昭和の歌,平成元年〜,平成3年〜,平成5年〜,平成7年,平成8年,平成9年〜,平成11年〜,平成13年〜,平成15年〜,平成17年〜,平成19年〜,平成21年〜,平成23年〜,平成25年〜,平成27年〜,平成29年〜
目次
平成23年
ULTIMATE
WHEELS,イエローパンジーストリート,いつかきっと・・・,上からマリコ,Eternal,Everydayカチューシャ,Everybody Go,オキドキ,OVER,オーマイガー!,風は吹いている,家族になろうよ,GO GOサマー!,桜の木になろう,週末Not
yet,ジェットコースターラブ,Sexy
Zone,絶滅黒髪少女,ゼロ[迷子の足音消えた],ツブサニコイ,T.W.L,Dear
J,Don’t Wanna Lie,波乗りかき氷,BIRTH,バンザイVenus,パレオはエメラルド,fighting pose,フライングゲット,Flower[心の片隅],ペラペラペラオ,Why?(Keep Your Head
Down),マイホーム,Magic
Power,マル・マル・モリ・モリ!,迷宮ラブソング,Rizing Sun,Let’s try again,Let me cry,Lotus
平成24年
アイシテラブル,愛でした。,アイノビート,青っぱな,ER,祈り〜涙の軌道,We
never give up!,UZA,ヴァージニティー,永遠プレッシャー,End of the day,おいでシャンプー,Opera,ALL
NIGHT LONG,片想いFinally,キスだって左利き,北川謙二,GIVE ME FIVE!,ギンガムチェック,グッドラック,グルグルカーテン,GO
FOR IT, BABY―キオクの山脈―,さかさまの空,Shake
It Up,SHE!
HERHER!,純情U-19,SUPER
DELICATE,チャンカパーナ,24karats
TRIBE OF GOLD,ナギイチ,走れ!bicycle,HEAT,pieces[ずっと笑って],Face Down,真夏のSounds good!,Moment,Your Eyes,ワイルドアットハート,WANNA BEEEE!!!
ULTIMATE WHEELS(2024.8.7)
平成23年,詞:Laika Leon/Jane Doe,曲:Andreas Johansson/Anderz Wrethov,唄:KAT-TUN
「地平線の先を 夜明けが照らした 止めどない 情熱に導かれ 吹きつける風さえ 追い風に変えて」と始まる。
歌詞にかなり英語がはいっており,私には聞いただけでは全く理解できない。英語部分も文字で見ると簡単な英語なのだが,英語のニュアンスがよく解らないのと,日本語部分とのつながりもよく理解できず,私とは世代が違う歌としか言いようがない。
イエローパンジーストリート(2023.5.13)
平成23年,詞:TAKESHI,曲:TAKESHI1, 唄:関ジャニ∞
「『幸せってなんだろう?』って聞かれた なんて答えればよい!?」と始まる。
「きのう通り沿いのパンジーが咲いたよ」とか,「君が泣いていないか僕が心配しているって もし知ったらクスッと笑うだろう」と終わるのだが,このような些細なことが幸せに通じるものなのだろう。
私などには解り難い歌が多いジャニーズ系のなかで,この歌は私にも解り易い。まあ,曲は平成的で,もっと昭和っぽいほうが好きだが。
東宝の劇場アニメ『映画クレヨンしんちゃん嵐を呼ぶ黄金のスパイ大作戦』の主題歌。
いつかきっと・・・(2022.9.26)
平成23年,詞:ATSUSHI,曲:Matthew Tishler・Andrew Ang,唄:EXILE ATSUSHI
「いつか悲しい思いに 向き合えずに 一人だけで 不安になるそんな夜は」と始まる。
不安になることもあるが,「なにかが 目覚めていく きっと僕は強くなれる」と前向きだ。「いつか微かに見えた あの光を見失って また必死に探している」と,光を見失ったらそれっきりの作詞者が多い中,ATSUSHIは強靭な心を持っているようだ。
「僕の中のすべてが 終わりを告げるその日まで あきらめないことを 今誓おう」と現在が順風満帆とは感じられないが,芯はとても強そうな男の歌だ。希望的観測だけを言い続ける者ではなく,強い意志を持った者の歌だ。
テレビ朝日系ドラマ『陽はまた昇る』(佐藤浩市,三浦春馬ほか)主題歌。
上からマリコ(2021.9.7)
平成23年,詞:秋元康,曲:川浦正大,唄:AKB48
「年上の君は 自由奔放で 次の行動が 僕にも読めない」と始まる。
「上からマリコ サディスティックな奴め」とは思いながら,「年上の 君なのに 誰よりも 可愛く思える」という歌。
アイドル・ソング。
AKB48 24thシングル選抜じゃんけん大会で優勝した篠田麻里子が初めてセンターを務める。総選挙とかじゃんけん大会とか,次々にいろんな仕掛けをするのが秋元流だ。
Eternal(2023.11.2)
平成23年,詞:Jin Akanishi、曲:Jin Akanishi,唄:赤西仁
「好きとか嫌いとか 簡単な言葉じゃ 伝える事ができない 1年に1度の特別なこの日を 何度でもいつまでも 一番近くで」と始まる。
「あなたが 笑って生きてる ただそれだけで うれしくて 暖かくて 優しくなれる 僕の未来を照らしてる」ということを優しく優しく唄っている。あまりにも優しく唄いすぎるので私には十分聞き取れない。
タイトルの「Eternal」は私には今一つピンと来ない。何を修飾しているのだろうか。それよりもなぜこれを英語にしなくてはいけないのか理解できない
Everyday, カチューシャ(2021.7.13)
平成23年,詞:秋元康,曲:井上ヨシマサ,唄:AKB48
「太陽が 昨日より 眩しく照りつけ始めたら」と始まる。
センターは前田敦子。東宝映画『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの“マネジメント”を読んだら』の主題歌。そのほか各種CM等,いろんな場所で使われている。
「カチューシャ 外しながら 君がふいに振り返って 風の中で微笑むだけで」などの些細な仕草にキュンキュンする。大人の男性がキュンキュンすることはないかもしれないが,少年はキュンキュンするものだということを秋元はよく解っている。「君が好きだ」という少年の思いを大勢の少女に唄わせる。人の好みは千差万別だが,大勢いれば中にはきっと好みのタイプがいるだろう。さすが秋元だ。
Everybody Go(2022.4.5)
平成23年,詞:上中丈弥(THEイナズマ戦隊),曲:Samuel Waermo・Stefan Aberg・October,唄:Kis-My-Ft2,
「この時代のチャンピオンさぁ 掴めNo.1」と始まる。
「上がってGO GO! 超盛ってPEACE PEACE! 慣れあいじゃれ合い 気分上々!」などとあって,子供ならいざ知らず,大人がこの調子じゃバッカじゃねえ?と思っていたら,「誤解されやすいけど 俺達もバカじゃないんだよ 力いっぱい生きてるだけ 3 2 1 Go」などと出てくる。バッカじゃねえと思われるかもしれないということは薄々感じてはいるらしい。私からすれば力いっぱい生きてるのはいいが,力の方向がおかしいんじゃないかということだ。時代の違いかもしれないが,新しい考えが良いとは限らないのではないか。
まあ,子供の歌と考えればそれでいいのだが。
TBS系テレビドラマ「美男ですね」の主題歌。ドラマのタイトルは「イケメンですね」。出演者は滝本美織,玉森裕太(Kis-My-Ft2),藤ケ谷大輔(Kis-My-Ft2),早乙女光(Hey! Say! JUMP),小島春奈(AKB48)ほか。
オキドキ(2022.5.9)
平成23年,詞:秋元康,曲:YUMA,唄:SKE48
「愛があれば okey-dokey どんなつらいことでも きっと何とかなるよ」と始まる。
アイドルソングだと一言でよさそうだが。
「この世界には こんなに人がいるんだ Don’t worry! 誰かが Don’t worry! 助けてくれるさ」とお気楽なもんだ。もっとも自分がお気楽というより「凹みそうになったら 弱音 吐いてしまえよ」とか「大抵の トラブルなんて 何とかなるものさ」と誰かを慰めるというか,元気づけようとしているような歌詞だ。しかし,曲は明るくとても人生相談のような雰囲気ではなく,お気楽丸出し。真剣に悩んでいる者なら,放っといてくれと言いたくなるのではないか。
センターは松井珠理奈。
OVER(2022.10.31)
