ,曲:ヨシダタクミ,唄;Kis-My-Ft2
「触れ合って 生まれる夢がある 僕らは そうやって 繋がって」と始まる。
藤井は私より4半世紀ほど後に生まれている。完全に私とは別な世代に属するが,チェッカーズのリードボーカルとして昭和末期から活躍していたからか,この歌もかなり昭和テイストの歌詞だ。つまり,私にも解り易いということだ。
別れの歌だ。別れの理由は恐らく卒業だ。「ありがとう 言いそびれて 追いかけても もう遠すぎて さよならは言わないでおくよ ずっと君を大好きだ」歌詞の他の部分場なくても,この歌詞だけで思いが十分伝わる。
映画『トラさん〜僕が猫になったワケ〜』(北山宏光)の主題歌。
君を待ってる(2022.6.5)
平成31年,詞:高橋優,曲:Susumu Kawaguchi・草川瞬・佐原康太,唄:King & Prince
「公園のベンチに座ってる 子供がいる ひとりぼっちで」と始まる。
メッセージ・ソングというか,人生の応援歌だ。曲も詞の日本語を損なわない曲になっている。
「誰かが囁くほど 悪い世界じゃない」
「いつの日か じゃないよ 今ここからさ その壁ぶち壊せ きっと新しい明日が 君を待ってる 今踏み出そう」
まもなく令和になる4月の発売。平成から令和へと時代が変わると共に,歌も変わってくるのだろうか。
キュン(2022.5.1)
平成31年,詞:秋元康,曲:野村陽一郎,唄:日向坂46
「キュンキュンキュン キュンどうして キュンキュンキュン キュンどうして I just fall in love with you」と始まる。
「君のその仕草に萌えちゃって あっという間に虜になった」。その仕草はなんでもない仕草なのだが。まあ,若いうちはそういうこともあるだろう。
私には「キュンキュン」がうるさく感じるが,聴覚のダイナミックレンジが広い若者には心地よいのかも知れない。
センターは小坂菜緒。
唇スカーレット(2024.7.30)
平成31年,詞:松井五郎,曲:水森英夫,唄:山内恵介
「抱きしめていたいんだ…」と始まる。というか,これはスローなイントロで,唄はアップテンポに変わり,「これが たとえ嘘でも くちづけは 覚えていたい」と始まる。
雰囲気的には郷ひろみといったところか。郷に比べると少し個性が小さいようにも感じるが。昭和人には聞きやすい歌。聞きやすいといってもすべて解るわけではない。「唇スカーレット」というのは何なんだろう。「唇スカーレット 君にあげるから」とあるので「唇スカーレット」はもともとは僕のものらしいのだが。
ひょっとしたら「紅」を「スカーレット」と言い換えたのかもしれない。私は慣用になっているものは事実と若干ちがっていても慣用を重んじるべきだという考えなのだが。つまり,実際は緑でも『青信号』や『目に青葉』という言葉が好きだということだ。松井は私より平成の感覚になっているようだ。
Crystal(2023.1.21)
平成31年,詞:大西省吾,高木誠司,曲:大西省吾,唄:関ジャニ∞
「幻だと諦めた 信じること簡単じゃない」と始まる。
「僕らは 旅人」とあり,何度も「crystal」に話しかけているので「crystal」は人名と解釈するのが一番理解しやすいのだが,日本人の名前ではなさそうで,人物像が浮かばない。「ほら 全部嘘だろ」と複数回でてくるが,本当に全部が嘘なら何も伝わらないのでどこかに真実が含まれているのだろうが,「いつか見た夢を探してるよ」というのが真実なのだろうか。「キミを抱いて行くよ」の「キミ」は「crystal」のことなのだろうか。
最後の方に「光リ 曲ガリ 強キ 輝キ 放チ 届キ 此処ヘ」とあるが何のことなのだろう。
フジテレビ系ドラマ『トレース〜科捜研の男〜』(錦戸亮,新木優子ほか)主題歌。
黒い羊(2022.3.28)
平成31年,詞:秋元康,曲:ナスカ,唄:欅坂46
「信号は青なのかそれとも緑なのかどっちなんだ?」と始まる。
そんなの青に決まっているではないか。信号は青・黄・赤と決められている。信号は?との問いかけなら,答えは三択,赤信号でも黄信号でもなければ青信号なのだ。
学術的に調査したわけではないが,古代の日本語には明るいと暗いに対応して,あかとくろがあったのではないか。これは色ではなく明るさの区別だった。長い間日本語には色を表す言葉がなかった(のではないか)。色を表現したいときは萌黄色などと物の名などで色を表した。