平成23年,詞:zopp,村野直球,曲:Devante, Tomas Cederholm, Fillip Lindfors,唄:Hey! Say! JUMP
「共に共に歩いていこう 共に共に」と始まる。
PVを見ると,メンバーが電話をしていて,何か言うたびに「Over」と終わる。このような「over」の使い方は久し振りに聞いて懐かしい。今では電話が双方向同時に話せるのは当たり前だが,昔は片側通行の電話が少なくなかった。
昔の無線通信は一つの電波を送信と受信を切り替えて使っていた。送信時には受信できないので,言いたいことを言った後「over」と言って受信に切り替えた。日本語なら「どうぞ」などと言っていた。「over」を聴いた方はそれまで受信状態だったのを送信に切り替え,メッセージを送ることになる。今の電話では同時双方向通話がかのうなので「over」などは必要ないのだが,この歌詞ではワンフレーズごとに「over」を入れている。
歌詞は振られた仲間を慰めるような歌詞だ。「ピンチはチャンスなんだ」などと何度も言っているが最後は「Love is Over」と終わる。この「over」は欧陽菲菲の『Love is over』1)の「over」で『終わってしまった』というニュアンスなのだろう。
1) 「ラヴ・イズ・オーヴァー」(昭和54年,詞:伊藤薫,曲:伊藤薫,唄:欧陽菲菲)
オーマイガー!(2022.7.19)
平成23年,詞:秋元康,曲:五戸力,唄:NMB48
「部活帰りで油断していた」と始まる。
「商店街で買ったコロッケ ハフハフハフって頬張ってた」とき「声を掛けられて 振り返ったその瞬間 オーマイガー!」そこにいたのは(片想い中)の彼。「可愛い私で会いたかったのに…」「今の私はすっぴん路線」
それでも最後は「あなたが笑う『君らしくて 君らしくて 君らしくて 好きさ』」とハッピーエンドだ。
何から何までアイドルソング。いいと思う。
センターは山本彩と山田奈々。
風は吹いている(2021.8.9)
平成23年,詞:秋元康,曲:河原嶺旭,唄:AKB48
「この変わり果てた 大地の空白に 言葉を失って 立ち尽くしていた」と始まる。
東北地方太平洋沖地震の震災復興応援ソングの一つ。
最初は「神がいるなら」などと神頼みに近い言葉もあるが,「さあ たったひとつ レンガを積むことから始めようか?」と復興への意欲を見せ,「前を塞いでいる 瓦礫をどかして 今を生きる」と復興の道を強く歩み出す。
センターは前田敦子と大島優子。
「瞳 閉じれば」は『瞼 閉じれば』ではないかと思うが,他の箇所に書いたこともあるのでここではスルーしておこう。(気になるのでスルーはしていないが)。
家族になろうよ(2023.6.16)
平成23年,詞:福山雅治,曲:福山雅治,唄:福山雅治
「『100年経っても好きでいてね』 みんなの前で困らせたり それでも隣で笑ってくれて 選んでくれてありがとう」と始まる。
「あなたとなら生きてゆける しあわせになろうよ」という歌。
昭和の中頃までならこのような歌は無かっただろう。昭和後期なら男歌として作られているかもしれないが,女歌として作られているのが平成らしい。
女歌と判断したのは「いつかあなたの笑顔によく似た男の子と いつかわたしとおなじ泣き虫な女の子と」という歌詞があるからだが,ここ以外は男女の判別がつきそうな箇所は無いように思う。
GO GOサマー!(2024.1.11)
平成23年,詞:Yu Shimoji,曲:Han Sang Won, Lee Sang Ho, Kimzart,唄:KARA
「Here we are Here you are Yeah!! I wish for you」と始まる。「ショーウィンドウは 夏色のサイン さあ飛び出そう グズグズしちゃいられない」と続く。
個々のフレーズは理解できるが,全体としては理解できない。全体から受ける印象が「運命的な出会いが きっと待ってる」という思いなのだが,ところどころに「君と一緒に 叶えたい」などと既に出会いを果たしているかのようなフレーズもあるのだ。「もっともっと I wish」は現在出会っている「君」とではない「運命的な出会い」を待っているのだろうか。
あるいは最近の若い人は出会いの後にも新たな運命的出会いを求めるのが普通のことなのだろうか。
桜の木になろう(2021.10.7)
平成23年,詞:秋元康,曲:横健介,唄:AKB48
「青色の空の下を 君は一人で歩き始めるんだ」とはじまる。
日本テレビ系で放送されたドラマ『桜からの手紙〜AKB48それぞれの卒業物語〜』の主題歌。
ドラマは観ていないし,インターネットで見つかる概要からは複雑そうな話なのかもしれないが,少なくとも歌は昭和の学園ものの路線上にあるように感じる。青い山脈1),高校三年生2),贈る言葉3)などの延長だ。(吉永小百合や浜田光夫時代の日活映画も忘れてはいけないように思うのだが。)
「永遠の桜の木になろう」というのは上川隆也演ずる教師の思いか。
「もし君が心の道に迷っても 愛の場所がわかるように立っている」など,ドラマを知らなければこの歌詞だけからでは十分には理解できない。
なお,この曲のセンターポジションは前田敦子。
1) 「青い山脈」(昭和23年,詞:西條八十,曲:服部良一,唄:藤山一郎/奈良光枝)
2) 「高校三年生」(昭和38年,詞:丘灯至夫,曲:遠藤実,唄:舟木一夫)
3) 「贈る言葉」(昭和54年,詞:武田鉄矢,曲:千葉和臣,唄:海援隊)
週末Not yet(2023.9.29)
平成23年,詞:秋元康,曲:安部純,唄:Not yet
「週末にキスをしようぜ! それまでお預け Not yet!」と始まる。
「世界中の恋人たちは 会えない時間に 愛を深める」と郷ひろみ1)みたいなことを言っているが,会えないと疎遠になる例も山ほどある。まあ,この歌では週末まで待てばいいようだが。
「平日の2人 Not yet! あともう少しで 叶うはずさ 寂しさを走りぬけよう! 愛しさに向かって Go ahead!」。
まあ,ハッピーソングなのだろうが,なぜか頑張れと応援する気になれない。
1) 「よろしく哀愁」(昭和49年,詞:安井かずみ,曲:筒美京平,唄:郷ひろみ)[・・・ 会えない時間が 愛 育てるのさ ・・・]
ジェットコースターラブ(2024.2.15)
平成23年,詞:Natsumi Watanabe・Yu Shimoji,曲:Hwang Seong Je,唄:KARA
「ネテモサメテモスキサ I’m in love Ho! sixth sence I know I feel」と始まる。
最初は「ちゃんと言わなくっちゃ 始まらない 教えて」,「唇が『好き』と動けば トキメク 恋 始まるの KISS KISS」,「どうなるの 危ないスリル ハラハラ どっち セツナイヨ 告白しましょう 勇気を出して 最高の Makin’ Makin’ Love」という歌。
どうにも軽薄に感じられる。昭和にも軽薄と感じる歌がなくはなかったが。
Sexy Zone(2024.7.3)
平成23年,詞:Satomi,曲:馬飼野康二,唄:Sexy Zone
「−空二,カザシタ手ノヒラ。−」と始まる。
「今,生まれたこの時代の中で 僕ら ひかりさがしている」などの歌詞があるが,私の感性が摩耗してしまったのか,歌詞が伝えたいことが上手く受け取れない。「Mildも地球の裏側じゃ Wildになるよ」とは何か言いたいのだろう。世界には首を横に振るのがyesを表すボディランゲージである国があるというようなことなのだろうか。日本の常識は世界の非常識だから・・・その先がどうなのだ。
「次どっちの道を行けばいいのか 迷う時がほとんどだけど でも悩んだら自分信じてくだけ 人のせいにしたくはないから」。途中で誰かに責任転嫁せず,最後まで自己責任を貫徹してほしい。
フジテレビ系『ワールドカップバレーボール2011』イメージソング。
平成7年以後,平成の全てのワールドカップバレーのテーマソングがジャニーズのグループによって唄われているのにはやや違和感がある。
絶滅黒髪少女(2023.3.5)
平成23年,詞:秋元康,曲:GRAVITY,唄:NMB48
「君はどこの誰なの? はっとする清純 みんなの視線集めて 海の家まで歩く」と始まる。
黒髪少女が絶滅危惧種だという歌。
どのような場所だと黒髪少女を見ないのか知らない。私が出歩くような場所では黒髪少女は珍しくない。珍しいのは長い髪の少女だ。私が子供の頃にはクラスに何人かは長い髪の少女がいたし,歌にもなっていたのだが。
髪の色がカラフルになったのはカラーテレビ普及後だろう。アニメの登場人物が緑の髪だったりして,初めて見た時は驚いた。もちろん金髪や赤毛などそれ以前から映画などでは見ていたが。もっとも,ここでは「茶髪全盛」と言っており,緑や紫などの髪について言っているわけではないようだ。
髪を染めるのは昔は特殊な人だったかもしれないが,今では白髪を黒以外の色で染める人も少なくなく,カラフルな髪は珍しくない。とはいえ私には黒髪は別に珍しくなく,絶滅とは程遠いと思うのだが。
センターは渡辺美優紀。
ゼロ(2023.12.7)
平成23年,詞:藤原基央,曲:藤原基央,唄:BUMP OF CHICKEN
「迷子の足音消えた 代わりに祈りの唄を そこで炎になるのだろう 続く者の灯火に」と始まる。
私にはこの歌詞が何のことかわからない。先人を道しるべとして進むような印象だ。曲は映画のエンドロールで流れている曲のようで,雰囲気はある。
解るのは私がこの曲のリスナーとして想定されていないということだけだ。ファイナルファンタジーに馴染みがある者が対象なのだろう。
PlayStation Portableソフト『ファイナルファンタジー零式』主題歌。
ツブサニコイ(2025.5.11)
平成23年,詞:TAKESHI,曲:Face 2 fAKE,唄:関ジャニ∞
「ひたすらがむしゃらなやり方で 壁にぶつかる日々には慣れてきた」と始まる。
ジャニーズ系とは思えないほどのスローバラード(バラードではないように思うが,何と言うのかしらない)で歌詞もはっきりと聞こえるのだが,意味が理解できない。その最たる言葉が「つぶさに恋」だ。このような言葉を私はこれまでに使ったことがない。また,歌詞が散文なのも私の心に訴える力が弱い原因ではないかと思う。まあ悪くない歌のようには感じるが。
フジテレビ系ドラマ『全開ガール』(新垣結衣,錦戸亮)エンディングテーマ。
T.W.L (2023.4.9)
平成23年,詞:北川悠仁,曲:北川悠仁,唄:関ジャニ∞
「前世 今世 来世 いいぜ 人生 巡り巡って僕らまた「あっ」て 千年 万年 そうね因縁かもね」と始まる。
タイトルから何のことかわからないが,Wikipediaによれば,T.W.LとはToWeL(タオル)のことだと北川が言っているそうだ。
中身も,よく解らない。私にはお手上げだ。北川の歌でも『栄光の架け橋』1)くらいなら解るのだが。
テレビ朝日系アニメ『クレヨしんちゃん』のオープニングテーマ。東宝の劇場アニメ『映画クレヨンしんちゃん嵐を呼ぶ黄金のスパイ大作戦』のオープニングテーマ。
1) 「栄光の架橋」(平成16年,詞:北川悠仁,曲:北川悠仁,唄:ゆず)
Dear J(2024.3.21)
平成23年,詞:秋元康,曲:Carlos K.,Keyz,唄:板野友美
「Dear J 振り向いた君は You’re J! 美し過ぎて 僕は もう気絶しそうだよ 君より もっと 輝いているものは less than zero」と始まる。
こんなところに英語がでてきてもう解らなくなる。「輝いているものはless than zero」というのはゼロより少ないということで『無い』というつもりかもしれないとも思うが,それ以前に「less than zero」というのは正しい英語なのだろうかなどと考えているうちに曲が進行し,もう解らなくなってしまう。
曲も日本語のイントネーションと合わない箇所が少なくなく,これも歌詞を一瞬聞き逃すとどこを唄っているのか解らなくなってしまう原因の一つだろう。
Don’t Wanna Lie(2024.4.25)
平成23年,詞:稲葉浩志,曲:松本孝弘,唄:B’z
「人間(ひと)にはそれぞれさまざま ゆずれぬものがあり それを守りぬくためなら 戦うのが本能」と始まる。
「僕ときたらごまかしつづけ もう何年たつだろう」とあるべきと考える自分と実際の自分の差に気付いてはいるようだ。
「何を犠牲にできるのか 決められもせずに どれほどの知恵と勇気が 僕にはあるのか」と自問する若者は少なくない。大昔からの問なのだが,誰もが満足する解答はまだ知られていないのだろう。大部分はこの問に答えを出さぬままこのような問そのものを忘れ去っていく,すなわち大人になる。
「失うまで 気づかない それこそが 得がたいもの 流れゆく 沈黙の時間(とき) 誰も教えてくれないタイミング」。これは先の問とは異なるが,やはり若者は失うまで気づかないことが多い。
若者の思いを代弁しているのかもしれない。
東宝系アニメ映画『名探偵コナン 沈黙の15分』オープニングテーマ。
波乗りかき氷(2024.12.14)
平成23年,詞:秋元康,曲:YUMA,唄:Not yet
「波乗りかき氷 あなたが好きなもの 3つ目には 私を好きなってね」と始まる。
「私じゃだめかな? 私じゃだめですか? 1番じゃなくても 構わないからね」という状態のようだ。
平成の若者はこういうものなのかと驚く昭和世代だ。昭和にもあったけど知らなかっただけだろうか。まあ,昭和世代なら『2位じゃダメ』は当然だったと思うが平成では違うらしい。『ナンバーワンにならなくてもいい もともととくべつなオンリーワン』とは状況が違うということが解っていないようだ。一つだけ選ばれるとしたら1番が選ばれる。
BIRTH(2024.9.21)
平成23年,詞:Sean-D,曲:Janne Hyoty・DAICHI・Paul Oxley,唄:KAT-TUN
「ヒカリとカゲ 旅立ちの雨 もう“ココ”に戻れないと 前だけ見て歩き出す 終わりなき世界で キミを探す」と始まる。
「キミを探す」と言ってはいるが,歌詞を流し読みしたところでは,まだ「キミ」には合っていないようだ。どこかに赤い糸で結ばれた「キミ」がいるはずという雰囲気の歌だ。
「めぐり会う奇跡に 導かれる」というのだが,
このように夢見る若者の歌は私には好きな部類と嫌いな部類に別れる。どこが分岐点かは私自身にも解らないのだが,幼い者が夢見ているのは好きな部類で,いい歳をしていつまでも夢見てるというのは好きではないかもしれない。
日本テレビ系ドラマ『妖怪人間ベム』(亀梨和也,杏ほか)主題歌。
バンザイVenus(2023.1.29)
平成23年,詞:秋元康,曲:佐々倉有吾,唄:SKE48
「地元のショッピングモールで レジに並んでる 君を見かけた」と始まる。
「カートはトイレットペーパーだらけ きっと 安売りで 買い込んだんだね」という状況だったので「声を掛けようか?」少し悩んだが声を掛けて良かったという歌。「これが告白だ 生き様だ 振られたって構わねえ!」
まあ,告白に気合が入るのは解らないでもないが,「生き様」などという昔人間から嫌われる言葉までつかって,何をそんなに興奮しているのだ。もっと落ち着いて自然体のほうが良いだろうに。
センターは松井珠理奈と松井玲奈。
パレオはエメラルド(2022.3.3)
平成23年,詞:秋元康,曲:五戸力,唄:SKE48
「深い海の底に 珍しい魚を見つけたみたいに この胸の片隅 初めてのときめき感じたんだ」と始まる。
アイドル・ソングとしか言いようがない。「妹のようだと 思ってた心の窓が開(あ)いた」そうだ。
「僕は 君に 恋をしてしまった」と終わる。勝手にしてくれ。
センターは松井珠理奈。
pieces(2023.12.6)
平成24年,詞:桜井和寿,曲:桜井和寿,唄:Mr.Children
「ずっと笑って過ごしてたいのに 真っ直ぐな想いを抱きしめたいのに だけど口をついて出てくるのは 『もう こんなはずじゃなかったな…』」と始まる。
「僕等はひとつ でも ひとつひとつ きっとすべてを分かち合えはしない 互いが流す涙に気付かずにすれ違って 今日も ここにいる」
「軌道を逸れて 放り出された夢が 夢が萎んでく このまま消えそうだなんて 頭をかすめる でも 消えてなくなっても なくなりはしないだろう 君と共に生きた奇跡 さぁ 次の余白に続きを描こう」
桜井の詞は私にはわかりにくい。平成の歌は私には理解し難い歌が少なくないが,多くは軽薄さを感じる。桜井の詞は解らないながらも軽薄さではなく深遠さを感じる。同じ解らない歌なら,軽薄さを感じる歌より,なにやら深い意味がありそうな歌を聴いた方が見栄を張れるかもしれないが,どっちにせよ解らない歌は好きではない。
映画『僕等がいた』(生田斗真,吉高由里子)後編の主題歌。
fighting pose(2023.7.21)
平成23年,詞:福山雅治,曲:福山雅治,唄:福山雅治
「寝苦しさは異常気象のせいだけじゃない 人生の空模様 予想よりもずっとベタついてる」と始まる。