光の波長が長い方から,赤橙黄緑青藍紫と決めたのはニュートンらしい。らしいというのは,ニュートンが決めたのはred, orange, yellow・・・と決めたのではないかと思われるからである。赤橙・・・と決めたのは中国人か日本人の誰かだろう。
ところで,みどりは嬰児(みどりご)とかみどりの髪などという言葉からわかるように,色のgreenを表す言葉ではなかった。昔の嬰児が緑だったり,髪の毛が緑だったわけではない。また,めにあおば やまほととぎす はつがつを などからも解るように,あおばはblueの葉ではない。青春や青二才などの言葉の青は若いというような意味だろう。
ところで信号灯だが,昔は白熱電球を使っていた。これは光の波長でいえば赤から黄色の光を多く出している。その前面に赤い色ガラスを置けば赤の光だけが通過して赤い光が見え,黄色の色ガラスを置けば黄色い光が見える。ところが青色ガラスを前に置いても,電球の光に波長の短い青い光が少ないので,青より長波長の緑の光に見えてしまう。青色LEDの開発により青い信号も増えた。
歌詞に戻ろう。
「黒い羊 そうだ 僕だけがいなくなればいいんだ」「真っ白な群れに悪目立ちしてる 自分だけが真っ黒な羊」「白い羊なんて僕は絶対なりたくないんだ」などと言っているが最後は口調まで変わって「自らの真実を捨て白い羊のふりをする者よ 黒い羊を見つけ 指をさして笑うのか?」などとまで言っている。
「白い羊のふりをする者」というのは教師ではなさそうだから同級生なのだろう。しかし,他人はそれほど気にしていないのではないか。自意識過剰過ぎるのではないかと思うのだが。アヒルの群れの中にいるが,実は自分は白鳥なのだと思っているのではないか。
いずれにせよ,一人で悩まずに,悩み相談電話などに相談してみるのがいいだろう。
この歌のセンターは平手友梨奈。
ところで,英語には『black sheep』という慣用句がある。この慣用句について知りたい人はWikipediaなどを参考にされたい。
探せ ダイヤモンドリリー(2023.6.8)
平成31年,詞:指原莉乃,曲:ArmySlick,Yu-ki Kokubo, YHANAEL, YUU for YOU,唄:LOVE
「はらり花びら舞う 古い校舎眺め 桜の歌口ずさんだ」と始まる。
早口で唄っているわけではないのだが,16ビート(よく解らないが多分)の伴奏がとてもせわしなく聞こえるので,それに気を取られて歌詞が上手く聞き取れない。歌詞を読んでみると過去に「この花がAh 好きだと 教えてくれた」というようなことがあって,時が経ち,現在のことなのだろう,「会えなくなるんだね」というのが数回登場する。また,「最後の教室で」などという歌詞もあるので状況は想像できると思ったら,「こっちは人が多くて 少し窮屈だよ そっちはどう??楽しんでる?」などと既に新生活に入っているようだ。「今すぐ駅に行き 特急飛び乗って 会えたその時に何を想う 全てを捨てて 会いに行って 何がボクに残る? 都会のこの眩しさ 考えること 打ち消す」とあるがこの一節は私にはよく解らない。結局特急には乗らなかったと解釈したが,それでいいのだろうか。
想い出の花が「ダイヤモンドリリー」なのだろう。花言葉など私は知らないが,ネット検索してみると「箱入り娘」とか「また合う日をたのしみに」などというのがあるらしい。
指原のこの詞は秋元康の影響を強く受けているように感じる。
センターは高松瞳。
Shoot Out(2025.3.16)
平成31年,詞:YVES & ADAMS,曲:Daniel Kim・STEREO14・Ti,唄:MONSTA X
「Excuse me, I’m walkin’ like zombie uh ボロボロのハート 暴走してJumpin’ uh ぎりぎりの思考 理性 感覚bokka blokka huh huh せめて記憶に刻んで今を choppa choppa」と始まる。
なんて早口なんだという感想しかでてこない。それほど早口ではない箇所もあるのだが,英語?のような歌詞と混ざり合っており,私には聞き取れない。歌として聴くのを諦めて曲としてはどうかというと,もっとスローテンポな曲の方が好きだとしか言いようがない。世代の違う歌だ。
ジワるDAYS(2022.2.23)
平成31年,詞:秋元康,曲:吉田司・塚田耕平,唄:AKB48
「ホントは今でもそばにいて欲しいよ」と始まる。
最後は「自分の夢をやっと見つけたんだろう? 勇気を出して踏み出すんだ 君がいないのは寂しいけど Someday いつの日か会おう Love you, I say, good bye my dearest!」と終わる。
見つけた「夢」がどんなものか解らないが,昭和時代にも夢を求めて恋人と別れるという歌はあった。平成時代との違いは夢を求めるのはほとんど男性だったということだ。もっと多かったのは夢ではない他の何かの理由で引き裂かれる男女の歌だった。理由としては義理や経済的問題など種々のものがあり,離れていくのは男の場合も女の場合もある。昭和以前の特徴は当人だけではなく周囲の人間関係が密に関係しており,平成では当人同士の都合?だけで別れているようだ。
センターは指原莉乃。
好きと言わせたい(2022.12.17)
平成31年,詞:秋元康,曲:CHOCOLATE MIX,唄:IZ*ONE
「会いたいと言ってるのは 最近 私ばかりじゃない?」と始まる。
『電話してるのは私だけ あの人から来ることはない』1)という桜田淳子の歌を思い出す。桜田の歌では『私みんな気づいてしまった しあわせ芝居の舞台裏』と自分だけが舞い上がっていたことに気づいた歌だ。その後の対応までは歌に含まれていないが,積極的に状況改善へと動く気配は感じられない。
平成のこの歌も同様な状況だが,その後の対応が「好きと言いなさい 簡単なことでしょ?」とか「好きと言わせたい あなたの方から」とか,自己中心的に相手をコントロールしようとしているようだ。これが平成的対応なのか。私は昭和人間だから,昭和の感性の方が私に合っていると感じる。秋元も私と大して年齢は違わないはずだが,普段から若い人と交流がありそうだから感性も若いのだろうか。
「ねえ もう少し こっちを見てよ 胸の奥で叫んでいるのに」と自分の思いしか歌われていない。昭和世代は『空があんなに青いのも 電信柱が高いのも 郵便ポストが赤いのも みんなあたしが悪いのよ』というような落語を聞いて育ったせいか,相手が悪いという発想が湧きにくいように思う。
この曲センターはチャン・ウォニョン。
1) 「しあわせ芝居」(昭和52年,詞:中島みゆき,曲:中島みゆき,唄:桜田淳子)
Super Powers(2024.1.3)
平成31年,詞:森雪之丞,曲:Samuel Waermo・Stefan Ekstedt・Didrik Thott,唄:V6
「不思議な興奮が 仲間を繋ぐ 懸命に生きる事 冒険と呼ぼうか Yes! We’ve got Super Powers」と始まる。
「最高の夢信じあう ライバルとの絆 失敗も妙に魅力的(チャーミング)Yes! We’ve got Super Powers」
英語が多いと感じるが,簡単なセンテンスが何度も繰り返されているだけなので,平成だから仕方ないか。
フジテレビ系アニメ「ONE PIECE」オープニングテーマ。
THROW YA FIST(2025.2.1)
平成31年,詞:TSUGUMI,曲:Avalanche, TOMMSE,唄:THE RAMPAGE from EXILE TRIBE
「Yeah, We back again, Let’s go」と始まる。と言ってもこれは掛け声というべき一言だが。次いで「Throw ya fist in the air now, Come On」などともあるが,これも掛け声の続きのようなものだ。
歌らしいのは「不屈のPlayer 跳ね除けるPlay back 一度しかないTonight」と始まる。歌らしいといっても私には歌詞が聞き取れず,つまり私にとっては曲ではあるが歌ではない。歌詞に英語が多用されており,私の日本語・英語脳の切り替えスピードでは歌詞について行けないのだ。
曲としては単調に感じるが,盆踊りと一緒で,リズムがしっかりして単調なメロディーは無心で踊るには良いのだろう。
大丈夫(2023.7.13)
平成31年,詞:森坂とも,曲:水森英夫,唄:氷川きよし
『Don’t Let Me Be Misunderstood』1)の一部を思い出させるような前奏の後,「大丈夫 大丈夫 夢は果てなく 憧れ載せて 笑いとばせぬ悲しみも バネになれ」と始まる。
「人はなぜなぜ 恋焦がれるの ダメといわれりゃ尚更に 好きになる」などの陳腐な歌詞もあるが,「時はうしろに 流れはしない」と何の変哲もない不変の真理ではあるがあまり聞きなれない,つまりオリジナルと考えられる歌詞などもある。「大丈夫 大丈夫」というのは応援の掛け声,つまり人生の応援歌だ。