「損か得かで動く毎日を恥じたりはしないけど」と現状肯定したかと思うと「信じるものはカネ?夢?神様?それとも愛?」などと生き方を省み,なんだかんだ言っても「真っすぐさとか正直さとかそれだけじゃ勝てなくて」と開き直ったかと思えば「流した汗を涙を知って欲しいわけじゃない」とまた強がりを言ってしまう。
どうも人生に対する心構えが揺らいでいるようだが,リスナーである私も揺らいでいるため反対はできない。それでも「鏡の中ギリギリ踏ん張ってる自分に fighting pose」というのは揺らいでいる自分を乗り越えて行こうというのではなく,揺らいでいる鏡の中の自分と共に戦っていこうという気概なのだろう。
自分自身への応援歌の形をとった,悩み多き人々への応援歌。
フライングゲット(2021.6.15)
平成23年,詞:秋元康,曲:すみだしんや,唄:AKB48
「Na Na Na Na Na Na Na Na Na」の繰り返しで始まる。
意味ある歌詞は「ギラギラッ 容赦ない太陽が 強火で照りつけるon the beach」と始まる。
「僕は一足先に 君の気持ち 今すぐ手にいれようか フライングゲット 何か言われる前に 心の内 ビビッと 感じるままに」ということで「君が僕に恋を恋をしてるのは鉄板」などと自分の都合の良い解釈をしているようだが,ひょっとしたらまんざら間違っていないのかも知れない。まあ,このように自信過剰な男性の押しに弱い女性もいるかmしれない。ウジウジグズグズしてる男よりは良いかもしれない。
AKBの選抜総選挙で前田敦子がセンターポジションを獲得した。
第53回日本レコード大賞優秀作品賞・大賞,第44回日本有線大賞有線音楽優秀賞ほかを受賞。
お笑い芸人のキンタローが持ちネタのひとつとして前田敦子の真似をするとき,このフライングゲットを使っていた。
Flower(2024.11.1)
平成23年,詞:秋元康,曲:若田部誠,唄:前田敦子
「心の片隅 Flower 小さな花が咲いた あの日の願いは ゆっくりと 日向の中 咲いた」と始まる。
「あなたのひたむきさが 太陽のように くじけそうな私に 勇気くれた」「一人の力では 咲かない花があるよ そばにあなたが いてくれたから この願いが叶ったんだ」という歌。歌詞が冗長過ぎるような気がするが。
東宝系で公開された映画『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら』(前田敦子,瀬戸康史,峯岸みなみ他)挿入歌。
ペラペラペラオ(2025.2.11)
平成23年,詞:秋元康,曲:板垣祐介,唄:Not yet
「夢より長く 君と話したい 憧れのペラペラペラオ」と始まる。
「君の前では 心臓がパクパクし始めて」話しかけられない。「次の機会に 今日の天気予報 話振ってみよう」「きっかけが(欲しいんだ) 無駄話(できるくらい)」ということで憧れるのは「ペラペラペラオ」ということか。
『巧言令色鮮し仁』という言葉を知っているか?
まあ何か国語かをペラペラ話すことができるというなら,その能力は認めるが。しかし,重要なのは話す中身だ。
Why? (Keep Your Head Down) (2022.12.25)
平成23年,詞:Yoo young jin,日本語詞:Luna,曲:Yoo han Jin, Yoo young jin,唄:東方神起
「keep your head down! U-know time」と始まる。
「サヨナラもなく背を向けるの? 君がいない もっと わかり合えたのに なんで? なんで? なんで? どうかしてるよ」という歌のようだ。理由が自分にあるのではないかという反省がない。「奪われたなら奪い返すよ」など,奪われた状況が不明なのは,奪われたのではなく,逃げられたのではないかという反省がない。それを奪い返そうとしても上手く行くはずがない。
「愛した方が罪か」とか「苦しむ方の罰か」と言っているが,「愛」や「罪」などの概念が私と違うようで,私には意味不明だ。「答えを探してる」そうだが,私をも満足させる答えが見つかるとは思えない。
曲はリズムがはっきりしており踊り易そうな曲だ。
マイホーム(2025.3.26)
平成23年,詞:A.F.R.O,曲:A.F.R.O,唄:関ジャニ∞
「そっと射し込んだ太陽 二つの面影重なる まだまっさらな未来と 歩みを止めた過去」と始まる。
「『ありがとう』溢れ出した思い ありふれた言葉さえ繋がる明日へ 『おかえり』いつものように 両手広げて待っててくれる ありのままでいれる マイホーム」と小市民的幸せの歌。このようなささやかな幸せですら手に入れるのは簡単ではないからこそ歌になるのだろう。
テレビ朝日系ドラマ『犬を飼うということ〜スカイと我が家の180日〜』(錦戸亮,水川あさみ)主題歌。
Magic Power(2023.8.25)
平成23年,詞:岡嶋かな多,曲:板垣祐介,唄:Hey! Say! JUMP
「笑っちゃう時だって 泣いちゃいそうな時だって みんないれば幸せ 離れられる…わけないよね。」と始まる。
どんな時も「一緒なら そう ハピネス☆ Crazy?! But, Magic Power」という歌。
『赤信号 みんなで渡れば』的な危惧を若干感じないわけではないが,みんな仲良くという雰囲気で溢れていて聴く者にも幸せを分け与えてくれる。これが,もう少し年齢が進むと「みんないれば」が『二人でいれば』に変わるのかもしれないが。
せっかく良い気分にしてくれる歌なのに,、わずかだが英語が入っており,それが私には理解できないので聴いた後もやもやが残る。「Crazy?! But, Magic Power」はどういう意味なのだ。曲のタイトルとも関係深そうなのに意味が判らない。
マル・マル・モリ・モリ!(2022.1.12)
平成23年,詞:宮下浩司,曲:宮下浩司,唄:薫と友樹,たまにムック
「マル・マル・モリ・モリ みんな食べるよ ツル・ツル・テカ・テカ 明日も晴れるかな」と始まる。
何気ない日常から,ささやかな幸せを感じさせる歌。親世代向けなのか子供向けなのか私には解らない。子供が振りを真似ることを想定した歌のように感じるが,私が子供のころの歌はもっと歌詞が簡単で,テンポもゆったりしていた。私が時代に取り残されるわけだ。
フジテレビ系ドラマ『マルモのおきて』(阿部サダヲ,芦田愛菜)の主題歌。薫は芦田愛菜,友樹は鈴木福のドラマ内の役名。
迷宮ラブソング(2021.12.10)
平成23年,詞:伊織,曲:iiiSAK・Dyce Taylor,唄:嵐
「生まれる前から 知っていたような 安らぐ君と 不意に出逢った」と始まる。
「誰かが君を惑わせ 迷宮に迷い込んでも 僕がきっと その手を強く 引くよ」ということをタイトルで表しているのだろう。迷宮といっても具体的なものがあるわけではなさそうで,心の中の思いが詞になっているのだろう。私には共感できない。
フジテレビ系ドラマ『謎解きはディナーのあとで』(櫻井翔,北川景子ほか)のエンディングテーマ。(オープニングは倖田來未の『Love Me Back』)。
Let me cry(2024.5.29)
平成23年,詞:キム・ジョンチュン,加藤哉子,曲:キム・ジョンチュン,チェ・チョルホ,唄:チャン・グンソク
「窓を 叩く 赤裸々 Rainy sound 甘い 記憶 消せない Guiltyさ」と始まる。始まると言っていいのかどうか,この後前奏が始まるという印象だ。
「せめて夢でも 会いたいなんてもう思わない」「儚い泡のように 消えゆくのが恋と つぶやいてみるこんな夜は…」という歌。つぶやくというより叫んでいるようだが。
Rising Sun(2022.8.22)
平成23年,詞:ATSUSHI,曲:Didrik Thott・Sebastian Thott・Johan Becker・Sharon Vaughn,唄:EXILE
「So, Rising Sun 陽はまたのぼってゆく」と始まる。
印税を東日本大震災の復興支援に充てることを目的として作られたチャリティーソング。「どんな暗い 闇の中でも 明けない夜はないと 信じて」とか「先が見えない 旅だとしても この鼓動が 止まる日まで 決してあきらめないと 誓おう そう今」と復興支援を意識した歌詞だ。月並みな言葉が並んでいるようにも思うが,このようなときには奇をてらった斬新な言葉より,聞きなれた常套句のほうが心に浸み込みやすい。
読売テレビ・日本テレビ系『Iwataniスペシャル第34回鳥人間コンテスト選手権大会』のテーマソングとして使われた。
Let’s try again(2022.6.13)
平成23年,詞:桑田佳祐,曲:桑田佳祐,唄:チーム・アミューズ!!
「胸躍る 大好きな舞台(ステージ)に みんなで駆け上がれ Oh!!」と始まる。
東日本大震災の復興支援のため,桑田が発起人となり芸能事務所アミューズのタレントら37組54人で結成された「チーム・アミューズ!!」によるメドレー形式の楽曲。
曲の中に「勝手にシンドバッド」「桜坂」「涙そうそう」ほかヒット曲が何曲も埋め込まれていて、非常に騒がしい曲。復興支援の曲も平成だとこんなになるのかとも思うが,私には理解できない。私ならもっと静かな鎮魂の曲を目指すと思うが、桑田はカラ元気でもいいから元気を出そうということなのだろう。
Lotus(2021.11.7)
平成23年,詞:Soluna、曲:iiiSAK・HYDRANT,唄:嵐
「誰も知らない 知られてはいけない」と始まる。
歌詞は私にとって意味不明。読んでも解らないので,聴いても理解などできない。
冒頭の続きは「その瞳の奥 涙を隠してる」なのだが,瞳の奥は水晶体ではなかろうか,そんなところに涙を隠せるものなのかなどと眼球の構造を思い浮かべはじめるともう解らなくなる。
他の箇所も,私が昔習った日本語の文法(のうち今でも覚えている部分)をつかって解釈しようとしてもできない文章。例えば「今でも蘇る記憶は 傷だらけガラスのようで 刻み込まれてる 明日を信じてる」の文の構造はどうなっているのか。主語は省略されている『私』か,格助詞『は』が付けられている『記憶』のどちらかだろう,などと解釈してみようとしてもとても歌の速さでは解釈が追い付かないということだ。
テレビ朝日系ドラマ『バーテンダー』(相葉雅紀)主題歌。
アイシテラブル!(2022.5.8)
平成24年,詞:秋元康,曲:小沢正澄,唄:SKE48
「アイ・ラブ・ユー! アイ・シテ・ル!」と始まる。
歌は「海岸線をレースのように 真っ赤なオープンカーが走る」と始まる。「仲がよすぎる僕らにアハハン」などというフレーズもあるが,要するにラブラブな二人の歌だ。アイドルにこのような歌を唄わせるとファンが離れていくんじゃないかなどと私なら思うのだが,ひょっとしたら今どきのファンはオープンカーに乗っているのは自分だと思って感情移入できるのだろうか。
センターは松井珠理奈。
愛でした。(2023.5.12)
平成24年,詞:石原理酉,曲:石原理酉,唄:関ジャニ∞
「それが君でした 愛し君でした」と始まる。
まずは君を知る前の回想から。「たしかに尖ってた 辺り構わず腹を立て 寂しいからたどれない家路 街をぶらぶら漁りたて」「いつも何かを傷付けながら そして自分も傷ついてたんだ」と,若者は何時もこうなのかとも思ってしまうが,戦後のある時期まではこのような話は目立たなかったように思う。高度成長期になり,日々の食べ物に苦労しなくてもよくなったころからこのような若者が目立つようになったと思う。
「そんな孤独わかってくれた そっと隣で肩を並べ寄り添う人 それが君でした 愛し君でした」ということらしいが,そんなに都合よくそんな「君」が現れるのだろうかとも思うが,現れたのだろう。「君がくれたちっちゃな灯火 明日の光へと変わりココロを 導いてく」と何だか突然悟りを開いたようだ。
何かハッピーになっていきそうで,微笑ましい。
曲は平成の曲らしくせわしない。「辺り構わず腹を立て」などという詞 にはマッチしているとは思うが,「それが君でした 愛し君でした」などはもう少しスローダウンしてゆっくり唄って欲しいというのが私の感性だ。
TBS系ドラマ『パパドル!』(錦戸亮ほか)の主題歌。
アイノビート(2023.7.20)
平成24年,詞:栗原暁(Jazzin’park),曲:栗原暁(Jazzin’park)・久保田慎悟(Jazzin’park),唄:Kis-My-Ft2
「Everybody get down!! Give it up!! Give it up!! 入ってきな!! これはキミを求めてるSign!!」と始まる
じっくり歌詞を読むと,「勝ち取るさ‘愛’のBEAT!! 目指せ頂上に」とキミの愛を勝ち取りたいという歌のようだが,私の耳では唄を聴いてもなかなか解らない。詞に英語が多く含まれているせいか,歌詞の進行速度が速いせいか,おそらくこれら両方で,これらに加えて発想が私と異なるからだろう。平成の歌を私が聴くのは無理なのかもしれない。
青っぱな(2024.4.24)
平成24年,詞:増子直純,曲:上原子友康,唄:関ジャニ∞
「青春のあおっぱな ぶらりぶらぶらぶら下げ 青くさくイキがった ガキのまんま笑ってる」と始まる。
「男 裸一貫 生まれたからには 燃える心ひとつで 夢を追いかける」とか「心 土砂降りの中 傘などなくても いくぜ 男一匹 明日は日本晴れ」と心意気は買うが,「がむしゃらに突っ走り 赤っ恥をかきまくる」というのが実情のようだ。自覚していそうなところが救いだ。
日本の未来は若者にかかっている。頑張って欲しい。
テレビ朝日系金曜ナイトドラマ『ボーイス・オン・ザ・ラン』(丸山隆平,平愛梨,斎藤工,上田竜也ほか)主題歌。
ER(2022.10.30)
平成24年,詞:UNIST,曲:UNIST,唄:エイトレンジャー
「『信じる事さえも怖くなるなら信じぬ事』 I know… 至ってSimpleだ」と始まる。
私の耳には何か喚いているとしか聞こえない。歌詞を読んでも解らない。解らないから聞き取れないのだろう。
最後に「確かに理想に迫っていく」とあるのでそういう歌なのだろうが,理想がどんなものなのか不明なので解らないのだ。「この時代でこう息吸って 預かった一つの命を なぁなぁって 有耶無耶にしちゃって さらりと終えたくはないです」と現状に満足していないことはわかるが,じゃあ理想はどうなのかということが不明だ。「そうですきっと天邪鬼なんです 『やれ!!』と言われりゃやりたくなくなるし」などと言っているようでは理想が何なのかが全く解らない。内容不明な理想に近づいているかどうか,どうしてわかるのだろう。
東宝映画『エイトレンジャー』の主題歌。
唄っているエイトレンジャーは劇中で関ジャニ∞が演じたキャラクター名。この映画を観ていないので主役はだれか知らないが,インターネットで出演者を見ると,関ジャニ∞は勿論,竹中直人,石橋蓮司,東山紀之,舘ひろしなどが出演している。
祈り〜涙の軌道(2023.9.28)
平成24年,詞:桜井和寿,曲:桜井和寿,唄:Mr.Children
「悴(かじか)んだ君の手を握り締めると 『このまま時間が止まれば…』って思う」と始まる。
解らない。平成の歌には詞が言葉足らずで解らないものが少なくない。桜井の詞は言葉足らずとは感じないのに,私には理解できない高度な内容を含んでいるような気がするのだ。
「さようなら さようなら さようなら 夢に泥を塗りつける自分の醜さに」とは具体的にどういうことなのだ。「悲しみが 寂しさが 時々こぼれても 涙の軌道は綺麗な川に変わる そこに 笹船のような 祈りを 浮かべればいい」・・・。うーん,何かを感じはするのだが,それが何かを私は言葉にできない。
東宝/アスミック・エース配給映画『僕等がいた』(生田斗真,吉高由里子)前編主題歌。
We never give up! (2023.4.8)
平成24年,詞:上中丈弥,曲:Andreas Ohrn、Henrik Smith、唄:Kis-My-Ft2
「We never give up! 俺達に 眩しすぎるパラダイス 転がってでも掴みに行く!WE SAY Stand up! Stand up! Stand up!」と始まる。自分自身に対する応援歌だ。
「七転び八起き それが男 崖っぷちで勝てなくても 負けないんだ 逃げない」「転んだだけ強くなれる」などという若者が平成にも居たのだ。求めているものが何かは不明だが,具体的な夢があるなら,頑張れと応援したい。
万一,どこかにパラダイスがあるはずだなどという夢を夢見ているのなら,早く目をさませ。
UZA(2021.10.6)
平成24年,詞:秋元康,曲:井上ヨシマサ,唄:AKB48
「君は君で愛せばいい 相手のことは考えなくていい」と始まる。
「かけひきより先に プライド捨てちまえよ!」などというのは平成っぽい。昭和ならプライドを保つためのかけひきがあっただろう。より平成らしいのは「うざいよ」の一言で全てを切って捨てること。昭和人間にはついていけない。
曲は平成のダンス音楽だ。この曲の振り付けはAKB48の曲の中では難しい部類らしいが,リズムがはっきりしているので振り付けに従う必要がなければ踊り易そうな曲だ。