1) 「Don’t Let Me
Be Misunderstood」(昭和39年,詞・曲:Bennie Benjamin, Gloria
Caldwell and Sol Marcus,唄:Nina
Simone)。私が知っているのは昭和40年にThe Animalsが唄ったものだが。
逃走迷走メビウスループ(2024.3.13)
平成31年,詞:畑亜貴,曲:山口朗彦,唄:松浦果南(CV.諏訪ななか), 黒澤ダイヤ(CV.小宮有紗),小原鞠莉CV.鈴木愛奈)
「あっち行こうか?(Oh no!) こっちいこうか?(Oh no!) どっち行こうか? わかんない ないないなーい!」と始まる。
「ずっと自由に生きてたいって Oh yeah 気がついたんだ 急いで逃げちゃおうか? そう逃げちゃえ!」と逃げ出すが,「追いかけられてる筈が 追いかけてるのかも本当は」ということで「メビウスの輪で メビウスの輪で ずっと逃げて追いかけられて」ということらしい。
メビウスの輪でも普通の陸上トラックでも,逃げる方が速ければ周回遅れを追いかける形になる。何となくお釈迦様の掌の上を逃げる孫悟空のようで外部から眺めると微笑ましい。
床の間正座娘(2022.7.11)
平成31年,詞:秋元康,曲:池澤聡,唄:NMB48
「まるですれ違いざまに 声を掛けるかのように 抱きしめられそうになっても 腕をすり抜けるわ」と始まる。
「感情だけの行動はきっと怪我をする」「遊びじゃ付き合えないわ」「正面から向き合って段取りを踏まなきゃ」「筋を通してよ 床の間で」と,秋元は現在そう思っているかは不明だが,そのように教えられた世代かもしれない。その教えをNMB48に歌わせてみたということか。
センターは白間美瑠。
Next SPARKLING!! (2024.6.25)
平成31年,詞:畑亜貴、曲:Carlos K.,唄:Aqours
「ひとつひとつの想い出たちが大事なんだよ ずっとキレイな僕らの宝物だよ」と始まる。
「忘れない 忘れない 夢があれば 君も僕らもなれるんだ なりたい自分に」「止まらない 止まらない 熱い鼓動が 君と僕らはこれからも つながってるんだよ」と昭和の青春ソングのような歌詞だ。昭和の歌は大人の入口のような声で唄われていたが,この歌の唄声はもっと幼く聞こえる。平成人は大人の入口の年齢ではすでにこのような幻想を抱けなくなってしまたのだろうか。
劇場版『ラブライブ!サンシャイン!!The School Ido Movie Over the Rainbow』主題歌・挿入歌。
Believe again(2024.9.13)
平成31年,詞:畑亜貴,曲:河田貴央,唄:Saint Snow
「きっとひとりじゃない 夢の中へGo!! 迷いながらReady? Go!」と始まる。
「強さを求めたら 弱さも受け入れてみようよ(My fault!)」とか「新しくなれ 古い殻を破って進め」とか「前を向くんだ そして想いのままに進め」などという系統のフレーズが沢山並べられた曲。年寄り向けの曲ではなさそうだ。若者でもこのようなことを言われ続けると逆に頑張れなくなることもあるかもしれない。
劇場版『ラブライブ!サンシャイン!!The School Idol Movie Over the Rainbow』挿入歌。
Brightest Melody(2024.10.21)
平成31年,詞:畑亜貴,曲:光増ハジメ,唄:Aqours
「Ah! どこへ行っても忘れないよ Brightest Melody」と始まる。
最初は「いつまでもここにいたい みんなの想いは きっとひとつだよ」と言っているが,「出会い・別れ 繰り返すってことが わかってきたんだ でも笑顔でね また会おうと言ってみよう」と変わり,「さあ明日に向けて また始めたい」と,将来に夢がある若者の歌だ。
かなりアップテンポに感じるが,平成の若者にとっては普通なのだろう。
劇場版『ラブライブ!サンシャイン!!The School Idol Movie Over the Rainbow』挿入歌。
Hop? Stop? Nonstop! (2024.4.17)
平成31年,詞:畑亜貴,曲:Kanata Okajima, Keisuke Koyama,唄:Aqours
「Nonstop nonstop the music Nonstop nonstop the hopping heart なんてあんて ちいさな僕らなんだ でもでも なんかなんか いっぱい解ってきた もっともっと夢が見たいよ」と始まる。