センターは大島優子と松井珠理奈。
ヴァージニティー(2022.8.21)
平成24年,詞:秋元康,曲:田中俊亮,唄:NMB48
「ねえ キスをしたって 減るもんじゃない」と始まる。
このように言われて「何か減るんだ 私の中の ヴァージニティー」とあるのでそういう歌かと思っているうちに「ほら キスをしたあと 減ってしまった それが何かわからない」と進んでいく。結局何が言いたいのか鈍感な私には理解できない。
アイドルソングなのだから,歌の内容が伝わることよりステージでの見た目のほうが重要なのだろう。
この曲のセンターは山本彩。
永遠プレッシャー(2021.11.6)
平成24年,詞:秋元康,曲:丸谷マナブ,唄:AKB48
「私に期待しないで 理想の彼女になんて きっとなれない プレッシャー」と歌が始まるがこれが現在の状況。
これから,現状に至った状況の説明が始まる。「突然 告白された どうして私のことを 選んでくれたの?」。元々「仲良しグループ」だったようだが,たまたま<言うほうはたまたまなどではなく,練りに練った計画に従ってなのだろうが>「横に並んだあなたが 好きだって(ぼそっと)言うなんて(きゅんと) 想像もしてなかったの」と予想もしなかった告白に,「今のままじゃだめなんだ キレイになりたい プレッシャー」と感じ始める。「あなたが思ってるような 私なのかなあ」。
「やがて春が来て 花が咲いた時 こんな花と言われたくない」と思うようになった。「ホントに大好きだから 愛は永遠プレッシャー」ということだそうだ。
要するに,告白されるまでは仲良しグループの一員としか意識していなかったが,告白されて以来,急に意識が変わったということらしい。プレッシャーを感じているようだが,そのプレッシャーを楽しんでいるようだ。まあ頑張って。
この歌のセンターは島崎遥香。
ところで,歌詞を読むとこんなに解り易いのに,唄を聴いても歌詞がすんなりと頭に入って来ない。私の耳がかなり悪くなっているのかもしれない。
End of the day(2023.11.1)
平成24年,詞:桜井和寿,曲:桜井和寿,唄:Mr.Children
「目指したものが 自分とはあまりにかけ離れてて どうせあそこには 届くはずがないんだって吠える」と始まる。
桜井の詞はいつも哲学的だが,この歌は平易だ。
「End of the day 昨日と変わらぬ1日が End of the day また過ぎる」,「いつか いつの日か そう言ってやり過ごして 気が付きゃロスタイム で,慌てるから乞食は貰い損ねる」などと反省の弁があ。「羽ばたける日は来る きっと来る」と慰めを言い,最後には「でも明日は来るさ 寒い夜にだって終わりは来るさ 太陽は昇り どんなひとの上にもまた新しい 暖かな光」と応援して終わる。おそらくは自分自身を応援する歌なのだろう。しかし,反省の弁を教訓ととらえると,何となく高所から教訓を垂れ,最後は,まあ頑張ってみたらと皮肉交じりに言われているようにも感じる。このように感じるのは私の心が貧しいからだろうか。
おいでシャンプー(2024.5.28)
平成24年,詞:秋元康,曲:小田切大,唄:乃木坂46
「おいでシャンプー その長い髪 君の香りに ときめくよ」と始まる。
これで全てを語っている。「水のないプール 君はデッキブラシで 掃除してた」というのが具体的状況だ。他にも人がいるのかもしれないが,意識の対象は君と僕だけだ。その媒介がシャンプーの香り。昭和のオジサンが思い描く青春だ。
センターは生駒里奈。
Opera(2025.3.24)
平成24年,詞:Kenzie,日本語詞:Masanori Nagaoka,曲:Thomas Troelsen・Engelina Larsen,唄:SUPER JUNIOR
「なんてなんて過激なシチュエーション 更に もっともっとハマってしまうだろ さぁいいかい?」と始まる。
「さあいいかい?」が何度か現れるほか,「ねぇイイから!」がもっと頻繁に現れる。どうもこのフレーズは相手の言い分など聞く耳持たず,というように私には聞こえる。私の聞き方が間違っているかもしれないのだが。
ALL NIGHT LONG(2024.1.10)
平成24年,詞:ATSUSHI,曲:SIRIUS, TESUNG Kim, ANDREW Choi,唄:EXILE
「今胸の奥で響く この熱い気持ちを どうしたらいい?」と始まる。
ここのフレーズは何も難解なことはいっていない。しかし全体としては何が言いたいのか良く解らない。
「踊ろう どこまでも 魂の気がすむまで It’s all night long」というのだけは解る。
しかし徹夜で踊れるのは若いうちだけだろう。若者は上手く言葉にできないフラストレーションを踊って晴らそうというのだろう。年寄りはフラストレーションが無くなるわけではないが,体力がなくなり踊るのは動きが少ないものになる。郡上踊りでも春駒から川崎へというように。
片想いFinally(2022.3.2)
平成24年,詞:秋元康,曲:井上ヨシマサ,唄:SKE48
「君はこんなに近いのに 僕は遠くを眺めてる」と始まる。
片想いがテーマのアイドル・ソングだと思ったら,急にテンポアップで「好きなんだ 君が 好きなんだ」ときて,これが平成のアイドル・ソングかと,昭和との違いに驚かされる。
「今日こそは立ち上がって 告白しようか」「Finally 君に伝えよう」ということで最後は「片想い ここでFinally」と終わる。
私なんかは最後が副詞で終わっているのが気味悪いのだが,秋元には私には理解できない理由があるのだろう。
センターは松井珠理奈と松井玲奈。
キスだって左利き(2022.4.4)
平成24年,詞:秋元康,曲:川島有真,唄:SKE48
「キスだって左利き 私 目を閉じて気づいたよ」と始まる。
同じ左利きの彼を歌った『わたしの彼は左きき』1)と同様のアイドルソングだが,千家の詞より秋元の詞のほうが散文的に感じる。これは時代のせいかもしれない。
二つの歌の目につく違いは,麻丘の歌が一人で唄われているのに対し,SKEの歌は集団で唄われている。私たちの彼は左ききというのは不自然に感じるから,一人で唄う麻丘めぐみの歌のほうが自然なのだろう。私にはその程度の差しか感じらない。
ということで私なら軍配は麻丘の歌に挙げる。
この曲でのセンターは松井珠理奈。
1) 「わたしの彼は左きき」(昭和48年,詞:千家和也,曲:筒美京平,唄:麻丘めぐみ)
北川謙二(2023.3.4)
平成24年,詞:秋元康,曲:田中俊亮,唄:NMB48
「ずっと気になってたんだ 微(かす)かな風の噂 君がつき合ってた彼氏 会いたくなんてないけど」と始まる。
北川謙二というのは君の元彼の名前。「僕は 嫉妬深くて 器も小さすぎる 過去のことも許せないんだ」と「君」の『元彼』に嫉妬する歌。最後は「今の君がキレイなのは 彼のおかげ」と終わる。
勝手にしろと言いたいが,私に向かって唄いかけているわけではないから私は関係ないか。
秋元がこのような考えを持っているのかもしれない。だとすると少し意外だ。彼は相手の過去など気にしないのかという気がしていた。
センターは山本彩と渡辺美優紀。
GIVE ME FIVE! (2021.8.8)
平成24年,詞:秋元康,曲:笹渕大介,唄:AKB48
「桜の歌が街に流れ あっと言う間だった別れの日」と始まる歌。
この曲のセンターは前田敦子。
10年一昔というが,秋元に比べれば私は一昔前の人間だ。私と同世代と言えば松本隆,秋元と同世代なら小室哲哉だ。私より一昔前なら阿久悠やなかにし礼になる。作詞家の多くは時代に先行しているのだろう。だからこそ,年上の阿久やなかにしの詞はすんなりと私の中に入り込み,同世代人の松本には,同感する詞もあるがついて行けない詞もある、若い小室の詞など,全くついて行けない。ところが,若い秋元の詞は私にもよく解る。
「友よ 巡り逢えて 最高だった 青春の日々に まだ 言えなかった ありがとうを ハイタッチで・・・」まさに昭和の感性だ。
ギンガムチェック(2021.9.6)
平成24年,詞:秋元康,曲:板垣裕介,唄:AKB48
「こんなに君を 好きでいるのに」と始まる。
たまたまギンガムチェックのシャツを着ているのを見て,これで恋占いでもしているようだ。花占いなら花弁を一枚づつむしり取っていくので結果は明白だが,シャツのギンガムチェックでは青・白・青と言っていてもひとつづつむしり取れるわけではないからどこで終わるか解らない。しかし,チェック柄から占いを連想するとはなかなか面白いと思う。
それが更に「目の前の海 青一色」などという発想ができることが秋元に脱帽だ。もっともAKB48のメンバーがそのような発想をするかどうかは解らないが,私が考える若い娘の思考ならそんなところだろうということで,ひょっとしたら秋元も私と同じ中年男ということだけなのかもしれないが。
「臆病だから 今の関係も しあわせってことさ」と言う点も昭和感覚かもしれない。
ギンガムチェックはもはや占い版ではなく,心が定まらず揺れ動く様子を表して終わる。
昭和世代には解り易い歌。
尚,この曲のセンターポジションはAKB48 27th シングル選抜総選挙で大島優子が獲得した。
グッドラック(2024.10.29)
平成24年,詞:藤原基央,曲:藤原基央,唄:BUMP OF CHICKEN
「君と寂しさは きっと一緒に現れた 間抜けな僕は 長い間解らなかった」と始まる。
「手と手を繋いだら いつか離れてしまうのかな 臆病な僕は いちいち考えてしまった」という時期を経て,「さよならした時 初めてちゃんと見つめ合った」。
昭和の想い出だろうか。
東宝映画『ALWAYS三丁目の夕日’64』(吉岡秀隆,堤真一,薬師丸ひろ子,小雪,堀北真希ほか)
グルグルカーテン(2024.7.2)
平成24年,詞:秋元康,曲:黒須克彦,唄:乃木坂46
「カーテンの中 太陽と 彼女と私 グルグル包まれた プライバシー 何を話してるのか? 教えないよ」と始まる。
「男の子たち さりげなく 耳をそばだてて どきどきしながら 聞いてるでしょう ガールズトーク」
要するに「男子禁制」の場所らしい。昭和の時代にこのようなことや場所があったのかどうか,記憶にもない。
センターは生駒里奈。
GO FOR IT, BABY−キオクの山脈−(2025.2.9)
平成24年,詞:稲葉浩志,曲:松本孝弘,唄:B’z
「Go for it, baby…」とタイトルコールのようなものがあった後,「なぜだか期待外れ 前に食った時の方が美味い って勝手にがっかりしてしまう」と始まる。
「コエテユケ 再現不可能のライブ 思い知ったら ふりむかないで 本当の最高はこれから始まる」と詞もロックで曲も私が思うロックだ。年老いてダイナミックレンジが小さくなった私の耳には騒々し過ぎるが。
さかさまの空(2025.5.9)
平成24年,詞:麻生哲朗,曲:菅野よう子,唄:SMAP
「わかってるんだ 君は靴ひもを(ずっと)なおすふりしてるけど 本当は 泣いてたんだ」と始まる。
「うつむきながら 歩いてばかりじゃ 見つからない 幸せが(あの空のように)明日のどこかで 待っている」。タイトルも含め,上を向いて歩こうということだろう。
曲としたは高音部がSMAPの音域を越えているようにも感じるが,気のせいかもしれない。
NHK連続テレビ小説『梅ちゃん先生』(堀北真希)主題歌。
Shake It Up(2023.1.28)
平成24年,詞:Komei Kobayashi,曲:Tommy Clint,唄:Kis-My-Ft2
「Just shake it, shake it baby」と始まる。
「君とshake it up baby 止まらない 終わることない 夢を見たい」と続く。歌詞を読むと,「誰より君のそばに居たい」というのが主たるメッセージのように感じる。しかし,歌を聴いても私には理解できず,何のメッセージも受け取れない。恐らくこのような歌を理解するには私の聴覚の応答速度が足りないのだろう。
歌詞を聞き取ろうとしなければ,このような感じの曲は嫌いではない。単調で何も頭を使わなくてもリズムに身体を任せることができる。ただ,頭を使わずにきいていると,メッセージは全く私には伝わらない。曲とメッセージがマッチしているとは私には思えない。
日本テレビドラマ『私立バカレア高校』(宮田俊哉)オープニングテーマ。映画『劇場版市立バカレア高校』(宮田俊哉、玉森裕太)オープニングテーマ。
SHE! HER! HER! (2024.2.14)
平成24年,詞:KOMU,曲:原一博,唄:Kis-My-Ft2
「She! Her! Her!」が6回繰り返された後,「(Kissをしよう)世界が変わるKiss Kiss Kiss (駆け抜ける)そのくちびるのFlavor of Love」と始まる。
簡単な英語だが大量に英語が使われている上に,日本語の箇所も深みが無いように感じる。例えば,「(果てしない)Sweet Love (Your World)恋が舞い上がってく」「(熱くなる)My Love (Your Love)愛が燃え上がってく」「(君となら)With You (With Me)恋に堕ちて行ける」だが,もう少し気の利いた言葉はなかったのだろうか。じゃあどう書けばよかったのかと尋ねられると私には何のアイディアもないのだが。
それにしても「SHE HER HER」などは英語の授業の初期段階で登場し,私の頃は中学時代だった。今では小学校から英語を教えているらしいから小学生レベルかもしれない。それにしても平成では小中学生が愛だ恋だというようになったのだろうか。
純情U−19(2022.9.25)
平成24年,詞:秋元康,曲:つじたかひろ,唄:NMB48
「学校帰り あなたに誘われた 『今夜 うちに遊びに来いよ』」と始まる。
平成の歌らしく,早口言葉のように1小節に多くの歌詞を詰め込んだ歌だが,編曲のせいか,歌詞は比較的聴き易い。
「お姉ちゃんたちが言っていたわ」というのは,その前の「『何もしない』って トラップの常套句」と後の「恋の旨味は スリルがスパイスで 抑えきれない好奇心」の両方だろう。後のほう,特に「抑えきれない好奇心」はお姉ちゃんたちの言葉ではなく,自分の思いかも知れないが。
最後は「だから もう少しだけ 鉄のパンツ」と終わる。
いろいろと思い返してみたが,昭和以前の歌で「鉄のパンツ」と類似の歌詞を持つ歌を思い出さない。平成の新傾向となるのだろうか。
センターは山本彩。
SUPER DELICATE(2023.8.24)
平成24年,詞:野島伸司,曲:加藤裕介,唄;Hay! Say! JUMP
「ああ僕には 君にしかみせられない顔がある」と一声(二声?)あった後にイントロが始まる。歌詞は「他人の前では空気を読んで 作り笑いを続けている」と始まる。
「子供の頃は知らなかった 自分がこんなに臆病だなんて」とのことだが,ああそうですかとしか言いようがない。
「君」に甘え,世間に甘えているように感じる。大人になり切れていないんじゃないか。
日本テレビ系ドラマ『理想の息子』(山田涼介,沢村一樹,藤ケ谷太輔,中島裕翔ほか)主題歌。
チャンカパーナ(2023.6.15)
平成24年,詞:Hacchin’ Maya,曲:ヒロイズム,唄:NEWS
「深夜バスで君を見た 息を呑むよな黒髪 行き先は違うけれど オレは迷わず飛び乗る」と始まる。
「チャンカパーナ」は何回か登場するが,何のことかわからない。ネット検索すると『愛しい人』という意味を込めて新しく作られた言葉とのこと。勝手に言葉を作ってほしくないと思うが,考えてみれば過去にも新しいことはは幾つも作られ,それで日本語が豊かになってきたのだ。造語能力の無い私がとやかく言う資格はないのだろう。世間から認められれば残り,認められなければ消えてゆくのだろう。
ところで続きだが,あっという間に「どちらからともなく 手を握る」。「バスを捨てて二人は」「ベッドに滑り込む」と展開が速い。これが平成の恋愛かと驚くほかない。
24karats TRIBE OF GOLD(2024.8.6)
平成24年,詞:STY, P-CHO, GS,KUBO-C, Tomogen,曲:STY、唄:EXILE TRIBE
「WE’RE BACK AGAIN 24Karats D.INC BABY LET’S GET IT STARTED EXILE TRIBE」と始まる。
私の印象では歌詞の半分以上は英語だ。おまけに曲はラップ風で,当然私には聞き取れないので理解できない。全くお手上げの歌。
ナギイチ(2022.7.18)
平成24年,詞:秋元康,曲:すみだしんや,唄:NMB48
「灼熱の砂浜 寝そべった水着ショー」と始まる。