「ミライはいまの先にある しっかり自分でつかまなきゃ」と自覚しているのはいいが,続いて「それには自由なツバサでFly away!!」などとあると大丈夫だろうかと何となく心配になって来る。案の定「ワクワクしたくて させたくて 踊ればひとつになるよ世界中が」とそんなことで大丈夫かと年寄りは心配するが、平成や令和ではこれが普通なのかもしれない。
「ミライは自分で決めるもんさ 安全ばかりじゃつまらない」などと言えるのは,ナンダカンダ言いながら,昔に比べるとセイフティ・ネットが充実してきているのかも知れない。
ホメチギリスト(2023.4.1)
平成31年,詞:岩崎貴文,曲:岩崎貴文,唄:ジャニーズWEST
「カバンを背負って猛ダッシュ 満員電車乗り込んだ いつものルーティン」と始まる。
結構アップテンポな歌に感じるが,なぜか歌詞は聞き取り易い。私が関西弁に馴染みがあるからだろうか。
「明日明日から笑ってこうぜ!」というのは応援歌として悪くないとはおもうのだが「食べて飲んで お祭り騒ぎや!」などとなってくると少し行き過ぎではないかと,生粋の関西人ではない私はやや引き気味だ。「たまには自分をホメちぎろうぜ めちゃんこイケてるやん!」などとなると,さすが関西人と感心するが,毎日これではやや甘すぎるだろう。
僕らの走ってきた道は・・・(2024.5.21)
平成31年,詞:畑亜貴、曲:EFFY,唄:Aqours
「そうです! 輝きたくて 始まりたくって 仲間に出会いながら 走って来た道」と始まる。
「何もわからず 涙と汗とで 仲間と励ましあって 走ってきた道」「いつも夢が こころにあった 見失いそうになっても 僕らぜったいあきらめない!」「ひとつ,ふたつと 願いが叶って 仲間がいて良かったなって 走ってきた道」「さらに走ろう それしかないと 思ってるけど悩むね」「さらに走ろう それしかないと おもってるから走るよ」
根性や仲間との友情が歌われた昭和の青春ソングも平成だとこのような歌になるのだろう。
劇場版『ラブライブ!サンシャイン!!The School Ido Movie Over the Rainbow』主題歌・挿入歌。
最上の船頭(2023.8.17)
平成31年,詞:松岡弘一,曲:水森英夫,唄:氷川きよし
「『船がでるぞォ〜』 船頭さんが呼んでいる 五月雨速い 最上川」と始まる。
慌てて乗り込む二人連れ,「お千十六 弥助は二十歳 追手が怖い二人です」とこれだけで状況のあらましが解る。
「『その船まてェ〜』 誰かが岸で どなってる」と状況が切迫してくる。「両手合わせる 二人連れ 船頭なにやら 思案顔」とハラハラさせるが,最後は「船頭船足(ふなあし) 速めたよ お千笑顔で 弥助は涙」と二人にとってはひとまずハッピーエンドだ。歌詞には「お千箱入り 弥助は手代」などという歌詞もあり,家付き娘と奉公人の駆け落ちだ。とりあえずは危機を脱出したが前途は多難だろう。
場面が映像を観るように解り易い。
雪恋華(2023.10.25)
平成31年,詞:石原信一,曲:幸耕平,唄:市川由紀乃
「愛することが なぜ罪になる 追われてふたりは 冬の旅」と始まる。
現代では『愛することが 罪になる』理由はなかなか思いつかない。それほど自由な世界になった。しかし昔は愛してはいけない人というのが多数存在した。許されない愛を貫くために二人は旅にでたのだ。
ここまで来てしまうと『戻りたい 戻れない 咲いても冷たい 雪の華』ということになる。
タイトルは「ゆきれんげ」。
Right Now(2024.2.7)
平成31年,詞:清水翔太,曲:清水翔太,唄:V6
「さっきまでの君と違うね 俺のこと気に入ってるみたい だったらもっと近く来なよ」と始まる。
「俺のこと気に入ってるみたい」というのは主観ではないのか。
「俺が君を見つけたんだ 誰にも渡さない」と世界が自分を中心に回っていると思っているのかもしれない。何か問題を起こさなければいいのだが。
Reason(2025.6.15)
平成31年,詞:JUN・WAKE・Tomohisa Yamashita,曲:UTA・JUN,唄:山下智久
「あの少年,裸足で駆け出す未来へ 世界はブルーの空と海の間」と始まる。
歌詞に英語が多く,私には内容が理解できない。日本語の箇所も少なくないのだが。
曲のリズムはしっかりしているがメロディーは単調で,結局ダンス音楽なのではないか。