「ナギイチ」とは「渚で一番かわいいGirl」ということらしい。
「あなたはどの娘(こ)を指さすの?」「答えなさい 誰と…誰と… 夏の恋は 結局 私でしょう?」というアイドルソング。複雑な心の動きやメッセージもないので聴いていても頭を使わなくてもよく気が楽だ。
センターは山本彩。
走れ!Bicycle(2024.3.20)
平成24年,詞:秋元康,曲:Shusui・伊藤涼・木村篤史・ヒロイズム,唄:乃木坂46
「友情と恋愛はどう違う? いつになく君が熱く語ってた 後からみんなに言われたんだ どうしておまえが気づいてあげないのか」という歌。
「走れ!Bicycle 急げ!恋 全力でペダル漕ぐ」「君に追いつきたい 走れ!Bicycle 風になれ! 先を歩く運命を 振り返らせてみたい 僕も君が好きなんだ」となる。ハッピーエンドでめでたしめでたしだ。
センターは生駒里奈。
HEAT(2024.9.20)
平成24年,詞:稲葉浩志,曲:松本孝弘,唄:キム・ヒョンジュン
「まだ熱い砂の上 汗が輝いて みな笑い歌い 乱れる宵」と始まる。
「あの星 あざやかに 見える場所まで 行ってみよう もう迷わせない」とは比喩なのだろう。「速すぎる鼓動知られたくない」。
「遠回りしたくはないから 僕らは 今刻むBEAT 共に旅に出よう」。こんなところでBEATを刻むとはさすがロッカー。なんでもかんでもビートで乗り切ろうということのようだ。タイトルもビートと韻を踏むためにわざわざ「HEAT」としたのだろうか。
pieces(2023.12.6)
平成24年,詞:桜井和寿,曲:桜井和寿,唄:Mr.Children
「ずっと笑って過ごしてたいのに 真っ直ぐな想いを抱きしめたいのに だけど口をついて出てくるのは 『もう こんなはずじゃなかったな…』」と始まる。
「僕等はひとつ でも ひとつひとつ きっとすべてを分かち合えはしない 互いが流す涙に気付かずにすれ違って 今日も ここにいる」
「軌道を逸れて 放り出された夢が 夢が萎んでく このまま消えそうだなんて 頭をかすめる でも 消えてなくなっても なくなりはしないだろう 君と共に生きた奇跡 さぁ 次の余白に続きを描こう」
桜井の詞は私にはわかりにくい。平成の歌は私には理解し難い歌が少なくないが,多くは軽薄さを感じる。桜井の詞は解らないながらも軽薄さではなく深遠さを感じる。同じ解らない歌なら,軽薄さを感じる歌より,なにやら深い意味がありそうな歌を聴いた方が見栄を張れるかもしれないが,どっちにせよ解らない歌は好きではない。
映画『僕等がいた』(生田斗真,吉高由里子)後編の主題歌。
Face Down(2022.1.11)
平成24年,詞:eltvo,Rap詞:櫻井翔,曲:Albi Albertsson・Royce H・Vincent Stein・Kontantin Scheter,唄:嵐
「どうして? 目の前を閉ざして どうする? 暗い部屋にひとり 手を伸ばし 掴もうとしたのは 隠したSOS」と始まる。
最初のフレーズから理解できず,以後も同様だ。例えば「鳴り響く時計の針を 止めてよ 止めてよ」はどういう意味なのだろう。「鳴り響く」はもちろん「時計」を修飾しているのだろう。「時計の針」を「止める」ということは時計の進行を止めるということだから,時計のアラームは鳴り続けるだろうがそれでいいのか。ひょっとしたら「時計の針」の音を「止めてよ」ということかも知れないが,「時計の針」の音が「鳴り響く」などということがあるのだろうか。
個々のフレーズの意味がよく解らず,詞はいくつかの段落に分けられているようだが,個々の段落の意味も理解できず,段落間の関係も理解できない。
関係ないのだろうが,「Liar Liar」,「Tell me Tell me」や「Secret」で始まるフレーズのメロディーなど『LOVEマシーン』1)を思い出してしまった。
1) 「LOVEマシーン」(平成11年,詞:つんく,曲:つんく,唄:モーニング娘。)
真夏のSounds good! (2021.7.12)
平成24年,詞:秋元康,曲:井上ヨシマサ,唄:AKB48
「“サンオイル 背中に塗って!”と 水着の上 外しながら寝そべった」と始まる。
「大胆な君の一言は」とあるが,これは秋元が昭和オジサンだからか,平成のこの時代でも大胆と受け取られるのか,もう私には解らない。
二人の関係は「わがままな妹のようさ」ということだが「去年よりも 僕は本気になる」。
「君が好きだ 波音Sounds good! やっといえたよ」と「次のステップ」へ。
いろんなタイプの女性アイドルがあるが,昭和末期のおニャン子の正当後継がこのAKBだろう。どちらも秋元プロデュースだから当然だが。
尚,この歌のセンターは前田敦子。
Moment (2024.12.13)
平成24年,詞:山口一郎,曲:山口一郎,唄:SMAP
「握りしめてきた手を 僕は見てた 振り返るのは」まだ 先でもいいけど」と始まる。
「この一瞬のための何千時間 壁は自分だった 今わかったこと この瞬間のために失ったことも多いけど 確かめたくて」などと「この一瞬」という言葉が何度も登場する。これがタイトルの「Moment」の意味のようだが,私の場合は「dipole moment」や「magnetic moment」のような「momennt」を思ってしまう。なかなか時に関係する「moment」に思いが至らないので歌詞の意味が解り難くなる。英語が得意な若い世代は簡単に理解するのだろうが,私が理解するには荷が重い歌だ。
TBS系「ロンドンオリンピック」および「ソチオリンピック」テーマソング。
Your Eyes(2022.6.12)
平成24年,詞:hs,曲:Chris Janey,Max Grant,唄:嵐
「君の優しさが聴こえてくるよ 自分ひとりが 誰よりも孤独だって」と始まる。
言語明瞭意味不明瞭の極値のような歌。私の頭では全く理解できない。一例を挙げれば「泪ひと粒 その手のひらに落ちて 洗い流していく 新しい夜明け」とあるが,「その手のひら」というのは何なんだろう。私が自然に解釈すれば「君の手のひら」ではないかと思うのだが,「その手のひら」と表現することによりどういう効果を狙ったのだろうか。また何を「洗い流してゆく」のか?。「新しい夜明け」を洗い流すのか,何かを洗い流した結果「新しい夜明け」が来るのか。
日本テレビ系ドラマ『三毛猫ホームズの推理』(相葉雅紀)主題歌。
ワイルドアットハート(2021.12.9)
平成24年,詞:Soluna,曲:Chris Janey・Junior Jokinen,唄:嵐
「一度きりの人生 転がるように 笑って泣いて生きてゆこうぜ Baby」と始まる。
「誰かの決めた 自由はいらない」などと言っているが,庶民がどのようにして自由を獲得してきたかという歴史を知ればこのような言葉は出ないはずだ。無教養をさらけ出している。まあ,それだけ幸せな社会に生きているということだろう。この詞のように生きることが自由に生きることなのだが,これは自分で決めた自由とでも考えているのだろうか。
まあバカさ丸出しだが,それが若さなのだろう。羨ましくもある。
しかし,「そう 暗闇ので たとえ倒れたときは この手差し伸べるから」などの言葉を信じて,本当に倒れたとき,差し伸べてくれる手はあるのだろうか。この作詞者が手を差し伸べるかは疑問だ。
フジテレビ系ドラマ『ラッキーセブン』(松本潤)のエンディングテーマ。
WANNA BEEEE!!! (2022.12.24)
平成24年,詞:KOMU,曲:CHOKKAKU・ヒロイズム,唄:Kis-My-Ft2
「変わり映えない日々にSo What? “生きてる”って衝動が欲しい」と始まる。
ところどころに英語が挿入されていて,そこで思考が中断され全体としての意味が理解できない。「I Wanna Be So Free 破天荒Please!!」と歌詞に書いてあり,確かにそのように聞こえるが,意味が理解できない。Freeであることと破天荒であることは全く異なる概念だと私は思うのだが,作詞者は同義だと考えているのだろうか,また,Pleaseとはどういう意味なのだろうか。
聞こえるが理解できないこの歌の詞。私の英語力不足のせいか,使われている日本語が私の日本語と違うのか,いずれにせよこの歌の世界に私がついていけていないことだけは確かなようだ。
TBS系ドラマ『ビギナーズ!』(藤ヶ谷太輔,北山宏光)主題歌。